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ミニ畑

 父が小さな畑を家の近くにいくつか拓いた。
 まずは、車庫の裏。4月になった頃からこつこつ均し始め、今ではキュウリ・ニンジン・ミニトマト・ナスが一畝ずつ植えられている。それとサツマイモの苗も50本植えた。

 

 塾舎の奥、犬の太郎の遊び場の一角も拓いて、そこにはゴーヤの種を植えた。数年前からゴーヤ茶を作って飲んでいる伯母のことを気にして、どうしてもゴーヤを育てなくちゃいけない、と太郎に邪魔されながらも均した場所だ。


 しかし、いくら待っても芽が出てこないそうだ。昨年も同じように芽が出ず、業を煮やして苗を買って植えたのだそうだが、今年もまた同じ手順を踏むことになった。
 水曜日、1ヶ月ごとの検診に連れて行った帰りに、ホームセンターに寄ってゴーヤの苗を買うことになった。しかし、生憎なことに、ゴーヤは売り切れで、午後にしか入荷しないとの張り紙がしてあった。
 「緑のカーテンとか言って、TVで宣伝するから、売り切れるんだ・・」
とブツブツ言う父に、
 「じゃあ、別のホームセンターに行こう」
と誘った。その日は、農協が休みだったので、ホームセンターをはしごするしかない。「あればいいが・・」と願いながら、少し離れた別の店まで車を走らせた。

 「ゴーヤありますか?」
と、店員さんに訊いたら、「はい、あちらに」と教えてくれた。「よかった」と思いながら、売り場に行くと残りはわずかしかなかった。「いくつ買うの?」と訊いたら、「全部買ってくか」と父が数えたところ10個あった。1個120円、手頃な値段だった。
 家に戻ると、あらかじめ均してあった、塾舎と川の間の堤の部分に苗を植えた。まだスペースがあったので、そこにもう一度種を植えてみる、と父は言っていたが、翌木曜日、たまたま前日苗が売り切れていたホームセンターに行ってみたところ、ゴーヤの苗が4本だけ残っていた。「これはラッキー!」とすぐにレジまで持って行ったが、そこでメチャクチャ驚いた。「ゴーヤの苗4本で、1,192円です」、店員さんの声にびっくり仰天した。「えっ?1本298円!!??」
 そこでは、「高いから止めます」とも言えず、おとなしくお金を払ったが、なんだがボラれたようで、どうにも納得できなかった。120円で買えた物が、一日経ったら300円?、いくら浜岡原発停止で省エネ対策が急務だとは言え、足下を見るような商売をしてはいけないだろう!!としばらく腹の虫が治まらなかった・・。まあ、値段を確認しなかった私が悪いに決まっているが・・。
 

 

 家に帰って、父に「おみやげ」と言って事情を説明したところ、「苗が大きいからな」と納得顔をした。それを聞いて私も仕方ないかと思って、父が植えた苗と比べてみたら、確かに大きさが違う。だけど、やっぱり「便乗値上げ」のような気がしてどうにも納得できない。需要と供給のバランスで市場価格が決まるとは言え、何らかの作為が働いているような気がしてならない・・。
 
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