じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

映画「ジョーカー」

2020-02-06 02:37:22 | Weblog
★ 夜更かしをして映画「ジョーカー」(2019年)を観た。ダークヒーローはいかにして誕生したか。

★ 売れないコメディアン、アーサー。心を病み、突然高笑いをする。人は彼を気味悪がり、蔑み、不良少年たちが暴行を加える。

★ 財政難から荒んでいく街。ダウンタウンは人々がやり場のない憤懣に満ち溢れる一方、高級住宅街では富裕層が安穏に暮らしている。

★ ピエロに扮したアーサーは事件に巻き込まれ、エリート社員たちを殺してしまう。貧しい民衆はその事件に触発され、暴動へと発展していく。「金持ちを殺せ。俺たちはピエロだ」と叫びながら。

★ そして、心の闇が深まっていくアーサーは「ジョーカー」として開眼する。

★ ピエロに仮装した民衆の暴動。香港のデモを思い起こした。新型肺炎のニュースに追いやられ、あれだけ荒れた香港はその後どうなったのだろうか。アメリカとイランとの戦争危機さえ影が薄くなった気がする。本当の緊張緩和なら良いのだが。

★ 終盤、ジョーカーを取り囲む民衆。「ジョーカー万歳」という人々の叫び声の中、車のボンネットの上で彼は踊る。エリートは物知り顔でポピュリズムを警戒し批判する。しかし、ポピュリズムが台頭するには、それなりの理由があるのだと思った。


★ 高級寿司がどうのこうのとか、首相が国会で野党議員を「うそつき」呼ばわりする現状。いったん経済危機が起こり、失業者があふれるような事態になれば、この国の安定も案外もろいものかも知れない。「ジョーカー」は出番を待っている。
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