★ 12月31日大晦日。今年最後の授業を午前中に終え、買い物でちょっとした正月気分を味わう。家に帰って、そばを食べる。大晦日はやはり「にしんそば」だ。高校生がまだ自習室を使っているので、空いている部屋を掃除して(といってもお掃除ロボットがしてくれた)、身近なものを整理。整理しながら正月にちなんだ文章をいくつか読んでみた。
★ まず、青空文庫で夏目漱石の「元日」を読んだ。明治43年(1910年)1月1日の「朝日新聞」に寄稿されたものだが、要するに漱石先生の愚痴だった。「元日をお目出たいものと極(き)めたのは、一体何処の誰か知らないが・・・」で始まる。元日を記念した原稿を依頼されたが、どうやら漱石先生はネタがないらしい。結局は「今原稿に向かっているのは、実を云うと十二月二十三日である」と言い訳を始める。気分が乗らないようだ。
★ お口直しに、川上弘美さんの「センセイの鞄」(文春文庫)から「お正月」を読んだ。こちらはなかなかドラマチックで面白かった。30代も半ばを越え、40歳が目前の女性、ツキコさん。かつては恋人もいたが、どうも恋愛というものがしっくりこなくて、一人ぼっちの正月を過ごしている。(結局、その恋人はツキコさんの友人と結婚をした)
★ 正月には近くの実家に寄るがここも居心地が良くない。母親がつくる湯豆腐だけが心を温めてくれた。
★ 一人の部屋で蛍光灯を取り換えるのをしくじり、足を切ってしまった。そのため正月をグズグズと過ごしてしまったツキコさん。意を決して街に出かけるが、何となく涙がでてくる。そんなとき、今や飲み友達となったセンセイ(高校生時代の国語の先生)に今年初めて会う。
★ ツキコさんとセンセイの関係が良い。なかなか幸運が訪れないツキコさんだが、川上さんの文章が優しい。「ツキコさんにとって素晴らしい1年になりますように」と祈りたい気持ちになった。
★ さて、これから2日間の貴重な休み。積み上がって、地震でも起これば一気に崩れそうな本の整理でもしようかね。作家の五十音順に並べるのが結構大変だ。
★ まず、青空文庫で夏目漱石の「元日」を読んだ。明治43年(1910年)1月1日の「朝日新聞」に寄稿されたものだが、要するに漱石先生の愚痴だった。「元日をお目出たいものと極(き)めたのは、一体何処の誰か知らないが・・・」で始まる。元日を記念した原稿を依頼されたが、どうやら漱石先生はネタがないらしい。結局は「今原稿に向かっているのは、実を云うと十二月二十三日である」と言い訳を始める。気分が乗らないようだ。
★ お口直しに、川上弘美さんの「センセイの鞄」(文春文庫)から「お正月」を読んだ。こちらはなかなかドラマチックで面白かった。30代も半ばを越え、40歳が目前の女性、ツキコさん。かつては恋人もいたが、どうも恋愛というものがしっくりこなくて、一人ぼっちの正月を過ごしている。(結局、その恋人はツキコさんの友人と結婚をした)
★ 正月には近くの実家に寄るがここも居心地が良くない。母親がつくる湯豆腐だけが心を温めてくれた。
★ 一人の部屋で蛍光灯を取り換えるのをしくじり、足を切ってしまった。そのため正月をグズグズと過ごしてしまったツキコさん。意を決して街に出かけるが、何となく涙がでてくる。そんなとき、今や飲み友達となったセンセイ(高校生時代の国語の先生)に今年初めて会う。
★ ツキコさんとセンセイの関係が良い。なかなか幸運が訪れないツキコさんだが、川上さんの文章が優しい。「ツキコさんにとって素晴らしい1年になりますように」と祈りたい気持ちになった。
★ さて、これから2日間の貴重な休み。積み上がって、地震でも起これば一気に崩れそうな本の整理でもしようかね。作家の五十音順に並べるのが結構大変だ。