じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

リモート笑点

2020-05-31 20:15:24 | Weblog
★ 「笑点」が55周年だという。立川談志、前田武彦、三波伸介、三遊亭圓楽、桂歌丸、春風亭昇太と司会が受け継がれ、マンネリなのに飽きない番組だ。私は三波伸介さんあたりからうっすら記憶に残っている。

★ キザな小圓遊さんと政治ネタを盛り込む歌丸さんの罵り合いなど面白かった。

★ 今日は40周年記念の番組を振り返っていた。先代の圓楽さんと歌丸さんのダブル司会。回答する面々も実に若い。この時からもう15年なのかと感慨も深い。

★ 55年の節目が「リモート」というのも洒落てる。面々が一堂に会し、お客さんを入れての臨場感には及ばないが、これから何年か後には、一つの表現方法になるかも知れない。客席にディスプレイが並び、観客もリモートになったりして。

★ どんな状況でもベテラン回答者の話術(もはや空気、雰囲気だ)は面白い。演じているというか、キャラクターそのものが面白い。高齢化の壁を乗り越えて、いつまでも番組を盛り上げて欲しいものだ。
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鳥井加南子「天女の末裔」

2020-05-29 00:29:10 | Weblog
★ 鳥井加南子さんの「天女の末裔」(講談社)を読んだ。

★ 古くからの信仰が残る集落。そこで巫女を務める女性が子どもを宿した。「竜神様」を夫とし、処女であるはずの女性が懐胎したことに人々は動揺する。その後、村を襲った数々の災厄。彼女はその元凶としていわれなき非難を浴び、村八分となる。

★ 巫女の守り役の行者が殺され、彼女が犯人として裁かれる。彼女が産んだ子は一時行方不明となり、やがて父親と名のる男によって育て上げられる。

★ 娘は成長し、大学生となり、友人の結婚式に出席するところから物語は展開する。そして新たな殺人事件が。

★ 連続殺人の犯人探し、彼女の出生の秘密をめぐる謎解きが同時に進行する。

★ 設定は興味深いのだが、物語に感情移入できないのは描写のせいだろうか。専門的(学問的)な記述を抑制し、読者を楽しませる演出に凝れば、もっと面白かったのかも知れない。

★ 娘が、生まれてから一度も会っていなかった母親と実は会っていたという場面は面白かった。(巻頭の場面を読み返した)
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横山秀夫「餞(はなむけ)」

2020-05-27 15:55:53 | Weblog
★ 横山秀夫さんの「臨場」(光文社文庫)から「餞」を読んだ。映像が浮かんでくるような作品だった。

★ 小松崎刑事部長が定年で退職する。郵便物を整理しているとある葉書が目についた。13年間休むことなく送られてきた年賀状と暑中見舞い。差出人は「霧山郡」だけ。そんな葉書も2年前からぷっつり途絶えた。どうしたことかと思っていると、事件発生の連絡。

★ ここで倉石検視官が絡んでくる。江戸川乱歩の作品のような事件。

★ 事件は無事に解決して、再び「霧山郡」の話題に戻る。なぜ13年間も葉書が送られてきたのか。そしてなぜぷっつりそれが途絶えたのか。倉石のセリフが泣かせる。

★ 小松崎部長の送別シーン。部長と倉石とのツーショットが目に浮かぶ。
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森絵都「帰り道」

2020-05-26 20:00:13 | Weblog
★ いよいよ「新学期」が始まるので教材研究。小学校は検定教科書が新しくなった。6年生の国語、光村図書版では最初の題材が重松清さんの「カレーライス」から森絵都さんの「帰り道」に変わった。

★ 「カレーライス」では、父親と思春期の息子との微妙な関係が描かれていた。父親は息子が「甘口」のカレーライスを食べると思っていたが「中辛」を食べるのに驚き、「おまえ、もう『中辛』なのか」というセリフが印象的だった。

★ 森絵都さんの「帰り道」では、周也、律という二人の少年が登場する。小学4年生から同じクラス、家も近いとあって仲の良い二人だったが、最近ちょっと関係が怪しい。一方的に話しかける(それも話題があちこちに飛ぶ)周也に律はついていけない。黙ることが多くなった。それでいて心の中では自己嫌悪や周也への嫉妬心が芽生えている。

★ 一方の周也も律との関係が気がかりだ。なんとか気持ちを伝えたいのだが、思っていることがうまく表現できない。つまらない話題ばかりが口から飛び出し、シラケた雰囲気に。

★ この二人が一緒に家に帰る。同じ場面を二人の視点から描いているところが教科書の教材としては斬新だ。

★ 自分の気持ちを人に伝えるというのは難しい。

★ ところで、「カレーライス」は父と息子、「帰り道」は二人の少年が主人公だが、どうも男の子が中心だ。これってジェンダー的にはどうなのだろうか。
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東野圭吾「白い凶器」

2020-05-25 20:38:22 | Weblog
★ 東野圭吾さんの「犯人のいない殺人の夜」(光文社文庫)から「白い凶器」を読んだ。

★ ある食品会社で起こった連続事件。自殺か、他殺か、事故か。捜査を進めるとある女性が容疑者として浮かび上がる。しかし・・・。

★ 相棒シーズン15第7話に「フェイク」というエピソードがあった。児童誘拐事件がテーマで安達祐実さんの演技が印象的だった。

★ 「白い凶器」を読んで、その作品が浮かんできた。
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法月綸太郎「黒衣の家」

2020-05-24 20:13:13 | Weblog
★ 法月綸太郎さんの「法月綸太郎の冒険」(講談社文庫)から「黒衣の家」を読んだ。

★ 葬儀の後、喪服を着た家族が実家に集った。まずは登場人物、系図を頭に浮かべながら読まないと複雑だ。

★ 亡くなった主とその妻。半分寝たきりの妻の妹。二人の息子と少し年の離れた一人の娘。二人の息子、長男夫婦とその息子は両親と同居、次男夫婦とその娘は、母親との折り合いが悪く10年以上疎遠だった。

★ この席に、亡夫の甥にあたる法月警視とその息子綸太郎も出席していた。

★ どこの家族にも見られることだが、親子の確執、それに金銭が絡むと修羅場だ。亡き人を偲ぶ会は、気まずい雰囲気でお開きとなった。それから日を経ずして、妻が毒殺される。

★ さて、犯人は、動機はとなるのだが、エンディングは実に切ないものだった。
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藤田宜永「転々」

2020-05-22 23:15:29 | Weblog
★ 藤田宜永さんの「転々」(新潮文庫)を読んだ。

★ 借金まみれの大学生、文哉。彼のもとに借金取りの男がやってくる。福原と名のるこの男は文哉に奇妙な提案をする。自分と一緒に東京を散歩すれば100万円やるというのだ。それが嫌なら「トビウオ漁」に行けと。

★ 文哉に選択の余地はない。男との東京散歩が始まる。散歩をしながら、文哉は男に生い立ちを語る。借金は美鈴というストリッパーに惚れて、その交際費に使ったことも。

★ 一方の福原も、自分は妻を殺してしまい、警視庁に自首をするところだと打ち明ける。

★ 東京の街を歩きながら縮まる二人の距離。福原は文哉と美鈴の仲を取り持つ羽目に。ところが・・・。

★ 終盤はドタバタした感じ(結構、意外な展開に)だが、面白く読めた。作者の筆のうまさだろう。どうやら文哉君の「転々」はこれからも続きそうだ。
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検事長に何が起こったのか

2020-05-21 19:06:29 | Weblog
★ 5月20日の京都新聞「凡語」、1985年のドラマ「少女に何が起ったか」を話題に挙げ、アベノマスク、投稿動画、検察庁法改正案で迷走する安倍内閣を皮肉っている。

★ そんな折、話題の検事長が新聞記者と賭けマージャン、辞任する羽目に。検事総長というナンバーワンのイスを前に、賭博をするとは、「検事長に何が起こったのか」と不可解で仕方がない。

★ 雀卓を囲んだメンツが、朝日新聞社員(元記者)と産経新聞記者というのも、興味深い取り合わせだ。

★ 一瞬ハメられたのかと思ったが、検事長がハマるというのもみっともない。それに、そんなヤワな人ではあるまいし。裏に何かありそうだ。

★ この検事長のためとも思える内閣の解釈変更。それの後づけとも思える法案改正。こうした流れはいったい何だったんだろうか。拍子抜けというか、呆気に取られる。

★ トドメを刺した文春。この臭覚はどこから来るのだろうか。

★ 安倍首相や菅官房長官は責任を法務省になすり付けようとしているように感じる。法相の首を差し出すぐらいしなければ、与野党ともにおさまらないのではなかろうか。いよいよ政権末期かも。

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ドラマ「番人」

2020-05-17 10:07:45 | Weblog
★ ドラマ「番人!~もう一度、キミを守る~」(2017年)を観た。

★ 舞台は韓国。女性刑事の幼児がビルからつき落とされた。容疑者は検事長の息子。しかし、証拠がない。彼女は娘の復讐を果たそうとして、結局追われる身になる。

★ 一方、この検事長をめぐっては、かつてスパイとして断罪した(拷問の末、自白を強要した)人物の冤罪が表面化しそうになり、その隠蔽を指示する。

★ 検事長の悪事を世にさらすこと、そして彼の息子の異常な性癖を暴くこと。この2つの筋で物語が進む。

★ 警察の手で暴けない悪は自分たちの手で、かつての日本のドラマ「ハングマン」のようだ。
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検事総長人事

2020-05-16 22:46:02 | Weblog
★ 国難と言われるコロナ禍の中で、国会は検察庁法改正案でもめている。

★ どうやら政府は政権に近い人物を検事総長に据えるため、かなりあれこれ手を尽くしてゴリ押しをしているようだ。それは、安倍さんという人が「義理堅い」からか、ゴリ押ししてでも守らねばならないものが政府・与党にあるためか、あるいは、この国を裏で支配する闇の権力(そんなものがあるのかないのか知らないが)のご意向なのか、とさまざまに慮ってしまう。

★ 安倍さんは「恣意的でない」とか言っているけれど、1月に解釈を変更した時点で、意図は見え見えだ。

★ 「言い間違い」と折れた人事院の局長や、たどたどしい答弁を繰り返した法相は、まだ法に関わる者として良心が残っていたのかも知れない。(法相は意味不明の答弁を続けているが)

★ こんな非常事態時に性急に決めるものではないものを、性急に進めるのは、性急に決めねばならない理由があるからだろう。それが意中の検察官の誕生日かどうかは知らないが。
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