★ 「徒然草」「枕草子」といえば、昔は入試問題の定番だったが最近はあまり見かけなくなった。珍しくある入試問題に「徒然草」の第188段が出題されていた。
★ ある親が我が子に、法師となって学問をし、説教をして生計を立てるようにと言った。子はそれに従ったが、まずは導師として招かれたときのために乗馬を習い、また芸の一つもなければと歌を練習し、それらを究めているうちに遂に説教を習わなかったというエピソード。
★ その話に続いて、若いうちはあれもしようこれもしようと心に決めていても、つい先の事と怠けているとどれもこれも中途半端で、その道の名人にもなれず、立身出世もできない。年をとって後悔すれどももう遅い。「走りて坂を下る輪のごとくに衰えゆく」というのは、的を射ているだけに、随分と手厳しい。
★ そして若い人に、何が一番大事なのかを思い定めて、それ以外は断念して、一つのことに励みなさいと説く。一生の事だけでなく、一日、一時についても同じという。
★ 700年の時を経て読み継がれる作品には、人生の真理がある。問題を解くのを忘れて、感じ入ってしまった。
★ ある親が我が子に、法師となって学問をし、説教をして生計を立てるようにと言った。子はそれに従ったが、まずは導師として招かれたときのために乗馬を習い、また芸の一つもなければと歌を練習し、それらを究めているうちに遂に説教を習わなかったというエピソード。
★ その話に続いて、若いうちはあれもしようこれもしようと心に決めていても、つい先の事と怠けているとどれもこれも中途半端で、その道の名人にもなれず、立身出世もできない。年をとって後悔すれどももう遅い。「走りて坂を下る輪のごとくに衰えゆく」というのは、的を射ているだけに、随分と手厳しい。
★ そして若い人に、何が一番大事なのかを思い定めて、それ以外は断念して、一つのことに励みなさいと説く。一生の事だけでなく、一日、一時についても同じという。
★ 700年の時を経て読み継がれる作品には、人生の真理がある。問題を解くのを忘れて、感じ入ってしまった。