暮らしの差し色

慢性腎臓病の夫と二人、静かな生活です

50年前のおひなさま

2016-02-17 20:19:34 | 日記
10年以上前だったと思う。

実家にある50年前に両親に買ってもらって、その後もらう娘も孫もなく、ずっと押し入れにあったひな人形を、部屋に余裕ができたので、私がお内裏様だけもらいたいから、送ってください、と言ったら、母が大きな風呂敷包みに品物ごとに箱に詰めて、私のマンションまで電車で運んできてくれた。

宅送するものと思っていたのに、突然持ってきてくれた。

開けて見ると、お内裏様の台座が間違っていた。

というより、不足していた、というほうが正しいか。

母に説明したがおひなさまの詳細は記憶にないようで、帰ってから見てくれることになった。


お内裏様のは、他の人形と比べて、台座が布張りになっていて、少し位が高いように表現してあるものだった。


母に電話で説明してもよくわからないようだったが、送ってくれた。

正しいものが届いた。


もともとは、5段飾りくらいのものを、お内裏様だけ、と言ったので、金屏風、ぼんぼり、おひなさま(お内裏様だけ)、お道具、橘、桜、緋もうせん。

そのくらいでお願いしたものだった。


もらってから数回は飾ったのだったが、だんだん部屋が狭くなったのと、忙しいとか、気持ちにゆとりがないとか、もろもろの事情で、めったに出して飾らなくなっていた。


今年は、私がおしゃれしたりする女子力の上がってきたこの時期でもあるし(自分で言うか)、なんか出してもいいかな、という気持ちになった。

とはいっても、パソコンやデスク、本棚のある部屋にしか置けないので、このパソコンの横に、折り畳み式のテーブルを置いて、お雛様を飾った。

回りが、書物や雑多なもので、風情がないのが残念だが、こんな感じでも、春を迎える気分になった。


子供の頃、両親が大きな箱を持って帰ってきて、畳の部屋に、庭から箱を運び込んだ。

私たちがとても欲しかった雛段飾りのおひなさまだった。

おひなさまを飾ると、うれしかったときを思い出す。


残りのお人形は、実家を片づけたときに、処分することになってしまった。




    




コメント
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