1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2416話目】 政治も、経済も、教育も、宗教も、その組織を担っているは、人間にて。盛衰の根本は、やはり、人材育成かな。

2022-09-24 21:34:08 | 法話
檀家が「友人の母が他界したら、葬式してもらえませんか」と。「その友人に菩提寺は」「あります」「何故、そこに」「住職が、いい加減で」「先祖の遺骨はどこに」「その菩提寺の納骨堂に」「拙僧が葬式して、その納骨堂に納めるの。そりゃ、失礼でしょ。檀家総代会を開いて、様々思いをご住職にお伝えしたら」と。

【追伸】
また、別の檀家が「この人、友人なんですが、菩提寺の住職が他界されて廃寺に。近くのお寺に移ったのですが、お金の話ばかり持ち出すので嫌になり、そこで私に『あなたのお寺を紹介して』と。で、今日、連れて来たのですが」と。その友人(女性)の方に「移ったお寺さんには、どのくらいお世話になってるの」「1年ほどです」「ご家族のご意見は」「まだ、話し合ってはいません」「お金の話ばかりされるご住職なら、離檀料の請求があるかもよ。離檀料の話が出てから『そんな額、払えません』となって、居残る事になったら、居り辛くなるよ。よくご家族と相談を」と。後日、その女性(檀家の友人)から電話で「移ったお寺に、残る事にしました。今の住職の息子さんが人格者なので『そこに期待しよう』と家族でそういう話になりました」「それがいいでしょうね。拙僧のお寺に移って、もし、次の住職が気に食わない住職だったら、またお寺を移るの、という話ですもんね。本来ならば、何故、檀家さんが逃げようとするのか、住職自身が考えなくちゃならない事なんですが、そんな横暴な住職にした総代さんや、檀家さん達にも、少しは責任があると思いますよ」と。この様な菩提寺の住職に関する相談(不満)は少なからず。

さて、離檀料ですが、この相談も結構にあります。その額も凄いのになったら、300万、800万、1200万など。その相談者達には拙僧「離檀料は、どこぞの地裁が『上限50万円と言いよりました。裁判は鬱陶しいけど、裁判を起こしたら、その額です。それよりも、お寺さん側は恐らく、離檀料が欲しい訳ではなく、檀家に残ってもらいたいんでしょうね。もう1度、ご住職とお話をされては如何ですか」と当人さん達に。因みに、拙僧のお寺は、離檀料はありません。お寺を選ぶ(信仰も同じ。出る、入る)は、本人(檀家側)さんの自由にて。ただ、お寺側の気持ちも分からない訳では。現在、日本の寺院は77000ヶ寺。その内の20000ヶ寺以上は、既に廃寺(住職不在)です。お寺の存続が難しい時代に。お寺以外の分野(職種)でも、同じ傾向にあるようですが。


【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 何十年も、朝、菩提寺の境内掃除をしていた89歳の婆様が、その日の朝掃除の後「昼寝する」の言葉を最後に寝たままあの世に。大往生。

2022-09-24 16:05:53 | 法話
9月初旬、檀家70歳女性が家内で遺体で発見。検死結果、台所で料理中に心筋梗塞。2人暮らしだった母親は2年前他界。今月が3回忌だった。今、わが寺の阿弥陀三尊前で満中陰まで拙僧が供養を。檀家老人達はお寺預かりの遺骨を見る度に「いいな。私もここがいい。毎日、お茶、線香、住職のお経と、羨ましい」と。

【追伸】
羨ましがる檀家老人達に「お寺の内陣で預かる故人は、可哀想な境遇の人達なんだよ。本来なら49日の間、家族が故人を偲んで供養を。それが叶わない人達がここに」と。対し、ご老人達が「だけどよ、住職。家族がいても、面倒臭がられて、ほったらかされるより、お寺の内陣の方がどれほど安らげる事か」「ほったらかす様な子孫を育てるからだよ。今からでも間に合う。最後の仕事をしなされ。代々ほったらかす子孫が育ったら、病院で他界の親を『要らん』と言って、受け取りに行かん最悪の子供(実話)が出てくる事になるよ(大病院あるある事例)」と。