わたし達の子どものころのおやつと言えば、お餅で作るあられと お芋で作る
切干芋でした。戦中戦後でしたから、甘いお菓子などなかったのです。
今、このお芋で作る「きんこ」が志摩の加工特産品として市場に出ています。
農家でさつまいもを生産する家庭ならば、自分の家の分ぐらいは作りますが、
大量に作るのは、10年あまり前からでしょうか。特に奥志摩 や安乗地区
では多く作られています。
「きんこ」と名付けられたのも商品化してからでしょう。
きんこ用のお芋は、蒸かして食べるお芋でなく(ほかほかでは作れない)
生産過程 から品種の異なる物を作るのです。中味の赤いのもあります。
皮をむき大きな釜で煮て、適当な大きさに切り、すのこに並べて太陽の下で干す
のです。気温が高すぎてもカビが生え、失敗しますから、天候の固まった時を
選び天日干しをします。1週間から10日程もかかります。手間ひまかけるだけに
美味しさは、抜群です。
わたしの友達も少し作っているので、友達の分と共に分けていただきました。
出来上がった「きんこ」は、甘さも自然のもので、軟らかく、1個食べるとついまた
手が伸びると言ったぐあいで食べ過ぎに注意しなければなりません。
最近はスーパーにも他の地区のものが出ていますが、志摩のものをお勧めし
ます。宣伝になってしまいました。