戦後65年の夏がめぐってきました。昭和20年8月6日広島へ、9日長崎
への二つの原爆により、15日終戦(無条件降伏)へと、やっと平和への道が
開かれました。軍事国日本にあって全ては大本営の支配のもとでの生活で
した。
わたしは、8月と言う月はあまりはしゃいだ気持ちになれない月 です。
「戦争」と言う歴史が重くのしかかり、わたし中の「トラウマ」となっているので
しょう。 ・・・ 二人の兄の戦死もわたしにとっては人生を左右・・・
田舎に疎開していたわたしでさえですから、直接大空襲に会い戦禍をくぐり
抜けた人々、それにもまして赤紙一枚で戦地へかり出された兵士、その多くは
「名誉の戦死」のもとに遺体無き帰還となりました。(二人の兄も白木の箱は1枚
の紙切れでした)
ラジオ深夜便 昨日、一昨日と2日間 作家(エッセイスト)の澤地久枝さん
が「国家が奪う命の重さ」として語られました。
ミッドウェー海戦での戦死者1319名の半数以上の遺族を20年費やして
訪ね、遺族の思いを聞き、また日本だけでなく米兵の家族をも訪ねられたそ
うでした。中には辛いことほど語られなかったとも話されました。
「妻たちのニ・ニ六事件」で ニ・ニ六事件( 昭和11年2月26日から2月29日
にかけて、日本の陸軍皇道派の影響を受けた青年将校らが1483名の兵を率い、
「昭和維新断行・尊皇討奸」を掲げて起こしたクーデター未遂事件) に関わった兵の
家族達の追跡調査の様子も語られました。
またガダルカナル戦では帰還兵が人肉さえと言う、今なら人道にも関わる
と言う事実さえあったわけです。
如何に戦争は人間性さえ失い、命を奪うものであるか、
8月は 戦場でなくなった人々、また残された多くの家族、そして戦禍で
人生が変わった人々、(原爆も含め)など様々に思いを馳せ、今在ること
を感謝する月でしょう。