有川 浩 著。
アリカワ ヒロ・・・女性だったのですね、この方。
私は関東の人間なので 阪急電車に乗ったことはありません。
駅の名前を聞いても、宝塚以外全然ピンとこないけれど
短い路線の中で起きる小さな出来事は
つい笑みがこぼれてしまうような日常の一コマを
路線図みたいにつなげてできたエピソードばかりでした。
この本はかなり前に妹が 「今おもしろい本を読んでる」
って教えてくれて ずっと頭の隅にひっかかってました。
その後、あっという間に映画化の話が出てすごく有名になっちゃった。
最寄りの映画館では上映されていないので私は観てませんが
地元の友人が (本は読んでいない)
「阪急電車、すごく良かったよ。観た?」
なんていうものだから、急に原作が読みたくなり
先日の里帰りで妹に本を借りてきたのでありました。
映画は観てないけど 配役はわかってるので
それぞれの登場人物が自然と俳優さんとリンクして
私だけのスクリーンで映画も一緒に観ちゃった感じ・・・?
私は本の最後に書かれてる「解説」を読むのが大好きです。
だって いっくら感動しても 私の貧弱なボキャブラリーでは
その思いにマッチする言葉を見つけることが困難で
せっかくの感動がいつも消化不良になってしまう・・・
そんな時、最後に「解説」を読むと、
まあ上手にストーリーや登場人物を総括してくれてあって
今一度内容を反芻しながら余韻を楽しみ
そうそう、それが言いたかったのよ、なんて独り言を言いながら
やっと溜飲を下げることができるのです。
今回もいつもと同じように 「解説」のページを開いたら
そこには 児玉清さんの名前が突然現れました。
電車の中で読んでたんだけど 思わず うっ てなっちゃって。
「解説」での児玉さんは小気味良く私の溜飲を下げてくれました。
龍馬のお父さん、大好きだったなぁ・・・
ご冥福を心よりお祈りいたします。
・・・て ここまで書いて 肝心の本の感想が全然書かれてないじゃん、てことに気付きました。
この本はですね・・・
読むと〝ほっこり" する本です。
そして次に電車に乗った時、ついつい辺りを見回したくなる本。
・・・これが精一杯・・・