太田 愛 著。
ふぅ・・・・・・
太田さんの三部作(『犯罪者』『幻夏』)全て読み終わりました。
精魂尽き果てた感じです。あ、いい意味で。
前二作以上に重厚な内容でした。
戦争中の話はちょっと難しかったので、余り深く入り込まずに読み進めました。
え、どういうこと?どうなっちゃうの?
という疑問を早く解決させたくてとにかくご飯食べる時間も惜しいくらいに先へ先へ。
いつもなら集中が30分くらいしか続かない私が、ほんと珍しくのめり込みました。
前作の『幻夏』は相馬刑事の過去に触れていましたが、
今回は、興信所をやっている鑓水氏の昔が解き明かされます。
で、この作品のテーマは、というと、”メディアと言論の自由” ということでしょうか。
”情報操作” や ”忖度” など、今も実際に起きていることへの警告と捉えていいのでは。
「これは今書かないと手遅れになるかもしれない」
と、太田さんはペンを取ったそうです。
ネットの普及により溢れ出した情報から事実のみを読み取ることの難しさ、
有力者の圧力により、封じられる真実・・
それは今に始まったことではなく、戦争時代から起きていたことなんですね・・
とにかく本当に読み応えがある三部作でした。
太田さんの本、新刊が出たらまた絶対読みたい!!