お彼岸に実家に行ってきました。
父のお墓に参ってくださる方がいるので、お墓参りは掃除を兼ねて早めに済ませていましたが、家の仏壇にお参りに行ってきました。
実家には弟が一人でひきこもったまま暮らしているので、なるべく帰りたいとは思いつつも、最近では十日に一回帰るのがやっととなってしまいました。
一台しかない車を主人が求職活動に使ったり、息子のことで学校に行くことが多かったり、私の股関節の具合など色々ありますが、両親の命日やお彼岸にはなるべく実家に帰るようにしています。
実家の庭は弟がきれいに手入れをしてくれているので、雑草もほとんど生えていません。
庭木も、植木屋さんに伐っていただいたベストの状態を写真に撮っていて、その状態を真似して手入れをしているようです。
家の中はプラスチックごみや空のペットボトルであふれていますが、虫が付かないようにきれいに洗った状態なので、問題ありません。
弟は細かくこだわり過ぎるところがあって、ゴミの分別はとても疲れてしまうようです。
私が帰ったときに、一緒にまとめて処理をしています。
さて、この日、いつもよく行く「スシロー」が混んでいて、少し離れた場所にある「はま寿司」という回転寿司屋に昼食を食べに行くことになりました。
「はま寿司」の座席の注文タブレットを操作すると、ボタンを押すたびに「ピッ!」と音が鳴るのですが、その音が弟にとってはきついようで、耳を塞いでいました。
高音で確かにちょっと尖った感じの音がして、弟の神経に触ってしまうようです。
息子にも同じようなことがあって、ベネッセの進研ゼミで「チャレンジタッチ」が始まった頃、問題の答を間違えたときに鳴る「ブ~ッ!」という音が怖くて、息子はタブレットの音が鳴らないように消音にしたまま勉強していました。
進研ゼミに相談の電話をかけたところ、そういう子どもさんが何人もいるようで、次の改訂のときに改善するという回答があり、ほどなく優しい音に変更されました。
弟の感覚過敏は息子を上回るもので、カーラジオなどカーステレオの音が苦手で必ず消します。
息子は、ガチャガチャした音楽は嫌がりますが、平気で聞けるも曲もたくさんあります。
また、弟は光沢のない黒かグレーの服しか着られません。
色の付いた服や柄物は見るのが辛いのだそうです。
自分が着るものがそうなのですから、目に映りやすい他人の服装はもっと辛いのではないかと思います。
もちろん、肌触りで着用できる衣服は限られていますし、布団カバーや毛布などにも気を使います。
最も調子が悪かったときには、飲食店やお店に入ることなど出来ず、その頃は、「太陽の光が辛い」と言って、ほとんど外出することがありませんでした。
今でも、テーブルごとに周りが見えにくいよう区切られているお店でしか食事が出来ませんが、それでもすごい進歩だと思います。
買い物に行ったり、朝の光を浴びて庭仕事まで出来るようになったのですから・・・。
少しずつ回復していく弟。
息子のように病院に行ったり支援機関と繋がることを嫌がるので、なかなか前には進みません。
悩みながら成長していく私達親子の姿が、弟にとっても道しるべとなっているような気がします。
弟と息子、二人にとってきっと素晴らしい未来が拓けていきますように・・・。
ただただ願い、信じています。