7月の4日、5日に行われた職業体験に、息子は初日の4日だけ参加することが出来ました。
学校にもほとんど登校出来ず、やっとクラブに顔を出せるようになってきた頃で、「無理かもしれない」と思っていましたので、本当によく頑張ったと思います。
何しろ、職業体験は9時半から16時までの長時間で、しかも、当然ながら息子にとっては初めてのことばかりなので、不安しかありません。
けれど、一人では不可能だったけれど、Y君と二人だから、鉄道会社に職業体験に行くことが出来ました。
彼も、なかなか学校に行けない日々を過ごしている中で、恐らく息子のことを思って「行く」と決心してくれたのだと思います。
当日の朝、息子は起きてきたけれど、フリーズ状態でした。
「不安、不安・・・。」
「だいじょうぶな気がせえへん。」
「何したらいいのか、全然分かれへん。」
「だいじょうぶ! まだ説明聞いてないから分からへんで当然や。
行ったら、なんとかなるよ。
Y君がおるから、心配ない!」
9時出発のバスに乗るために、8時50分にバス停で待ち合わせをしていましたが、何も手に付かない息子に代わって、準備をし、服を着替えるのも手伝い、なんとかバスの出発する時刻までに車で送って行きました。
「しんどくなったら、電話してもらいや。
すぐ迎えに行くから!」
そう言って、送り出しましたが、私も不安で仕方がありませんでした。
息子が帰ってくるまでの時間、祈るような気持ちで待っていました。
けれど、鉄道会社からの連絡はなく、4時半過ぎに息子は上機嫌で帰って来て、その後、Y君と1時間程ゲームをして遊んでいました。
疲れ切って帰ってくると思っていたので、よくそんなパワーが残っているなとびっくりしましたが、やり切った達成感で、まだハイになっている状態だったのかもしれません。
Y君が帰った後で、ぷっつり電池が切れてしまいました。
夕食を食べるのもやっとで、お風呂にも入らず眠ってしまいました。
そして、翌朝は、起き上がる気力も残っていませんでした。
「行ったら、なんとかなる!
しんどくなったら、電話してもらえば、すぐ迎えに行くで。」
と、前日のようになんとか送り出そうとしましたが、息子は、
「みんな忙しそうやから、どのタイミングで『しんどい』って言ったらいいか分かれへん。」
と。
さすがに二日連続は無理かなと思っていたところ、Y君のママさんからも欠席するとの連絡がありました。
二人とも一日だけの参加になったけれど、
よく頑張った!
一日だけでも参加出来て良かった!!
初日の職業訓練では、列車のブレーキの点検をさせていただいたそうです。
「ブレーキの調整のロットを回すのが難しくて、うまくいかんかった。」
と、息子は言っていました。
「職場の方の点検のスピードや、声のかけ合いなどのチームワークを見て、職人技だと思った。」
と、実習記録には書いていました。
また、列車の一番前の車両に乗って、列車内から洗車する様子を見学させていただいたそうです。
一日だけの職業体験でしたが、自分達だけで初めてバスに乗ったり、社会の一員として打ち合わせをしたり、働くことを体験させていただいたり、貴重な経験をさせていただきました。
会社の担当の方にはご迷惑をおかけすることになりましたが、心から感謝しています。