高校を辞めると決心してから、息子は教室に通うことはありませんでしたが、11月1日、初めてサッカー部の部活に参加させていただきました。
放課後の2時間、中学のサッカー部の先輩もいる練習はとても楽しかったようです。
息子は、時々部活に参加させてもらいながら、ゆっくり転校先を探すつもりでいるようで、私もそれでいいと思っていました。
4日、担任の先生と学年主任の先生、息子、私の4人での懇談がありました。
息子が「学校を辞める」と伝えたことの意思確認のような感じでした。
「辞めると決めた一番の理由は何かな?」
と、学年主任の先生に聞かれ、息子が何も答えなかったので、
「単位を取るためには出席しなければならないのに、調子が悪くて出席できない。
頑張って出席すると、ますます体調が悪くなってしまう。
その繰り返しで、全日制に通い続けるのは厳しいと思いました。」
と、私が言いました。
すると、息子は、
「それもあるけど、一番は、クラスのみんなとのやり取り。
みんなが嫌いとかじゃないけど、一緒にやっていくのはしんどいと思ったので・・・。」
と、続けました。
「そうなんや。
具体的にどうしようとか決めてるの?」
「いや、まだ。
これからゆっくり考えようと思ってます。」
「夏休みに一校だけ通信制の学校を見学しましたが、その後一週間ほど調子が悪くなってしまって・・・。
この高校に通う意志があるうちは、学校に通うことにエネルギーを集中させようと思って何もしてきませんでした。
本人はサッカーが出来る学校に行きたいと言っているので、すごく限られてはいるのですが、これから見学に行ってみようと思っています。」
「我々も、〇〇君にとってどうすることが一番いいのか考えてはみたのですが、通信制の学校がいいのかも含めて・・・。
〇〇君なら、通信制の学校で卒業資格を取ることは出来ると思うのです。
でも、人との関りとか、社会に出るために身に付けなければならないことをどうやって学んでいくか・・・。
特別支援教育を行っている専修学校に通うというのも、一つの選択肢かなと思います。
〇〇君に合っているかは分かりませんが、一度検討されてはどうでしょうか?」
そう言って、「高校進路変更対策BOOK 私にぴったりの学校」というカタログみたいな本と、特別支援教育を行っている専修学校と通信制過程のパンフレットをくださいました。
「専修学校も毎日通わないといけないので、今の状況では厳しいかなと・・・。
去年、進路を選ぶときにそこも検討はしたのですが、家から遠いということもあって、通うのは無理だろうなと思いました。
これからじっくり考えてみます。
すぐには決められないと思うので、時々部活に参加させてもらいながら探そうかと思っています。」
「そのことなんですけど、部活だけに参加するというのはちょっと・・・。」
「顧問の先生も、サッカー部の人達も、『いつでもおいで。』って言ってくれた!」
と、息子。
「それでも、校長先生が『いい』って言ってくれないとダメなの。
この件は、一旦保留にさせてください。」
息子は学校を辞めると決めているので、入部もしていないサッカー部に何度も体験させてもらうことは出来ないのかもしれません。
「学校が見つかるまでの間、体を動かしたり、部活に参加すること自体が本人の自信にもなると思うので、出来れば参加させていただけるとありがたいのですが・・・。」
と、お願いしてみましたが、
「私どもの一存では決められないんです。
その件については、追って連絡させていただきます。」
と、言われました。
「それと、転校のことですが、出来るだけ早く決められた方が、今なら転校先でいくつか単位を取って2年生に進級出来る学校があります。
就学支援金も、残りの分を新しい学校で使うことが出来ます。
来年もう一度一年生からとなると、一年分は就学支援金を使えず、全額自費となってしまいます。
学校によっては入学時期が限定されているかもしれませんが、転校先が決まったら、転校の書類を作るのに時間がかかるため、すぐに教えてください。」
と、言われました。
時期的なこともあって、息子や経済的なことを思ってのことなのでしょうが、早急に転校を勧められているようで、ちょっと寂しい気がしました。
担任の先生は、ほとんど何も話さないし・・・。
サッカー部で練習させてもらうつもりでいた息子はショックが大きくて、その後何日か、泣いたり喚いたりして泣き疲れて寝てしまうような日が続きました。
進路のことを話し合おうとしても、
「ちょっと待って!
今は何も考えられへん。」
と言って、落ち着かなくなってしまいます。
しばらくは、リセットする時間が必要なようです。