城台山日記

 城台山の麓で生まれ、毎日この山に登り、野菜・花づくり、読書、山登りをこよなく愛する年寄りの感動と失敗の生活日記です。

未知との出会いは読書から 19.5.17

2019-05-17 19:36:29 | 面白い本はないか
 近所に障害者の授産施設がある。ここでは簡単な(失礼な言い方かもしれないが)作業(企業からの受託?)を行っているし、廃用植物油から粉石けんなども作って、販売している。毎朝、通所者が散歩をしているので、毎日城台山に登ったあとで遭遇することが多い。福祉施設であるので、通所者が作業により得る収入はおそらく低いであろう。

 クロネコヤマトの宅急便を始めた小倉昌男氏の願いは、障害者の一万円にも満たない収入を少しでも上昇させることであった。パン屋「スワンベーカリー」を開店させ、そこで働く障害者の給料を10万円以上にすることを経営の目標にした。(ここまでが前置き)

 今中博之著「社会を希望で満たす働きかたーソーシャルデザインという仕事」を読んだ。もちろん、この本がどんな内容であるのか、著者がどんな人であるのかについて知っていたわけではない。しかし、読み進めるうちにこれこそ「未知との出会いは読書から」ということを強く感じる一冊となった。

 表紙の裏の「あなたの「怒り」は何ですか」と強烈な言葉から始まる。「ささやかな怒り」から、世界の不正と差別を憎む「ささやかでない怒り」まで怒りは地続きに存在している。著者である私の怒りは、攻撃されダメージを負った「社会的に弱い人」をさらに痛めつける人や社会のシステムに向けられている。・・・・・私は怒りを作り出す社会的課題を「ソーシャルデザインという仕事」で希望に変えることを試みている。その希望は実践することで生み出される。かといって理想を貫徹できると思うほど私は理想主義者でも純朴でもない。・・・・・

 私が「デザインと福祉」のつながりに興味を持ったのは、決してささやかでない怒りに依拠している。その怒りは、「障害者でありソーシャルデザイナーである」私を通して生まれたものだ。障害者と社会福祉施設のスタッフの共作でデザインされた商品が、市役所のロビーや駅前などで二束三文で販売されている。この実践の場として、著者は15年前に社会福祉法人を立ち上げ、知的障害者の生活を支援しながら、彼らの生み出すアート作品を同情や寄付という意味で買ってもらうのではなく、きちんとしたアートして市場に出す試みをしている。この「アトリエインカーブ」は、障害者25名とスタッフ10名(学芸員の資格とデザイナーとしての能力を持っている)で成り立っている。

 社会福祉法人と言えば、障害者や高齢者施設の運営を行っている。自前の土地や資金が必要で簡単には設立できないが、設立されれば国等から運営補助金、施設の建設補助金が得られる。また、それぞれの法人は付随的事業として様々なことを行っている。最近は職員の低い給与が問題となっているが、安定性はある。この基盤のうえで市場との接合を進めている。ソーシャルビジネスとして、地域の様々な課題をビジネスの手法で解決することが随分前から行われている。しかし、著者によればこうした試みはあまり成功していない。企業として成り立つのはやはり難しい。そう考えると著者の試みはいかに緻密克つ大胆なものであるかわかる。(まさに熱い胸とクールな頭)

 この本に出てくる印象的なところがある。障害者は依存をし、健常者は自立しているように見えるが実際は違う。障害者はその生活範囲が限られていることから、支援者・依存者が少なく、依存量も多い。これに対し、健常者は、生活範囲が広く、支援者・依存者も多くなるし、一人の支援量も少ない。すなわち、障害者の依存度は見えるが、健常者のそれは見えにくい。

 この本を読みながら芦屋雁之助主演の「裸の大将」を思い出した。また、我々は小さな怒りはますます増えているものの、著者の言う「ささやかでない怒り」については不感症になっている。怒っても仕方がないとあきらめている。これでは社会は変わらない。

 ここで紹介できない(能力不足のため)ことが沢山ある。是非手にとってみて欲しい。
 
 
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花壇の花たち(3) 19.5.16

2019-05-16 19:44:50 | バラ、クレマチス等
 バラの多くの品種が咲き出した。今日は朝の花壇を一眼レフで撮ってみた。いつも使っているスマホの写真と見比べると、より広角にあるいはより接写する場合一眼レフが優れている。重いし、機動的でないので、使うのは孫のポートレートか花の写真ぐらいでしかない。


 赤色(アンクルウォルター)の前の白のつるバラはまだちらほらしか咲いていない
 新たにセプタードアイル(イングリッシュローズ)が咲き出した 下の写真はそのアップ



 軒下に鉢のバラが並ぶ 雨が当たるところに比べ病気が少ない ただし、水やりが大変

 イングリッシュローズ レデイ・エマ・ハミルトン 今年3月コメリで安かった購入 オレンジ色が最高!!

 イングリッシュローズを代表する グラハム・トーマス これも2代目


 大野町のバラ祭りで購入したアンジェラ 随分でかくなった

 これも大野町のバラ祭りで購入したつるバラのピェール・ドゥ・ロンサール  
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スナップエンドウ

2019-05-13 19:45:51 | 野菜作り
 ブロッコリーの脇芽を食べ尽くし、今は緑のものはほうれん草とスナップエンドウ。スナップを作り出した頃は、なかなかうまく出来なかった。11月の初め、ポットに種を蒔く。苗がある程度大きくなったら、畑に植え付ける。冬を越し、つるが伸びてくるのにあわせ、手をつくる。花が咲き出したら、肥料をやる。4月下旬頃から収穫となる。
 ところが苗が大きくなったところで枯れてしまうケースが多かった。この理由がわからなかった。調べると、スナップは連作を特に嫌うことがわかった。過去2年前くらいに豆類の植え付けたところはダメであるとわかった。毎年必ず植える枝豆(冷凍の枝豆とは味が全然違う。7月朝取りしてその晩食べるのが最高!)と競合する。そこで連作とならないように場所を選んで植え付けをするようになり、枯れることはなくなった。
 場所以外にも工夫した。まずは、黒マルチを張った場所に植え付ける、さらに寒さをしのぐため不織布を使う。こうした工夫により、失敗することがなくなった。しかし、今年のような暖冬だと春までに大きくなりすぎて、手を作るのが難しくなる。
 ここ数日、30cmの笊に一杯収穫がある。定番のゆでたエンドウにマヨネーズのほかに浅漬け、まるまると太ったエンドウはグリーンピースにし、ご飯に混ぜる(もちろん豆をとったあとの鞘も刻むなどして食べる)。もちろん随分あちこちに配ってもいる。


 スナップエンドウの畑 手前はジャガイモで花が咲き出した 来年はこのジャガイモ畑の一部がスナップエンドウの植え付け場所となる


 収穫したエンドウ このかご一杯となる
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花壇の花たち(2) 19.5.11

2019-05-11 19:46:18 | バラ、クレマチス等
 揖斐祭りも終わり、夏野菜の植え付けもほぼ終了した。バラも順次咲き出している。5月は1、2月の剪定、元肥など開花のための準備が正しく行われたかを知る機会となる。今年は施肥が適正だったせいか、株が大きく育ち、花の数も例年より格段と多くなっている。
 昨年は、酷暑に見舞われたせいか、あるいは管理自体が悪かったせいか、鉢のバラを沢山枯らしてしまった。今まで滅多に行わなかったバラを鉢から抜き、根を少し切り、土を入れ替えた。
20年ほどの栽培歴はあるが、まだまだわからないところだらけだ。基本はわかっても、細かいところまではわからない。栽培方法が本によっては違うこともある。

一番最初に咲いたのは

 ハイブリッドティー ボンヌイ(鉢) 5月になりすぐに咲き出した 5月6日撮影 今年は花数が多い

 ハイブリッドティー ピンクパーフェイト(鉢) 5月5日撮影

 イングリッシュローズ(鉢)5月5日撮影 昨年の9月に小苗で購入 今は紫に近い色に変わってきた
 
 5月11日撮影 アーチにはつるバラ、その前面にはイングリッシュローズ

 アーチの前のイングリッシュローズ アンブリッジローズ

 アーチの前のイングリッシュローズ エブリン

 アーチ アンクルウォルター

 フロリパンダ ベル・エポック(鉢) 5月11日撮影

バラに続いて、クレマチスを紹介しよう




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クマガイソウ 19.5.9

2019-05-09 19:28:17 | 山登り
 クマガイソウが見頃の時期となった。今日早朝に群生地を訪問し、写真を撮ってきた。昨年は時期が少し遅かったうえに、小雨が降っていた。今年はほぼ最盛期であると思う。写真は旧徳山村某所。




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