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キムヨナ姫のオリンピック連覇とその直後の引退は確実--なら、次は君だ、頑張れ郭整ちゃん!

2013年03月18日 18時04分45秒 | 雑記帳
             キムヨナ姫に可愛がられている郭整ちゃん


キムヨナ姫のオリンピック連覇とそれを花道にした引退は確実。そう感じた世界選手権でした。蓋し、順当にと言うべきでしょうか、キムヨナ姫が他の選手とは次元の違う強さと美しさを見せて世界女王の座に重祚した。

いや、もう、それが順位をつけるためのものとすれば、試合をやること自体が無意味なほどの圧倒的強さと美しさ。正直、TV見ているときに息をするのももったいないくらいの演技だった。

まず、世界選手権の結果を伝える内外の報道の紹介。ご興味のあるむきは、
ショートプログラムの結果を報じた前稿も再度ご一読ください。


・キムヨナ姫、氷上に再降臨
 --飛んだり跳ねたりしかできない浅田選手は邪魔だ、本当に--
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/40c5eb006d6ef8effe4f9faa0b190444
 


尚、キムヨナ姫の秀麗可憐かつ強靱無比な演技をどう捉えるか。
また、「保守主義の同志としてのキムヨナ姫」という事象、
これらの点に関する私の基本的な理解については、
下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。


・浅田真央は「ルール」を理解できなかった愚者か(上)(下)
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/52ebd16456cd3397453fa66f24f5e9d9

・浅田真央は「ルール」を理解できなかった愚者か
 -採点基準考(上)~(下)
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/57022172c259c2909b4d10c97eb7e9e0
 

・キムヨナを<物象化>する日韓の右翼による社会主義的言説
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/a1af69458fa7a67896001dea6ce7cc74
 

・愛国心の脱構築-国旗・国歌を<物象化>しているのは誰か? (上)~(下)
 (特に、(中)でキムヨナ姫について些か詳しく言及しています)
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/7895a5e3e2fcb21fca12515e14a34c87
 






▽キム・ヨナが復活V 浅田3位、村上4位=世界フィギュア・女子FS

フィギュアスケートの世界選手権第4日が16日(日本時間17日)、カナダのオンタリオ州ロンドンで行われ、女子フリースケーティングでは、SP6位の浅田真央(中京大)がフリー134.37点、総合196.47点で3位に入った。

優勝は、2年ぶりの世界選手権出場となったキム・ヨナ(韓国)でフリー148.34点、総合218.31点。2位はカロリーナ・コストナー(イタリア)でフリー131.03点、総合197.89点。村上佳菜子(中京大中京高)は総合189.73点で4位、鈴木明子(邦和スポーツランド)は総合164.59点で12位だった。

(スポーツナビ・2013年3月17日





▽Kim Yu-Na wins world figure skating title

Kaetlyn Osmond of Newfoundland is 8th, but grabs 2 Olympic spots for Canada


Kim Yu-na is back atop the podium, winning the world title Saturday night at London, Ont., in her first appearance at the World Figure Skating Championships in two years.

The reigning Olympic champion looked as if she'd never been away, with an exquisite and elegant performance that left the audience spellbound. The crowd was on its feet long before she finished her final spin, and Kim clapped a hand to her mouth as she looked around the arena. That she'd won wasn't a question, but rather by how much.

With a score of 218.31, she was more than 20 points ahead of defending champion Carolina Kostner. Japan's Mao Asada was third.

▽キムヨナ姫、世界チャンピオンに重祚

Newfoundland子のKaetlyn Osmond選手は8位に終わるも
カナダにオリンピック出場枠2個をもたらす


キムヨナ姫が定位置である表彰台の真ん中に戻ってきた。二年前のこの大会以来の出場であったにもかかわらず、土曜日の夜【2013年3月16日-日本時間17日の日曜日】のカナダオンタリオ州ロンドンで開催された世界選手権で優勝したのだ。

他の選手とのものの違いを見せつけて優勝を果たしたこのオリンピック女王は、彼女が2年近いブランクを経て氷上に復帰したことなどとは誰にも感じさせない演技を静かに炸裂させた。実際、秀逸かつ秀麗なその演技を見た観客は魔法をかけられたように呆然自失。而して、その甘美な余韻を楽しんだ。観客はキムヨナ姫が演技をスピンで締めくくる遥か前から総立ち状態。キムヨナ姫は、片手を唇に触れながら観客席に向かい360度順次答礼のお辞儀を行う。最早、彼女が優勝することは自明であり、問題はどれくらいのスコアが出て優勝するかだけに絞られた。

そのスコアは 218.31。もって、前回優勝者のCarolina Kostnerに20点以上の大差をつけての優勝。日本の浅田真央は3位だった。


Kim sat out the entire 2011-12 season and the early portion of the 2012-13 season while contemplating her future. She only returned to competition in December last year but had won both of the events she entered since the comeback -- the NRW Trophy in Germany in December and the South Korean national title in January -- before the worlds.

By taking the world title, Kim also gave South Korea three spots in ladies' figure skating at the 2014 Sochi Winter Olympics. She needed to finish in the top two to win three Olympic berths for the country. A place between third and 10th would have meant two Olympic tickets.

At the 2010 Vancouver Winter Games, South Korea sent two female skaters, Kim and Kwak Min-jung. The country has never had three figure skaters at a single Winter Olympics.

その間、自身、将来の進路を黙止熟考していたこともあろう。キムヨナ姫は2011-12年のシーズンを全休、2012-13年のシーズンの前半も一切試合に出場しなかった。而して、氷上にその可憐優美な姿が戻ってくるのはようやく昨年の12月のこと。もっとも、12月のドイツでのNRW Trophy、ならびに、1月の韓国選手権と、復帰後に出場したこれら2試合ではいずれも優勝していたのだけれども。

今回の世界選手権の優勝によって、キムヨナ姫は、2014年のソチオリンピックでの女子フィギュアスケートの部門で韓国に3個の出場枠をもたらした。実は、母国に3枠の出場権をもたらすためには、キムヨナ姫はこの大会で2位以内に入る必要があった。そして、もし、キムヨナ姫が3位から10位の範囲にとどまっていたとすれば韓国に与えられるオリンピック出場枠は2枠になるところだった。

2010年のバンクーバーの冬季オリンピック大会の女子フィギュアスケートで韓国は二人の選手を出場させることができた。キムヨナ姫と郭整ちゃんの2選手。而して、この種目で、ある1回の冬季オリンピック大会に自国から3選手が出場するのは韓国史上初めての出来事になる。

(The Associated Press・Mar 16, 2013 11:08 PM ET



教育実習中のキムヨナ姫


蓋し、キムヨナ姫のオリンピック連覇はもう決まったようなもの。というか、それは「決まったこと」でしょう。畢竟、鉄板の大本命が順当に優勝するのは、しかし、本当は凄く難しいこと。それは、プロ将棋でもサッカーでも、大学入試にも言えること。

而して、羽生善治や谷川浩司といったプロ棋士の中にもそのファンが少なくない<最強棋士>の全盛時代の強さは、「鉄板の大本命が順当に優勝する」ことの難しさを凌駕する実力差と心技体の充実があったということ。而して、他の選手とは次元の違う強さと美しさを見るにつけ、弊ブログでは神功皇后と同一神格のキムヨナ姫もまた、そう言える。と、そう私は確信しました。

最早、スケートに関心のある向きには既知のことでしょうが、本当は、キムヨナ姫はバンクーバーオリンピックの優勝を花道に引退したかったらしい。けれども、諸般の事情で、引退を先送りしている中で、これまた諸般の事情でソチオリンピックにも出場する流れになってしまったとか。察するに、蓋し、バンクーバーでの「金メダルゲット!」の瞬間からソチオリンピックのフィギュア女子FSの日までは、キムヨナ姫にとっては長い<消化試合>にすぎないの、鴨。

而して、将棋好きなら誰もが知っている「米長理論」をここで反芻するとき、キムヨナ姫の心技体の充実は更に凄まじい域に達していると考えざるをえない。「米長理論」とは何か、米長理論とは、日本将棋連盟の前会長、米長邦雄元名人が提唱したもので。


【米長理論】

勝負や人生においては、「自分にとって重要ではないが相手の棋士にとっては死活的に重要な一戦こそ全力で相手を打ち負かすべきである。もしそうしなければ、勝負や人生において最も重要な<運>を逃すことになる」というもの。

例えば、こちらはこの一局に勝っても負けても昇級や降級になんら影響はないが、相手はこの一局に昇級や降級、あるいは、タイトル挑戦権がかかっているという一戦。まして、その相手が日頃からお世話になっている先輩という一戦こそ、長年捜し求めた親の仇に対峙するが如き気迫で臨まねばならない、という人生哲学や勝負哲学のアイデア。




畢竟、他の選手にとっては一生に一度あるか二度あるかの人生の勝負どきであるのに対して、他方、キムヨナ姫にとっては単に「長い消化試合期間」にすぎないこの時期。そんな、自分にとってはどうでもいい時期やどうでもいい試合に、かもく、他の選手と次元の違う演技をしてみせるキムヨナ姫は、やはり、他の選手とはものが違う。蓋し、キムヨナ姫は神功皇后の再来、氷上への再降臨である。と、そう私は考えます。

而して、キムヨナ姫のオリンピック連覇とそれを花道にした引退は確実。

ならば、次は君だ。と、そう言いたい選手がいる。頑張れ郭整ちゃん、と。

そう、軍浦修理高校出身、キムヨナ姫の高校の後輩にして、(これまた、日本人でも「そんな大学あんの?」と感じる、浅田真央選手が籍を置いているなんとかという大学とは違い、弱小国とはいえ)韓国の名門中の名門女子大、梨花大学に学ぶ郭整ちゃん。

ということで、キムヨナ姫のオリンピック連覇とその直後の引退を織り込んでいる
弊ブログでは、今後は、郭整ちゃんを応援したいと思います。

б(≧◇≦)ノ ・・・郭整ちゃん、頑張れ!
б(≧◇≦)ノ ・・・次は君だ、郭整ちゃん!



郭整ちゃん








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