今年の福岡国際マラソンの結果に僕は悲観も楽観もしていない。現在の日本の男子マラソンのレベルと、五輪のメダリストとの差が明確に表われた、という以上でも以下でもない。
ただ、優勝した北京五輪の銅メダリストのツェガエ・ゲベテがここまでやるとは思っていなかった。北京でのタイムは2時間10分。金メダルのサムエル・ワンジルとは、3分28秒、銀メダルのジャウアド・ガリブとも2分44秒もの差をつけられた。結局この2人が突出していただけではないかと思っていたが、30km過ぎてからの5kmラップが14分17秒まで上げられたらひとたまりもない。今の日本人では、いや、ワンジルやハイレ・ゲブレセラシエにガリブあたりでないと、太刀打ちできないだろう。その3人がこの福岡のコースで作った記録をことごとく破る2時間6分10秒という優勝タイムは、過去に日本国内で行われた全てのマラソンの最高タイムである。
日本テレビは、プロレス創生期の日本プロレス時代から全日本プロレスを通じて、現在までのノアまで55年続いたプロレス中継の打ち切りを先日発表した。僕が最も夢中になっていたのは、'80年代、倉持隆夫アナの
「本場テキサスのマットがそのまま後楽園ホールに移動してまいりました。」
の名実況が聞かれた頃。(テリー・ゴディ&マイケル・ヘイズの“ファビュラス・サンダーバーズ”が初来日の試合での実況。入場テーマであるレーナード・スキナードの「フリーバーズ」のイントロには鳥肌が立った。)今年の福岡はまさにロンドンやベルリンの先頭争いがそのまま移動してきたかのようなレースだった。こういうものが日本で見られたというだけでありがたやありがたやである。それこそ、クラブW杯でマンチェスター・ユナイテッドがガンバ大阪に1点も与えぬ試合をしたようなものだ。
サッカーについて、何か語れるほど知識も観戦眼もないが、'94年のキリンカップ・サッカーのフランス対日本は、Jリーグが始まってからサッカーを見始めた僕にも、ただ事ならぬ試合だった。W杯アメリカ大会の出場権を逃したフランスは、パパン、カントナらほぼベスト・メンバーで来日し、日本代表チームを完膚なきまでに打ち破った。
「こんなチームでも、W杯に出られないのなら、日本は自国開催でないと永遠に出られないのじゃないのか?」
とにわかファンの自分には思えたほどだった。
福岡にやってくる海外招待ランナーは、毎年、この時のフランス代表のように、高いモティベーションを持ってやって来る。世界記録保持者や世界選手権金メダリスト、そして五輪のメダリストが、ただの顔見世ではなく、最高のパフォーマンスを見せる。その事自体が、実はすごいことなのだ。
福岡国際マラソンの英語での正式名称は、“FUKUOKA INTERNATIONAL OPEN MARATHON CHAMPIONSHIP"である。陸上競技の世界選手権が開催されて以後もなお、IAAF(国際陸連)から、“CHAMPIONSHIP”の名称の使用を許されている唯一の大会である。WMMがなんぼのもんじゃい、福岡一が世界一じゃの気概が、今もこの大会のDNAとして、今後も続いて行くことを望みたい。
日本人ランナーについて、述べるのも忘れていた、入船敏は、東京に続いて、自己記録を更新できたし、藤原新も東京での走りがフロックではない事をとりあえずは証明できた。佐藤智之は、びわ湖と全く同じタイムというのが珍記録だ。年に2回、サブ10を記録した日本人ランナーが3人も出るとは、今までなかったことではないか。ただし、もはや「サブテン」は世界のトップと互角に戦える条件ではない。
ただ、優勝した北京五輪の銅メダリストのツェガエ・ゲベテがここまでやるとは思っていなかった。北京でのタイムは2時間10分。金メダルのサムエル・ワンジルとは、3分28秒、銀メダルのジャウアド・ガリブとも2分44秒もの差をつけられた。結局この2人が突出していただけではないかと思っていたが、30km過ぎてからの5kmラップが14分17秒まで上げられたらひとたまりもない。今の日本人では、いや、ワンジルやハイレ・ゲブレセラシエにガリブあたりでないと、太刀打ちできないだろう。その3人がこの福岡のコースで作った記録をことごとく破る2時間6分10秒という優勝タイムは、過去に日本国内で行われた全てのマラソンの最高タイムである。
日本テレビは、プロレス創生期の日本プロレス時代から全日本プロレスを通じて、現在までのノアまで55年続いたプロレス中継の打ち切りを先日発表した。僕が最も夢中になっていたのは、'80年代、倉持隆夫アナの
「本場テキサスのマットがそのまま後楽園ホールに移動してまいりました。」
の名実況が聞かれた頃。(テリー・ゴディ&マイケル・ヘイズの“ファビュラス・サンダーバーズ”が初来日の試合での実況。入場テーマであるレーナード・スキナードの「フリーバーズ」のイントロには鳥肌が立った。)今年の福岡はまさにロンドンやベルリンの先頭争いがそのまま移動してきたかのようなレースだった。こういうものが日本で見られたというだけでありがたやありがたやである。それこそ、クラブW杯でマンチェスター・ユナイテッドがガンバ大阪に1点も与えぬ試合をしたようなものだ。
サッカーについて、何か語れるほど知識も観戦眼もないが、'94年のキリンカップ・サッカーのフランス対日本は、Jリーグが始まってからサッカーを見始めた僕にも、ただ事ならぬ試合だった。W杯アメリカ大会の出場権を逃したフランスは、パパン、カントナらほぼベスト・メンバーで来日し、日本代表チームを完膚なきまでに打ち破った。
「こんなチームでも、W杯に出られないのなら、日本は自国開催でないと永遠に出られないのじゃないのか?」
とにわかファンの自分には思えたほどだった。
福岡にやってくる海外招待ランナーは、毎年、この時のフランス代表のように、高いモティベーションを持ってやって来る。世界記録保持者や世界選手権金メダリスト、そして五輪のメダリストが、ただの顔見世ではなく、最高のパフォーマンスを見せる。その事自体が、実はすごいことなのだ。
福岡国際マラソンの英語での正式名称は、“FUKUOKA INTERNATIONAL OPEN MARATHON CHAMPIONSHIP"である。陸上競技の世界選手権が開催されて以後もなお、IAAF(国際陸連)から、“CHAMPIONSHIP”の名称の使用を許されている唯一の大会である。WMMがなんぼのもんじゃい、福岡一が世界一じゃの気概が、今もこの大会のDNAとして、今後も続いて行くことを望みたい。
日本人ランナーについて、述べるのも忘れていた、入船敏は、東京に続いて、自己記録を更新できたし、藤原新も東京での走りがフロックではない事をとりあえずは証明できた。佐藤智之は、びわ湖と全く同じタイムというのが珍記録だ。年に2回、サブ10を記録した日本人ランナーが3人も出るとは、今までなかったことではないか。ただし、もはや「サブテン」は世界のトップと互角に戦える条件ではない。
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