KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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「世界陸上」雑感vol.2~男子マラソン、スタートまで待てない!

2005年08月14日 | 五輪&世界選手権
えらいこっちゃ!今夜はもう、男子マラソンのスタートではないか!

ずばり、今回は長年言われつづけてきた「女高男低」逆転のチャンスだと思う。室伏広治欠場のために、「唯一の日本人金メダル候補」として、高岡寿成がクローズ・アップされてきた。けっこうな事である。彼の名前と顔がより多くの人々に知られることとなって欲しいものである。年末恒例の番組の審査員にも選ばれて欲しい・・・、おっとこれは無理だ。翌日は駅伝がある。

高岡に尾方剛のことは、何度かここでも取上げてきたが他の3人について、コメントしていこうと思ったが、その3人に共通点があることに気がついた。所属チームの休部等で移籍を経験しているということだ。

奥谷 亘(ダイエー~積水化学~SUBARU)

30歳にして、初のマラソン日本代表入りを果たした奥谷。高校駅伝の名門、西脇工業では、シドニー五輪代表の山口衛里さんの2年後輩、旭化成の小島宗幸とは1年先輩にあたる。先輩や後輩たちの華々しい活躍に期するものがあっただろう。今年のびわ湖毎日マラソンで4位に入賞し、代表入り。テレビ局のPRでは、「父親との絆」を強調しているが、僕的には、
「無き名門チーム(ダイエー)のDNAを受け継ぐランナー」
と呼んでみたくなる。彼を指導する、SUBARU陸上部の監督は小指徹さんの名前は、マラソン観戦歴の長いファンには懐かしい名前だろう。ダイエー陸上部で活躍し、14年前の世界選手権東京大会のマラソン代表に選ばれながら、故障で辞退したランナーだった。自らが果たせなかった夢を背負って、チームのエースが世界に挑む。
古典的かもしれないが、こういう「ドラマ」の方が僕は好きだ。

細川道隆(NTT西日本~大塚製薬)
2002年春にサークルチームに移行した、NTT西日本(旧NTT中国)だが、チームを去った選手も、残った選手もその後のマラソンで自己ベストを大幅に更新してみせた。その姿に僕は大いに感動した。チームを離れて、五輪代表の座を掴んだ国近友昭に次いで、代表入りしたのが、細川道隆。初マラソンでの、かつてのチームメイト、方山利哉との競り合いも印象的だった。「高地トレーニングの申し子」と名づけられているが、大塚製薬の河野匡監督と言えば、独自のトレーニング理論を持つ、日本には多くない学究肌の指導者であり、かつては犬伏孝行に、一気に自己ベストを6分も更新させ、日本記録保持者にさせた人である。今回も、あの「サプライズ」をもう一度、と期待したくなる。

入船 敏(京セラ~カネボウ)
京セラ時代の、駅伝での活躍は今も記憶に新しい。長身のスピード・ランナーで、6年前のセビリア大会には、10000mで出場している。(今回のマラソン代表、男女10人中5人がトラックで五輪、世界選手権に出場歴がある、というのはなかなかのものだと思う。)
マラソン挑戦も早くから期待されていたが、今年の別大では、後半の走りに課題を残したものの、優勝して代表入りを決めた。

そう、今回の5人の代表選手、選考レースに優勝した選手が3人(高岡、入船、尾方)もいる。4年前のエドモントン大会以来の充実ぶりだ。

スピード・ランナーが揃ったが、彼らの持ち味が生かせるような展開になる可能性が高い。

「世界最強」を決めるにふさわしいレースとなって欲しい。

海外選手では、アテネ五輪の金メダリスト、バルディーニ、前回の金メダリスト、ハリブ、銀メダリストのフリオ・レイなど、今回も地中海沿岸諸国の前評判が高いが、気温が低下し、高速レースとなれば、ケニアやエチオピア勢も盛りかえしてくるのではないか?というのが僕の予想。ゲルト・タイス、ジョセフ・リリ、ハイレ・ヌグセらも要注意だ。

では、日本人5人の順位予想。

1 高岡寿成
2 尾方 剛
3 細川道隆
4 奥谷 亘
5 入船 敏

願望はもちろん、全員入賞、もしくはトップ10内だ。高岡、尾方はメダル圏内というか、尾方の日本人トップもあり得ると思う。あるいは、細川が日本人トップでメダル獲得、もあるかもしれない。入船、奥谷は大崩れか入賞か、どちらかだと思う。




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