落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

中共温家宝首相来日

2007年04月13日 | 政治・外交
 中共首脳の来日(12日)は6年ぶりだそうだ。国会演説では満場起立の拍手だった。マスコミの扱いも大きい。昨年親日国インド・シン首相が公賓として来日したときと比較すると腑に落ちない気がする。

 マスコミが報道しないことで、拉致問題では中共は「台湾独立に反対」を条件にしたというニュースがあった。(メルマガ「台湾の声」の記事より)
「台湾」を「拉致解決」の交換条件にした温家宝 台湾研究フォーラム会長 永山英樹
4月11日に発表された日中共同プレスで日本側は、「台独反対」を盛り込めと の中国の執拗な要求を退け、単に「台湾問題で日本は日中共同声明で表明した立 場を堅持」で押し通した。

中国側は、「台独反対」表明の見返り条件として、中国が日本の拉致問題解決を 支持することを挙げたと言う。つまり「台湾」と「拉致」の交換と言うわけだっ た。首脳会談で安倍首相が拉致事件での協力を求めたところ、温首相は「台独反 対」を公に表明してくれれば、中国が北朝鮮の拉致事件で応援するのも当然と言 うことになるだろう」と言ったと言うのだ。これに対し安倍首相は「この二つは 全く関係がない」と拒絶した。

このような話を12日付の台湾紙自由時報は伝えている。

植民地の宗主国ではあるまいし、日本政府に「台独反対」を言う権利などないの だから当然だろう。
「拉致解決を応援するから、台湾併呑を認めろ」と言うのが温家宝であり、中国 政府である。こんな卑劣な国が日本の友好国などと言えるのか。これで怒らない 人間は日本人ではない。
ただ安倍首相の対応には大きな問題もある。盛り込み要求を拒絶した後、従来政 府が繰り返し言ってきたように、「台湾独立は支持しない」と明言したのだ。
「支持しない」は日中共同声明にも書かれていない。中国のご機嫌を取りたい橋 本首相が勝手に言い出したものである。いや、中国に言わされたと言うべきだろ う。
もっとも「支持しない」は「反対する」とは異なる。「支持しない」には、台独 問題には関与しないと言うことを意味するものと思われる(少なくとも米国はそ う言う立場だ)。だがそのような細かな理屈など、誰が理解できるだろう。「支 持しない」は「反対」としか受け取れない。そんなことを表明しては、国民はみ んな「わが政府は台湾の独立に反対している。なぜなら台湾問題は中国の内政問 題だからだ」と思ってしまう。中国の宣伝しだいによっては、日本は台湾を中国 領と承認していると、国際社会で誤解されることもあるだろう。実はこれこそ中 国の狙うところなのだ。

日本は中国が怖いなら、台湾独立の問題では黙っていればすむことなのだ。それ をわざわざ積極的に「支持しない」などと言ってしまうから、次には「反対しろ」 と要求されるのだ。そしてその次は「台湾は中国領と承認せよ」と来る・・・。

国民はあまり知らないことだが、台湾問題を巡って日本は、中国と言う覇権主義 国家にここまで押されているのである。「拉致」まで交換条件にしてくる中国の 必至な攻勢に、今後日本はどこまで持ちこたえられるのだろうか。(19.4.12)

 口を開けば歴史認識と仰るが、中共のチベット、ウイグル弾圧、臓器売買、偽ブランド、南京大虐殺宣伝等々、国会でどなたか一人ぐらいヤジか質問でも出るかと思ったが極めておとなしく礼儀正しかったようだ。
 その後、温首相は東京・紀尾井町のホテルニューオータニで創価学会の池田大作名誉会長と会談したとのこと。気色の悪い話ではある。