落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

船長が降りた!

2007年09月12日 | 政治・外交
 安倍首相が突然の辞任。所信表明を出して、これから質問に答えていこうという矢先だったが。
 ただお山の大将になりたいだけ、理念も何もない小沢氏も、こう簡単に相手がこけたので戸惑っている表情であった。
 野党は「あまりにも無責任」と怒っているらしいが、それでは小沢氏はなぜ党首会談を拒んだのか。

 首相就任後、「戦後レジームからの脱却」を掲げ、憲法改正のための国民投票法成立、改正教育基本法が成立、防衛省発足、北朝鮮拉致問題には経済制裁などを行い、外交面でも成果をあげいよいよこれからと期待していた。
 安倍首相は53歳普通なら気力体力充実した男盛りだが、やはりどこか健康を害されているとしか思えない。5年10年先にはまた機会がおありになるだろう。

 後任の日本丸船長は誰になるのか、内政、外交とも「戦後レジームからの脱却」を踏襲し、漂流しないようお願いしたいものだ。

五輪スポーツと政治は別というけれど

2007年09月12日 | 政治・外交
 北京五輪に向けて国際大会の入賞者が出場権を得たというニュースが目立つようになった。
 スポーツと政治は別というが、五輪招致は国威発揚、経済効果という政治目的も基本にある。中共もそれに大いに期待しているのだと思う。中共が自国内や国際的に展開している人権侵害に対する五輪ボイコット論は、日本ではネット上では見られるがNHKをはじめTVや一般マスコミでは見られず、むしろ期待感を持ってそんな問題などなきがごとく嬉々として報道されている。

日本政府の見解
北京五輪ボイコットせず 首相、中国の人権侵害支援にも 産経(2007/05/22 19:48)
 安倍晋三首相は22日夜、スーダンのダルフールで虐殺を続ける勢力に対し中国が間接的支援をしているとして、欧米諸国内で来年の北京五輪へのボイコット論が噴出している問題で、「スーダンで人権が侵害されているのは事実だ。バランスを考慮に入れながら、援助の仕方を考えていかなければならない」と述べた。ただ、「スポーツと政治は切り離して考えなければならない」とも述べ、ボイコット論にはくみしない考えを強調した。
 ダルフールでは、スーダン政府に支援された民兵組織によって数10万人が虐殺されたとされる。スーダン政府への巨額の援助を続ける中国は、欧米諸国から「虐殺勢力への間接的支援だ」と非難されている。米下院議員108人は今月9日、胡錦濤主席に対し、中国側が十分な対応をしない場合には北京五輪のボイコットにもつながると警告する書簡を送っている。

ブッシュ氏の呼びかけ
「北京五輪機に政治的開放を」 米大統領呼び掛け 東京新聞2007年9月7日 夕刊
 【シドニー=久留信一】アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のためシドニーを訪れているブッシュ米大統領は七日朝、APECビジネスサミットで演説し、来年中国で開催される北京五輪にふれて「世界の目が北京に注がれる。中国の指導者には、この機会を利用して開放と寛容さを示すよう求めたい」と、同国に対して政治的開放と人権抑圧政策を改めるよう呼び掛けた。
 大統領はこの中で、ミャンマーで自宅監禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの解放を求めたほか、北朝鮮については「国民が近隣諸国と同様の自由を享受できるように」と指摘。ロシアに対しては「民主主義にとって大切な『均衡と抑制』を尊重するよう、指導者たちに求めたい」など名指しの形でAPEC域内諸国の民主化進展を促した。
 一方、テロとの戦いでは、東南アジアを拠点とするテロ組織ジェマ・イスラミア(JI)とフィリピンのイスラム原理組織アブサヤが国際テロ組織アルカイダとつながりがあると指摘。「彼らを打ち破るために、ともに明確な戦略で立ち向かわなければならない」と連帯を訴えた。

欧州議会のボイコット論
欧州議会副議長、北京五輪は「虐殺オリンピック」=香港 【大紀元日本9月12日】
 欧州議会のマクミラン-スコット副議長は9月9日、香港での記者会見で、中国当局の法輪功学習者に対する弾圧がジェノサイドに当たるとし、2008年の北京五輪が「虐殺のオリンピック」になりかねないと懸念し、北京五輪に反対する意向を示した。また、スコット副議長はブッシュ大統領に対し、北京五輪開幕式に出席しないよう呼びかけ、欧州連合に対し、北京五輪への不参加を議論するよう提案した。

 スコット副議長は、昨年5月に中国の人権問題を調査する目的で北京を訪問した際、かつて監禁されていた2人の法輪功学習者と面会した。面会後、2人は再び逮捕・監禁されたという。同副議長は、「2人は甘粛省第3監獄で残酷な拷問を受け、独房で強制洗脳を受けている。毎日、4、5人の犯人が彼らを見張り、虐待している。我々は救援ルートを探っている」と説明した。

 同副議長は、中国国内で行われている法輪功学習者に対する弾圧はジェノサイドに当たると指摘し、「いまの中国では、中国人を対象とするジェノサイドが行われている。被害者は法輪功学習者である。国連人権委の特別調査官は拷問に関する報告書で、中国で監禁・拷問されている人のうち、3分の2は法輪功学習者であると指摘している…法輪功学習者の弁護を引き受けた国内の人権派弁護士・高智晟氏と電話会談する際に、彼は、約25万人の法輪功学習者が監禁されていると話した」と指摘した。

 ブッシュ大統領が北京オリンピックの開幕式への出席を表明したことについて、同副議長は、「レーガン元米大統領が在任中の1987年、米議会は韓国政府に対し、民主化を進めなければ、ソウルオリンピックをボイコットするとの決議を採択した。米議会の圧力で韓国の民主化は一気に進んだ。ブッシュ大統領は中共に監禁されている中国人に対し、同様の責任と義務を果たすため、行動を起こすべきだ。欧州連合に対しても、各人権団体と個人の人権報告書を議論することを提案している」と発言、中国国内で生きた法輪功学習者の臓器を強制摘出する蛮行が起きている今、北京五輪がジェノサイド五輪と称されるのは当然であると語気を強めた。

 同副議長は、「1936年、ナチスドイツがオリンピックを主催した際に、収容所というものはあったが、監禁中の人は隔離されただけで、処刑されていなかった。しかし、いまの中国では、少なくとも7千万人が虐殺された。しかも、法輪功学習者は法輪功修煉の放棄を強要され、拷問と臓器強制摘出の対象となっている。中共政権は殺人とジェノサイドを継続する以上、北京でのオリンピック開催をさせてはならない」と強調した。
 続き・・・

 いずれにしろ、競技者も観客も心から楽しめる北京五輪ではなさそうだ。