落葉松亭日記

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脱中国進行中

2015年01月07日 | 世相
国内製造業 脱中国で国内回帰が鮮明 TDK、中国生産の3割を国内に切り替えへ
http://www.sankei.com/economy/news/150107/ecn1501070007-n1.html

 中国生産を続けてきた日本企業が国内生産に切り替える動きが広がってきた。電子部品大手のTDKが、中国で生産する部品の3割を段階的に国内に移管する方向で検討に入ったほか、パナソニックも縦型洗濯機や電子レンジを国内生産に順次切り替える。円安の加速や人件費の高騰で、中国生産のメリットは低下しており、地方創生を掲げる政府にとっても、企業の国内回帰は追い風となりそうだ。(黄金崎元)

 TDKは、中国で25の主要生産拠点を持ち、売上高全体の4~5割程度が中国生産とみられる。このうち、スマートフォンや自動車向け電子部品の生産を順次国内生産に切り替える。

 同社によると、中国の工場での従業員の定着率が落ちているほか、人件費も高騰している。こうしたリスクを軽減するため、秋田県や山梨県にある既存工場の遊休施設を活用する方向で検討している。

 パナソニックも、中国で生産し日本で販売する家電を国内生産に順次切り替える。縦型洗濯機を静岡県袋井市の工場、電子レンジを神戸市の工場に生産移管する。すでに家庭用エアコンなどは滋賀県草津市の工場への移管を一部で始めている。

 同社は中国を含め海外で生産する家電約40機種を国内に切り替える方針だが、その背景には円安の影響がある。現在の為替相場は1ドル=120円前後の水準だが、海外で生産した製品を輸入すると採算がとれず、業績面での減益が避けられないという。
 一方、シャープの高橋興三社長も6日の記者会見で、テレビや冷蔵庫の生産の一部を栃木県矢板市や大阪府八尾市の工場に移す方向で検討を始めていることを明らかにした。高橋社長は「1ドル=120円で(国内生産に)移した方がよいものは出てくる。工程数の少ないものから移したい」と述べた。

 このほかには、ダイキン工業が家庭用エアコンの一部生産を中国から滋賀県草津市の工場への移管を完了した。ホンダも国内販売する原付きバイクの一部を熊本県大津町の工場への移管を検討中だ。

 国内生産は海外に比べ、工場の電気代がかなり高いという課題も残るが、かつて多くの製造業が海外生産に踏み切った最大の要因である過度な円高は解消された。今回の国内回帰の動きは、地方で新たな雇用を生み出す可能性がある。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成27年(2015)1月7日(水曜日)通巻第4434号
http://melma.com/backnumber_45206/ メルマガオブザイヤー 2014

ようやく本格化した日本企業の日本回帰
  東芝もパナソニックも、日本に工場を新設し、生産拠点をもどす


 安倍首相は『週刊文春』新年号の櫻井よしこ氏との対談でアベノミクスや外交を語ったが、なかでも東芝を例に挙げて海外で生産してきた拠点の一部の日本回帰現象を強調した。
 円高と中国の賃上げが主因だが、ほかにも日本回帰の要件がある。
 国内に雇用が生まれることである。

 2013年、中国での凄まじい「反日暴動」に嫌気をさして、日本企業の撤退が始まった。同年、日本企業の対中投資は47%の激減となった。
しかし当時はまだ「円高」の状況。それで『チャイナ・プラス・ワン』の標語の下、ベトナムとミャンマーなどアジアへの進出ブームが続いた。

 ところが、ベトナムは親日とはいえ、一党独裁、賄賂まみれの国であり、規制が強い。とくに流通・サービス、金融関係ではなかなか条件をクリアできず、勢いがあるのはODA関連である。
 新年早々も日本が支援したハノイ空港第二ターミナルとアジア最長と言われる吊り橋の落成式に太田国土交通大臣がテープカットに飛んだ。

 ミャンマーも、やっとこさ自由化の波が押し寄せてはいるが、日本企業専用の工業団地は昨秋から工事がはじまったばかり、インフラ整備が遅れている。選別的進出分野は金融、不動産などである。

 この状況に『円安』旋風が吹いた。
 一ドル=80円台から、ドルは120円台となって、日本企業の企業業績も躍進した。

 日本のように賃金が高くても、優秀なエンジニア、労働者が大量にいる国で生産した方が結局は生産効率が良い。
そのうえアベノミクスが掲げる『三本の矢』の中軸には「地方再生」がおかれ、地方に工場を建設し雇用する企業には減免措置が講じられる。

 ▼日本企業が生産拠点を日本にもどすのは自然の流れではないのか
 パナソニックは中国で生産してきた家電製品を順次、国内に戻す。中国にあれだけ奉仕してきた同社も、すでに北京に保持してきた巨大ショールームを閉鎖している。パナソニックは電子レンジ生産を神戸工場に、洗濯機を袋井市工場に移す。

 TDKはスマートフォン、自動車電子部品生産を日本に引き揚げる。
 シャープもテレビなどの製品を栃木、八尾工場に引き上げる計画を発表した。ダイキンは家庭用エアコンの一部の生産を滋賀県に移転完了している。

   戻り遅れは巨大な設備投資をして、下請け企業もろとも大規模に中国に進出し、生産がようやく中国で本格化した自動車、化学コンビナート、造船、鉄鋼などだが、中国に於ける設備拡大をもはや口にしなくなったきた。

 日本株は新年に欧州を襲った通貨危機を切っ掛けに目先弱含みだが、米国の景気が意外に良く、外人ファンドの狼狽売りが一巡すると、回復する気配である。
       □◎◎◎◇◇
職業に貴賎はないというけれど、いい若者がニートになったり、細々と飲食店やサービス業で働いているのを見ると将来が暗く思われた。
またものづくり企業城下町が復活し下請け企業や関連サービス業で賑わうようになるかと思うと気分も明るい。
衣類日用雑貨類で国産品を見つけるのは難しい。
昨年買った靴は一ヶ月しないうちに縫い目が綻んだ。
衣類でも縫いっぱなしで長い糸がポケットや裏地に残っていたりする。
家電などの大型消費財だけでなく、品質のよかった衣類日用品なども帰ってきて欲しい。