落葉松亭日記

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香港デモ・至近距離で発砲

2019年11月12日 | 世相
香港の民主化デモに激しい暴力行為が伴ってきている。
警官が至近距離で発砲するという銃撃事件が起きた。
他にも暴徒が、引火性の液体を男性に火を付けるといった事件も起きている。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」令和元年(2019)11月12日(火曜日)弐  通巻第6272号 
http://melma.com/backnumber_45206/
香港警察、大学キャンパスに初突入。李嘉誠の本丸ビルも初襲撃
  警官のピストル、倒れる学生。この一枚の写真は世界に衝撃を与えた


 「香港最悪の日」とメディアが伝えたが、もっと最悪になる様相である。学生の死に抗議する集会とデモ、警官隊との衝突で、11月11日は早朝から荒れた。
西湾河では警官隊がデモ隊にピストルを発射し、ひとりが重体。早朝からストが呼びかけられたため、交通機関も麻痺状態になった。

 警官が学生にピストルを撃った現場の画像が世界に流れた。
 この一枚の衝撃写真は、今後の香港の運命を変えるかも知れない。あのベトナム戦争、泣き叫び逃げる少女の写真も衝撃的だったが、警察署長がゲリラ容疑の青年を、カメラの目の前にピストルで撃ち殺した。この写真がアメリカに於けるベトナム反戦運動に火をつけ、ベトコン支持が南ベトナムでも増えた。

 11月11日はアリババの「独身セール」が騒がれた(売り上げ史上最高の4兆円突破)が、香港では11の大学で授業ボイコットが呼びかけられた。
香港大学、中文大学、香港理工大学の三つのキャンパスへ催涙弾とゴム弾を打ち込みながら警官隊が突入した。大学キャン発に警官隊が進入したのは初めてである。

 抗議する市民にガソリンをかけて火をつける事件も起こり、被害者は重篤に陥った。警察側は、この映像をあちこちにながしているが、香港市民の警察への信頼はゼロに近い。

 この日、李嘉誠の本丸、長江実業ビルが初の襲撃を受け、入り口のガラスが壊された。李嘉誠は中立を保っていたが、もとより江沢民人脈に近いため、デモ隊は味方という認識でビル襲撃は避けられてきた。

 香港の繁華街は、いま死んだようになっている。
インド人、アラブ人が蝟集する重慶大楼も静かである。外国人らはまったくビジネスにならず、引き揚げも考えているとこぼす一方で、ブラダに続いて有名ブランドの香港撤退が本格化しそうな雲行きともいう。

 日系の航空会社は、香港便を半減あるいは中部航空便は停止している。香港に進出の日本企業の多くも出張を取りやめている。観光ツアー? 募集さえやめているところが蔽いようだ。

香港警察、黒服の青年2人に発砲 実弾3発 2019年11月11日 10時59分
https://www.epochtimes.jp/p/2019/11/48918.html

写真: 香港警察、民主派の青年を2M以内の近距離で銃撃(丘品新聞スクリーンショット)

香港の西湾河で11日午前7時15分頃、警察が黒服でマスク姿の青年を銃撃した。青年2人は、警官に拘束されている別の青年を助けるため警官に接近していた。

デモ初の死者が出たことに抗議するため、香港でゼネストが呼びかけられている。11月11日の朝、一部の抗議者は西湾河の道路で障害物を設置した。道路を横断中の男性警官が突如、後方を歩行中の白服の男性に拳銃を向け、拘束した。2人の青年が男性を助けようと近寄ったところ、警官は約1メートルの至近距離から1人の青年の腹部に1発銃撃した。さらに、別の青年に向かって2発実弾を発射した。

銃撃の様子を、現地メディア・丘品新聞が撮影していた。銃撃を受けて路上に倒れた青年は、目を開けたが腹部から血が流れ出ており、意識はもうろうとしている様子。警官が無理やり青年を起こすなど、粗暴に扱っている様子が映っている。

 動画

2人の青年は救急車で運ばれた。
(文・佐渡道世)


香港デモ隊が「口論の相手に火を付けた」と警察 動画も拡散
2019年11月11日 22:12 発信地:香港/中国
https://www.afpbb.com/articles/-/3254237?pid=21837604

写真:香港中心部で、手を上げて民主派の「五大要求」を強調するデモ隊(2019年11月11日撮影)。(c)Anthony WALLACE / AFP ↓
https://www.afpbb.com/articles/-/3254237?pid=21837588

【11月11日 AFP】警察と抗議デモ参加者らとの衝突が街中に拡大する香港で、民主派デモ隊と激しい口論になった男性が体に火を付けられたと、警察が11日、発表した。事件の様子を捉えた動画が、ソーシャルメディア上で広く共有されている。

 関連する動画は3つ投稿されている。いずれの動画でも、緑色のTシャツを着た男性が、歩道橋の上で人々と口論している。その後、黒い服を着た覆面の人物が緑のTシャツの男性に液体をかけて火を付け、周囲の人々が逃げる中、被害者が必死にTシャツを脱ごうとしている様子が映っている。

 警察によると、現場は香港中心部の商業地区から約20キロ離れた馬鞍山(Ma On Shan)の北部。

 警察は記者会見で、この動画をスクリーンに映しつつ「暴徒らが引火性液体を男性にかけ、火を付けるという非常に衝撃的な事件が起きた」と説明。被害男性は「重体で、病院に搬送された」としている。

 この口論が起きる少し前、民主派デモ隊が近くの馬鞍山駅を荒らしていたとされ、捜査員らは被害者男性が「暴徒らを追いかけた」とみているという。「男性はその後、殴打された上、火を付けられた」とされる。

 医療当局も、やけどを負った男性1人が馬鞍山に近いプリンス・オブ・ウェールズ病院(Prince of Wales Hospital)に搬送されたと認めている。

 同日には、警察が覆面の抗議デモ参加者を銃で撃つ瞬間がフェイスブック(Facebook)上で生配信されるという事件があったばかり。5か月前に始まった民主派デモの騒乱の中でも、最も激しい暴力行為が重なった。(c)AFP



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2 コメント

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Unknown (しょうた)
2019-11-12 11:01:13
香港デモも大変ということを通り過ぎていますね。
政府側もデモ側も話し合って事態を集結しないと、どちら側も一般世間から変な目で見られるようになると思います。
世界中で、このような事態は良く起きていることですが、適当な時機を見て解決していくのが妥当なことだと思いますね。
香港もたくさんの犠牲者も出ていることだし、一刻も早く妥結することを祈ります。
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しょうた様 (落葉松亭)
2019-11-12 14:34:40
9月の愛国教育反対、逃亡犯条例改正案に反対から、五大要求にデモ側の要求も変わってきました。
5大要求
1. 逃亡犯条例の完全撤廃
2. デモ「暴動」認定の取り消し
3. 警察の暴力に関する独立調査委員会の設置
4. デモ参加者の釈放
5. 普通選挙の実施
政府の思惑や中国の圧力で難しいのでしょう。一般市民はデモに反対する人が多いようです。
日本でも、60〜70年代、安保闘争で荒れましたね。浅沼稲治郎氏が演説中に刺殺されました。犯人は当方と同年輩で驚きました。またデモでは参加女性が圧死する事故もありました。
香港も民主化の過程で厳しい状況を迎えているのでしょう。

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