2006年8月、僕は新潟県越後妻有に行っていました。目的は三年に一度開かれる「越後妻有アートトリエンナーレ」というのを見に行く事だったのですが、僕にはもう一つ裏目的が。
勿論、片手袋です。
日頃東京から出る事が殆どないので、初めての東京外片手袋に会う為、張り切って探しにいったのでした。
アート作品を見ながらキョロキョロとしていたのですが、全然見付かりません。妻有は米の産地なので、田んぼがあちこちにあります。皆軍手をして作業をしているので一つぐらい落ちていても不思議はないのですが・・・。
やがて日は暮れて行き、意気消沈して宿に向かいました。泊まったのは民家を改造した宿。東京では考えられないぐらい馬鹿デカイ家。これが一般の家だったとはとても信じられませんでした。何しろ四十人ぐらいは泊まれるそうです。
一日中田舎道を歩き回ったのでクタクタになってしまいました。畳の上にゴロンと寝転がっていると、視界の片隅に何かオーラを発している物が・・・。
一見するとただのプラスチック収納ボックス。しかし何か怪しい。よくよく見てみると、「お忘れもの」と書かれています。過去にこの宿を利用した人の忘れ物が入っているようです。「も、もしや・・・」。僕は期待を込めて引き出しを開けました。
いきなり赤い手袋が目に飛び込んできました!・・・が、これはちゃんと二つ揃っていました。がっかりしましたが、その手前にちゃんとありました!初の東京外片手袋は軍手さんでした!
旅行でも片手袋道を歩き続けている僕をどう思いますか?