かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『真夜中のテレフォン』

2017-03-30 20:07:00 | 写真

先日、「公衆電話周辺は絶対に片手袋が発生しやすそうなのに、何故か見た事がない場所である」という記事を書きました。

十数年に及ぶ片手袋研究で、公衆電話周辺の片手袋は一度も見た事なかったのですが、先日遂に知り合いが写真を送ってくれました。

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一度見つかると立て続けに出現する、という事が今までにもあったので、最近はさらに注意深く公衆電話周りをチェックしていました。そしたら!

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うん?外かぁ~…。僕が見たいのは電話BOXの中なんですよね。これでは電話を掛けた人と片手袋の持ち主の因果関係が特定できませんからね。

もう桜も咲き始めてますが、万が一に備えて引き続きチェックを継続していきたいと思います。


『片手袋を題材にした新たな絵本を発見!~てぶくろくろすけ~』

2017-03-27 23:25:31 | 番外

片手袋が話の主題になっていたり、片手袋が登場したりする作品は古今東西あらゆるジャンルに存在しています。それらを収集するのも片手袋研究家の大事な役目です。

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それらをまとめた上の図を見て貰うと、片手袋にまつわる絵本の多さに気付いて頂けると思います。

・そもそも僕が片手袋に興味を持ったきっかけは、小学校一年生の時に出会ったウクライナの絵本『てぶくろ』である事は何度もお伝えしてきました。

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『てぶくろ』(福音館書店)

当ブログでの紹介記事はこちら。

・アカデミー賞にノミネートされた事もある山村浩二さんが絵を手掛けた、『カタッポ』という作品もあります。

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『カタッポ』(福音館書店)

当ブログでの紹介記事はこちら。

・アメリカにも『てぶくろがいっぱい』というふたごと沢山の片手袋のお話がありますよ。

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『てぶくろがいっぱい』(偕成社)

当ブログでの紹介記事はこちら。

・北欧ノルウェーからは『キュッパのはくぶつかん』。こちらは片手袋がメインではありませんが、注意して絵を見て貰うと沢山の片手袋が描かれています。

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『キュッパのはくぶつかん』(福音館書店)

当ブログでの紹介記事はこちら。

・さて、今日の本題。またまた片手袋絵本を見付けてしまいましたよ!しかも発行は1973年。40年以上も前の日本の絵本です!

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『てぶくろくろすけ』(福音館書店)

手袋の一家ではみんな右と左が一緒になって眠っていました。手袋のくろすけは、片一方だけで部屋をぬけだし雪野原で遊びまわるうち、坂道をすべりおち“てぶくろこどもこうえん”に着きました。そこではたくさんの手袋の子どもたちが遊んでいましたが、みんな左右いっしょで、ひとりだけのくろすけは仲間に入れてもらえません。長新太が手袋の世界をシンプルな配色で描きます。(福音館書店のサイトより)

てぶくろくろすけ君のいたずら心から始まる冒険譚です。今までご紹介した中では『カタッポ』に近いですね。でも『カタッポ』は悲しいような温かいような結末を迎えますが、こちらはもう少し楽しい感じのお話。

でも、あの長新太が絵を手掛けていますので、楽しいながらも全体的に不思議な雰囲気(うっすらと怖さすらも)が漂っているんです。なんというか、『おしいれのぼうけん』っぽい感じ、と言いますか。

とても幻想的な魅力を持った作品なので皆さまにも読んで頂きたいのですが…。残念ながら「こどものとも」という福音館が月刊で出している絵本シリーズ、しかも40年以上前の作品ですので、手に入り辛いとは思います。でもAmazonでは若干中古で手に入るみたいなので、気になる方はチェックしてみて下さい。

それにしても、なぜ片手袋は絵本作家を惹きつけるのか?やはり片手袋の不思議な存在感が、物語の創作意欲に火をつけるのでしょうね。

今後も片手袋と絵本の関係は探っていきたいと思います。


『片手袋は懐中電灯だ』

2017-03-26 23:22:27 | 写真

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先日、有楽町で伝説の台湾映画『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』を見てきました。映画の内容は公式サイトを見て頂くとして、この映画、上映時間が四時間なんですね。しかも休憩も無しというガチンコ興行!

でも飽きるどころか、一瞬たりとも無駄なカットがない恐ろしいほどの傑作でした。長年再公開を待ち望んでいた甲斐がありましたよ。

六時半から始まって、終わったのが十時半。カレーを食べて駅に向かえば、周りはもうほろ酔いの方達ばかり。そこに現れたあいつ。

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四時間座りっぱなしだったので持病の腰痛が悪化していたのですが、何とか腰をかがめて撮りました。

思えば『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』には、印象的な夜のシーンが多数ありました。主人公の少年が懐中電灯を常に持っていて、闇に向けて光を投影するのです。それは行き場のない子供達が進むべき道を示す唯一の光だし、映画そのものの象徴でもありました。

夜の有楽町。賑わう人々の中で一人だけの僕に、道を示してくれる片手袋。

片手袋は僕にとっての懐中電灯だ!


『表に出たら二秒で片手袋』

2017-03-23 19:59:00 | 写真

映画が好きなので、日比谷や有楽町によく行きます。

地下鉄を降りて地上に出る時、日比谷みたいな大きな駅は幾つも出口がありますよね。雨が降っている時などは目的地に出来るだけ近い出口を選びたいですが、晴れてればまあ別にどこでも良い訳です。

でもね。なんかこう、ビビッと直感が働くんです。

先日、いつもは使わない出口から地上に出たところ、

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はい、目の前に片手袋!こういう事がね、少なくないんですわ。さすがに「持ってるな、俺」と思ってしまいますよ。

…もうちょっと大きな事で持っている人間になりたかった、というのが本音ではあります。


『平行・垂直』

2017-03-22 21:49:11 | 写真

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地面に近いけど、おそらく放置型でなく介入型。

煉瓦ブロックに対して垂直でなく平行に置いてあげたことで、何だか一直線に伸びていく前向きさが感じられます。

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過去の画像を見返してみると、ブロックに対して平行に置いてあげる例の方が圧倒的に多いですね。

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目立たせる、という意味では垂直に置いた方が良いような気もしますが。やはり人間は自然と納まりが良い方を選んでしまうのでしょうか?

片手袋自体細かすぎる着眼点かもしれませんが、「平行か垂直か」というさらに細かい所にも注目すると面白いのです。