かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『編集』

2013-11-29 21:05:28 | 雑感

みうらじゅんさんと泉麻人さんの対談音源を聞いてたら、若かりし頃の二人の出会いを語り合っていました。

泉さんが編集をしていた雑誌で怪獣特集をする事になり、みうらさんを執筆陣に迎える事に。二人は打ち合わせの為、喫茶店で初顔合わせをしました。

その時、二人とも子供の頃にやっていた怪獣スクラップを持ってきていて、意気投合したそうです。しかし、二人のスクラップには若干の違いが。

みうらさんは怪獣の写真だけをスクラップしていたのに対し、泉さんは怪獣に夢中になっていた頃に好きだった力士の写真などもスクラップしていたそうです。

みうらさんは、泉さんが子供の頃から“時代そのもの”をパッケージする視点を持っていた事に、「やっぱり編集者は違うな~」と感じたそうです。

さて、それが片手袋と何の関係があるか、という事なんですが。

この前出会ったこの片手袋。

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僕の片手袋コレクションの中から、共通点があるものを並べるとします。

例えば、赤と黒のカラーリングに着目して、

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これらの片手袋を選ぶ事が出来ます。

一方、“軍手類放置型路肩系片手袋”である事に着目すると、

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このような片手袋を選ぶ事も出来る訳です。

つまり、膨大な片手袋写真をどのような視点で編集するか?これが片手袋の本を出す際には重要になってくると思うので、日々悩んでる訳です。

ただ、一番の問題は、片手袋の本を出版するあては今のところ無い、という事なんですが。

…何見てんのよっ!


『THE LATTER』

2013-11-28 19:21:58 | 写真

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自転車の荷台に片手袋。

自転車の持ち主の方が置いていったのか、自転車の傍に落ちていた片手袋を誰かが拾って置いたのか。

この自転車がかなり錆びていて長年放置されている感じだったのに対し、片手袋が割と新しかった事から察するに、恐らく後者でしょうね。

でもこういう放置型と介入型の狭間にあるような片手袋は、想像のしがいがありますね。


『写真投稿頂きました!②』

2013-11-27 23:54:59 | 投稿

以前、片手袋写真の投稿を呼び掛け直後に一件投稿して頂いた訳ですが。その後、Twitterやメールを通じて、幾つか写真を送って頂きました!

今日はそちらをご紹介致します。

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※片手袋投稿No.2

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【投稿者名】
SSさん

【発見日時】
2013/11/18

【発見場所】
川越市駅近くの駐輪場

【発見した感想】
自転車の鍵を出したときにでも落としたのでしょうか。
すぐそばに料金精算機があるのでお金を入れるために手袋をはずしてちょっとポケットにでも入れたのが落ちたのでしょうか。
けれど寒い日でしたので、これから自転車に乗って帰ろうとするときに手袋を落として気づかないだろうか?自転車をとめて急いで駅に向かう人が落としたのかもしれません。色々と想像が広がりました。
目につきやすい入り口の柵に置かれており、拾った人の優しさも感じました。落とし主が見つかるといいですね。

※管理人から一言
詳細なレポート付きの素晴らしい投稿です!ありがとうございます。

一応分類してみると、“ファッション類介入型ガードレール系片手袋”になるかな?と思います。

コインパーキング、そしてその敷地内の料金所周辺というのは片手袋が多いです。

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やはりSSさんもおっしゃる通り、鍵やお金の出し入れに伴って手袋を落としてしまうんでしょうね。

※片手袋投稿No.3

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【投稿者名】
Mayukoさん

【発見した感想】
こんばんは♪片手袋 気になりながら歩いて(笑)今日!見つけました♪(^-^)/持ち主さんが気づかれたらいいですね。毎週歩く道ですので、来週もチェックしてみます(^o^ゞ

※管理人から一言
Twitterを通じて投稿して頂きました。有難うございます。

これは“ファッション類介入型棒系片手袋”ですね。

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Mayukoさんの写真で気になるのは、片手袋が挿してある棒のすぐ横にフェンスがある事です。数としては“棒系片手袋”よりも“フェンス系片手袋”の方がよく目にします。

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しかし、敢えて棒を選んだ所に拾ってあげた人のこだわりと少しの遊び心を感じますね。

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二つとも素晴らしい投稿です!ありがとうございました。いずれもファッション類である事に、片手袋研究家としては冬の訪れを感じます。

これをご覧になった皆様も是非、写真を送ってみて下さい!よろしくお願い致します。その際は、

katateblog@gmail.com

までお願い致します。Twitter経由でもOKです!

投稿の際の注意点として、こちらの記事もご参照くださいませ。SSさん、Mayukoさん、本当にありがとうございました!


『大阪中央卸売市場の片手袋調査②』

2013-11-26 19:35:23 | 片手袋研究発表

前回からの続き)

キョロキョロしながら片手袋をさがしつつ歩いていると、大阪中央卸売市場に到着。

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しかし、寝坊の為少し遅すぎたようで、場内は既に暗い。

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あちこちで水を撒きデッキブラシをかけている。これでは落ちた片手袋も片付けられてしまっているかも…。しかしせっかく来たのだから場内を歩いてみる事に。すると、いきなりこんな光景が!

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うわ!いきなり“三つの手袋問題”か!片手袋界の“ポアンカレ予想”が“手袋と手袋の距離問題”なら、片手袋界の“四色定理”がこの“三つの手袋問題”!(この段落、かなり頭おかしい事になっているのは自覚しております)

“三つの手袋問題”とは簡単に言えば、「同じ柄の手袋が三つ落ちてたら、それは三つの片手袋なのか、もしくは一組の手袋と一つの片手袋なのか?」という問題である。しかし、いきなりこんなアヴァンギャルドな形で同じ手袋が三つ並んでいるとは。まるでピラミッドを護る為に謎を投げ掛けてくるスフィンクスではないか!大阪中央卸売市場、恐るべし。

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気を取り直し歩いていると、お次はこんな片手袋が。

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これは作業系片手袋!これは築地でも良く見掛ける片手袋です。例えばこんな風に。

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やはり市場という磁場は、東西関係なく同じような片手袋を産み出すようだ。

さらに、こんな珍しい作業系片手袋も見付けました。

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う~ん。素晴らしい。

実は「美味しい朝ごはんを食べたい」というのも市場に来た理由の一つなので、途中お寿司屋さんに入りました。こちらのお寿司屋さん、東京の僕からしたら初めて経験するシステム(醤油は自分で刷毛でネタに塗る、等)でしたが、とても美味しかったです。

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一時間くらい場内を歩き回りましたが、そろそろ神戸に向かう時間。放置型にしろ介入型にしろ、一般的な片手袋に出会う事はありませんでしたが、大阪中央卸売市場が持っている片手袋ポテンシャルは充分感じる事が出来ました。

…と思ったら、帰り際に籠系片手袋が御見送りしてくれました。横にちゃんと揃いの手袋がある所が悲しいですね。

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これからも、東京以外の都市に行く事があったら、市場を見学してみると面白いかも、と思いました。まあ、僕の場合片手袋目当てなんで、全く一般的な目的ではありませんが。

※今回の結論=全国の市場、片手袋的にヤバイ。


『大阪中央卸売市場の片手袋調査①』

2013-11-25 23:54:55 | 片手袋研究発表

11/17、僕の出演した『大阪ほんわかテレビ』の放映日。後日録画を送ってもらいチェックする事にしていたのだが、夕方になって「やっぱり生で見たい!」という衝動が抑えられなくなてしまった。

結局六時に仕事を終えると大急ぎで家を飛び出し、大阪に向かった。そしてビジネスホテルで自分の出ている番組をチェックする、というとても不思議な経験を味わったのだった。

翌日は神戸ビエンナーレのまだ見ていないエリアを周る予定だったが、その前に午前中、大阪中央卸売市場を調査する事にした。

“調査”。勿論、片手袋の。ではなぜ大阪中央卸売市場なのか?

今回のテレビロケで実感したのは、“僕の片手袋研究は東京で構築してきた研究である”という事だ。つまり、今までの研究が東京以外の都市でも通用するのか分からなかった為、ロケで片手袋のありそうな地域を特定するのに苦労したのだ。

東京で片手袋の聖地と認定している場所は二つあって、一つは“東京湾奥”と呼ばれる、海沿いの倉庫や運送会社や工場の密集地帯。これに関しては、テレビのロケで神戸の同じような海沿いの場所を歩いて、沢山の片手袋に出会う事が出来た。

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つまり海沿いの工場地帯は、東京以外の都市でも片手袋の聖地のようだ。

もう一つ、東京には片手袋の聖地があって、それは築地市場だ(本当はさらに“高速道路”というのもあるが、ちょっと特殊な事情なので割愛)。それが何故かについては過去の記事を読んで頂くとして、折角天下の台所大阪にいるのだから、市場を確認してみたかったのだ。果たして築地と同じように片手袋が沢山あるのか?

前日は仕事で疲れた体で大阪まで乗り込んだので寝坊してしまい、朝930頃市場の最寄り駅、野田駅に到着。「さて、市場はどうやって行けば…」、等と考えて歩いていると、いきなり!<o:p></o:p>

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市場に辿りつく前にいきなりのお出迎え。築地も市場だけでなく、その周辺も片手袋が多いので期待が高まる。…とか考えながら10歩ほど歩いてたら。またもや!

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(おいおい、ちょっと幸先が良過ぎないかい?)、などと考えながら写真を撮っていると、横を通り過ぎたサラリーマンの男性が、チラチラとこちらを見ている。

(やはり東京でも大阪でも、往来で片手袋の写真なんか撮ってたら怪しまれるよな)、と小さくなっていたら、なんとその男性がこちらに向かってくるではないか!

(うわ、土地勘がないから分からないけど、なんか写真なんか撮ってたら怒られるような場所だったのかな?)と身構えていると、その男性が一言。

「昨日、テレビ見たよ!あっちにも落ちてたよ!」

なんと、前日の『大阪ほんわかテレビ』を見て下さった方だったのだ!なんだかとても恥ずかしい気分になってしまった僕は、

「あ、ああ!そうですか。なんかスミマセン。こんな変な事やってまして。あっちに落ちてる片手袋ももう写真に撮りました。この辺、凄く落ちてますね。でも、なんか、スミマセン!」

と“スミマセン”を連発しながら、その場を急いで立ち去ったのである。

(大阪中央卸売市場。これは侮れないぜ)。気を引き締めて再び市場に向けて歩き出した。

(続く)