かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『2016年の片手袋研究を振り返る』

2016-12-31 22:00:00 | 雑感

今年最後の更新なので、ちょっと2016年を振り返ってみます。

今年も片手袋を撮る、考察する、発表するという活動を積み重ねる日々でした。しかし、今までとちょっと違う流れが生まれてきたのが印象的でした。

まず思い出されるのは、手袋製造メーカーのヨークスさんに声を掛けて頂いて実現した写真展示です。ヨークスさんの新作秋冬コレクション展示会場で写真展示をさせて頂いたのです。

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いつか手袋業界の方と何かやってみたい、という思いはありましたが、如何せん僕が記録しているのは落し物としての手袋。「業界の方からしてみるとあまり良いイメージではないかも」と思っていましたが、面白がって僕に声を掛けて下さったヨークスさんには本当に感謝です。色々と手袋に関する知識も増えました。

トム・ハンクスの片手袋騒動も面白かったですね。トム・ハンクスがTwitterに片手袋写真をアップし続けている事が話題になったのですが、それを解説する為にラジオに出たりもしました。

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またそれを機に、今まで収集してきた世界中の片手袋に関する事象をまとめられたのも良かったですね。

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いよいよ、片手袋という文化、現象が世界中に存在している事を無視出来なくなった一年でした。

人気サイト、東京別視点ガイドさんにインタビュー記事を掲載して頂いたのも忘れられません。

「片手袋は呪い」なぜ道路に手袋が落ちているのか。その道30年、片手袋研究家に聞いてきた

今まであまり表に出さなかった「片手袋研究を続ける辛さ」を初めて吐露できましたし、このインタビューがきっかけで、来年早々の片手袋探しツアー「特殊町歩き 片手袋GO」を企画して貰えたのも嬉しかったです(しかもすぐに満員御礼になったのも驚きでした!)。

あの「しょこたん」の番組に出演して、しょこたんを完全に引かせながらもベストニッチマニアを受賞したのも嬉しかった!しかもコメンテーターが昔から大好きだったサンキュータツオさんでしたしね。

谷中の本屋、ひるねこBOOKSさんで行った写真展、トークイベントも忘れられません。特にトークイベント。テレビやラジオ以外では初めて、人前で片手袋研究を語り倒した訳ですが、我ながら結構面白かったしトークイベントは今後も追求していきたいですね。

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あとブログで詳しく報告していなかったかもしれませんが、小冊子「片手袋研究入門」を作ったのは大きかったです。

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今まで初対面の人に「どうも。片手袋研究家の石井です!」とか言っても何一つ伝わらなかったんですが、この8ページの小冊子のおかげで僕が何をやっているのか分かって頂けるようになりました。

この小冊子、「町の本屋さん」の代表格である、千駄木往来堂さんのレジ前に置かせてもらっているので、興味がある方はどうぞ手に取ってみて下さい。勿論無料です。

地味だ地味だ、と思っている片手袋研究も、毎年年の瀬に振り返ってみると結構色んな事をやってるんですよね。上記以外にもテレビ出演や原稿執筆もさせて頂きましたし。こんな活動に興味を持ってお声を掛けて下さる方達には本当に感謝しております。仕事の都合などで引き受ける事が出来なかったお話も幾つかありましたが、これからも宜しくお願い致します。

そして何より、こんなブログやHP『片手袋大全』をご覧頂いている皆さま、Twitterで「#片手袋」を付けて片手袋写真を投稿して下さってる皆様。涙が出るほど嬉しいです。世界中に同志がいる事が判明してきました。常に皆様に片手袋の新たな側面をご報告できるよう、片手袋研究の深度を増していきます。

最後に毎年恒例、2015年最も印象的だった片手袋=MVS(Most Valuable KATATEBUKURO)を発表させて頂きます。今年はこちら!

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ちょっと変化球ですが、ヨークスさんの展示で社員の方が作ってくれたこの状況です。僕が展示した写真に写っている片手袋がヨークスさんの製品だと気付いた社員さんが、下に実物を展示していてくれてたんですね!

今まで「手袋を落とす人・拾う人・それを撮る人」の循環で成り立っていた片手袋研究ですが、そこに「手袋を作る人」も加わったのです!より大きな循環が生まれた瞬間でした。

2017年は片手袋研究にとってどんな年になるでしょう?今から楽しみです。皆さま、来年もよろしくお願い致します。良いお年を!


『移ろい』

2016-12-29 22:57:59 | 写真

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暖かそうな大人用ミトン。「ボコッ」とした存在感が魅力的でした。

ここのところの冷え込みは厳しくて、そのせいか外出するたびに大量の片手袋と出会います。確か去年の今頃はまだ寒さがそんなに本格化していなかった気がします。だから今年一月の七福神めぐりの時は例年より片手袋が少なかったんですよね。

やってること自体は同じでも、その年によって状況は全然違います。片手袋を記録し続けていると、不思議とその年その年の特徴も記録しているんですよね。

果たして、2016年はどんな年だったかな?


『片手袋探しツアーやりますよ!』

2016-12-26 23:29:47 | お知らせ

※おかげさまで予定人数に達しましたので、ご予約を締めきりました!

以前、インタビューを掲載して頂いた人気サイト、東京別視点ガイドさんが片手袋探しのツアーを企画してくれました!題して…

「特殊町歩き 片手袋GO」

です。町を歩きながら実際に出会った片手袋を解説していきます。でも必ず出会えるとは限らないのも片手袋の魅力。三時間くらい歩いて一つも出会わなかったら悲しいので、片手袋以外にもう一つ目的を追加しました。

それは七福神巡りです!ここ数年、毎年お正月に七福神めぐりをしながらの片手袋探しを個人的に行ってきました。ブログでもその様子はご報告させて頂いてます。(201420152016

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これ、地味だけど本当に楽しい町歩きだと個人的に思ってます。ちょっとでも片手袋に興味がある方、是非一緒にやりましょう!

ツアーの詳しい情報、申し込みは以下の東京別視点ガイドさんのページをご覧になって下さい。

http://www.betsushiten.com/?p=2814

宜しくお願い致します!


『ネット時代の片手袋』

2016-12-25 19:43:21 | 番外

クリスマスとは全く関係ない話をします。

片手袋を研究するには当然の事ながら、実際に町で沢山の片手袋と出会わなければいけません。僕は元来出不精なのですが、片手袋研究を始めてからはなるべく外を歩くようになった気がします(とはいえ、何度も書いてますが、自分内ルールで片手袋を探す為だけに外出する事はしないのですが)。

つまり片手袋を研究する為のメインフィールドは町なのです。駅やスーパーなど屋内にも片手袋は存在しますが、いずれにせよ自分の家の外です。

しかし、数年前に気付いてしまったのですが、今の時代自分の家にいながらにして片手袋を探すことが出来るんですよ!

例えばGoogleストリートビュー。試しに片手袋の聖地である築地を見てみましょう、

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ほら、ちゃんと“介入型三角コーン系片手袋”が写ってるじゃないですか!

もう一つの聖地、湾岸道路はどうでしょう?

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よく見ると、路肩に“軽作業類放置型道路系片手袋”っぽいものが写ってます。

このように、家にいながらにして片手袋観察が出来てしまうんです。

また、Twitterで「手袋 片方 落とした」と検索してみましょう。

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冬場なんか、片手袋を落とした人達の悲痛な叫びが大量に確認できます。こちらは片手袋を落とした人達(時には介入した人達)の心情を理解するのに役立ちますよね?

このようにして、ネット社会では様々な形で片手袋観察が出来てしまうのです。いや、実際に落とした人の心情など、ネット上でしか観察できない片手袋もあるのです。

片手袋研究家としてやるべきことがまた増えてしまいゲンナリですけど、町で実際に観察した片手袋とネット上の片手袋を組み合わせれば、今までと違った試みも可能かもな?なんて考えたりもします。

今日あたり、「クリスマスに彼女にもらった手袋を早速片方落としてしまった人のつぶやき」みたいなのが大量に見られるかもしれませんよ。


『カタフライエフェクト』

2016-12-22 21:49:53 | 写真

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この介入型。拾った人は何故、三角コーンではなく、ガードレールに挿すことを選んだのか?

そしてもし、この片手袋を拾った人が三角コーンに挿すことを選んでいたら、世界はどんなふうに変わっていたのか?

いやあの、急に壮大な話をしてしまいましたが、少しの選択の違いでその後の人生が変化していく、というような映画が好きなので(『スライディングドア』とか)、そんなことを考えてしまいました。