かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『初登場』

2013-08-29 23:38:00 | 写真

Img_3543この軍手片手袋、初めて見る種類でした。

青い軍手に黒のゴムがコーティングされています。

さすがに軍手とかゴム手袋タイプの片手袋は、全く新しい種類を見付ける機会が減ってきましたが、それでもまだまだあるんですね~。

一応年に何回かはホームセンターの作業用手袋売り場を覗いてリサーチしてるんですが、まだまだ新しいカラーリングや素材が作られていくんでしょうね。


『神戸ビエンナーレへの道~その16~』

2013-08-28 23:58:25 | 神戸ビエンナーレ2013

さあ、いよいよ来週から作品の設置作業が始まります!僕は数回に渡り神戸に行き、作業を進める予定です。

これまで水曜日は不定期で『神戸ビエンナーレへの道』と題して、作品完成までのドキュメントを綴ってまいりました。

当初は予算や資材の購入、作業の進展状況など、もっと細かくご報告していくつもりだったのですが、それは作品のネタバレにつながってしまう事にすぐ気付き、精神論などを書く事も多くなってしまいました。

Img_3514

実は今回作品の制作を進めていくに当たり、過去の出品者の方のブログがとても参考になりました。これからも歴史を刻んでいくであろう神戸ビエンナーレ。少しでも未来の出品者のお役に立てれば、と思い、細かいドキュメントもいずれ書いていこうと思います。

とは言え、今はそんな偉そうな事を言う暇はなく、自分の作品を完成させるのが第一。来る日も来る日も準備に明け暮れているのですが、どんだけやっても何かやり忘れているような不安に襲われています。

早く完成の日を迎えて、作品を見に来て下さる方々と直接交流が出来るよう頑張ります。

あ、それと神戸ビエンナーレの公式ガイドブックが発売になっております。僕の作品紹介も載ってますので、皆さま是非!

http://book.bijutsu.co.jp/books/2013/08/_2013_10_2013.html


『捨てないで』

2013-08-27 23:59:00 | 写真

Img_3528この裏返しで、しかも指の部分が陥没してるタイプの片手袋。

炎天下で作業してた人が、作業が終わると同時に「こんな暑い中で手袋なんかしてられっか!」とむしり取って放り投げたような感じですよね?

怪我の危険から必死にご主人さまを守り通したのに、作業が終われば捨てられてしまうなんて…。

片手袋が可哀そう過ぎて憤りを感じますよ!

…ま、妄想で憤りを感じてる自分自身に憤りを感じますが。


『55』

2013-08-22 23:08:11 | 写真

Img_3526松井秀喜氏が現役の時って、シーズン序盤でイマイチの成績で心配していると、夏場にドカーンと打ちまくる、なんて事が度々ありましたよね?

今年は夏に入る直前くらいから、片手袋の聖地である筈の築地で全く出会えなかったんです。「いよいよ片手袋の世界にも異常気象の余波が…」なんて心配してたら、今週、ドカーンと五つくらい出会いました。

取りあえず一安心。欲を言えば、松井氏を見習って、片手袋もシーズン50本くらいいって貰いたいものです。

…“片手袋シーズン50本”ってどういう事なんでしょうね?それは皆様のこの夏のしゅ・く・だ・い!


『神戸ビエンナーレへの道~その15~』

2013-08-21 22:53:51 | 神戸ビエンナーレ2013

映画や文学やアート。表現としての質を問われる際に最も嫌われがちなのが、“直接的なテーマの説明”ではないかと思う。

「戦争とは悲劇であると同時に快楽なんだ!」とか「お前の事を一生好きでい続ける!」なんて事を直接的に描いたり書いたりしてしまっては、「いやいや、それを言葉なり映像なりで表現しろよ!」と切り捨てられてしまうだろう。いわゆる“陳腐な表現”というやつだ。

とは言え極めて抽象的な表現をして、「作者の意図に捉われず、自由にメッセージを受け取って下さい」というのも何だか寂しい話だ。

今まで見てきた国際展を通じて思う事がある。僕とは国や宗教や言語や思想や生活にまつわるあらゆる文化が異なる作者の作品の場合、少しくらいはその作品を作るに到ったバックボーンを知りたいのだ。

ヒントも思索のきっかけも与えられなければ、「自由にメッセージを受け取って下さい」どころか、「何にも感じないな…」という事態に陥る事も有り得る。

僕は片手袋をアートとして捉えた事は一度もない。しかし今回、初めて片手袋を多くの方に見て頂くチャンスとなった神戸ビエンナーレは、紛れもなくアートの舞台だ。

アーティストとして活動している訳でもない僕のような人間が、こんな機会を得る事はこの先二度とないかもしれない。それだったら、僕が片手袋にどんな思いを込めているのか、一人でも多くの人に分かりやすく伝えたい。でも表現として「直接的なテーマの説明」をしてしまってはスマートではない気もする。

アートインコンテナに入選した直後、僕は「アートという事に捉われず、八年間続けてきた活動を分かりやすく伝えよう」と考えた。しかし約五カ月間作業を続けていくうちに、ふと気が付くとアートという曖昧模糊とした、それでいて強力な見えない磁場に引きずり込まれている自分がいる。

作品のテーマをどのくらいまで明確に提示するのか?

大きな作業がやっと一通り終了した今、最後の最後の些細な、それでいて大きな決断を迫られている。

…とここまで読むと、何だか「人間の闇の深遠さに迫る作品」みたいな重たい印象を受けるかもしれませんが、いや、全然どなたでも楽しんで頂ける作品になると思いますよ!

ただ、ちょっとした工夫で、より沢山の人に色々な側面から作品を見て頂けるのでは?という所で悩んでいるのです。

いずれにせよ、楽しみにしていてください!(←自分にプレッシャーを掛けてみる)