かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『酉の市は撮りの市』

2015-11-29 23:35:00 | 写真

今日は三の酉でしたね。毎年酉の市には行ってるので、今年も行ってきました。

酉の市は片手袋的にも縁の深い催しです。片手袋研究を始めたばかりの2005年。酉の市で賑わう鷲神社の参道で出会ったこの片手袋。

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人々に踏まれていくこの子供用片手袋を見た事が、片手袋の持つ悲劇性にも目を向けるきっかけとなったのです。

そして今年。参道でこそありませんでしたが、神社の外であの時と似た雰囲気の片手袋に出会いましたよ。

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なにしろちょうど寒さが本格的になってくる時期の催しですからね。毎年必ず良い感じの片手袋と出会えるんですよね。

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酉の市らしいこういうベタな写真も撮りつつ、内心はより多くの片手袋を撮りたい気持ちで一杯でしたよ。

他にも良い感じの写真が取れましたが、それはまた後日ご紹介いたします。


『うれしい予感』

2015-11-26 22:31:00 | 写真

思いの外暖かい日が続いていて、冬らしいファッション類介入型片手袋に中々出会えずにおりました。

最初は少し焦りましたが、10年間の片手袋生活を振り返ってみて、待ってれば出会えない訳ないんですよね。絶対に冬は来るんですから。だから最近は落ち着いてデンと構えておりました。

そしたらやっぱり。

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寒くなった途端、出会えましたよ。10年で得た最大の力が、この落ち着きですわ。

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…とか言いつつ。嬉しすぎて翌日、明るいバージョンも撮りに行ってしまいました。全然落ち着いてなんかいない!

あのね、片手袋と出会えた嬉しさを忘れちまったら、お終いでしょ~が!(俺は誰に怒ってるんだよ)


『投稿頂きました!第37回』

2015-11-25 19:35:20 | 投稿

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【投稿者名】
ぬっそさん

【コメント】
前回投稿したものをブログに掲載していただいてから幾つも片手袋を発見していたのですが、だいぶと日数が経ってしまいました。今回は、ことし発見したものから何点か投稿させていただきます!

①2015年6月20日/大阪交野

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ホラー風です。

②2015年8月25日/大阪・御堂筋線本町駅

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両手なのですが…落ち方が気に入っています。

③2015年9月11日/大阪市福島区 ④2015年9月12日/大阪市福島区 ⑤2015年9月16日/大阪市福島区

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この三点は同じ通りで、毎日ちょっとずつ移動して介入されたりされなかったりしていました。

⑥2015年10月30日/大阪市

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これも両手なのですが…最近よくみるんです!両手。

※管理人から一言
ぬっそさん、大量投稿有難うございます。放置型あり、介入型あり、フェンス系もあれば電柱系もあり。 片手袋が形態を変化させていく過程も撮っておられますし、両手袋まで。お見事です!

個人的には遠くから撮ったと思しき一枚目が気に入りました。最初、「どこに片手袋が映ってるのかな?」と思いましたが、 よく見るとフェンス系がしっかりと。おっしゃるように、白昼でありながら何故か不穏な感じのする、まるで黒沢清監督の映画のような 一枚ですね。

面白かったり、優しさだったりだけが片手袋ではないのです。

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Img_0185_4 ②Img_0184_2

【投稿者名】
友人Fくん

【発見日時】
①2015/11/3
②2015/11/23

【発見場所】
①入間
②不明

【発見した感想】
①入間航空祭でシーズンイン(今季一発目)となりました。30万人参加していれば片手袋の1ダースや2ダースくらい。。ないか。。
②大事なイベントの時に会う気がします。ちなみに山下達郎の当日券に並んでいます。入れたら幸運の片手袋ですね。

※管理人から一言
友人Fくんからの投稿です。感想にもある通り、彼は楽しみにしていたイベントで片手袋と出会う事が多いようです。フジロックフェスティバル でも二年連続片手袋と遭遇している実績があります。

偶然のようですけど、僕自身、取材や展覧会の設営日など、気合いが入っている日に出会う事がすごく多いんですよね。だから彼の言う感覚、 分かる気がするのです。

ちなみに、山下達郎のライブは無事見られたそうですよ!

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Fullsizerender

【投稿者名】
ご近所Sさん

【発見日時】
2015/11/18

【発見場所】
浜松町の階段

【発見した感想】
はじめて発見しました!

※管理人から一言
近所で開催した片手袋ワークショップにも参加して下さったSさんからも、初投稿頂きました。

駅の階段やエスカレーター付近は気の抜けない場所です。僕もこれまでに幾度も遭遇しています。

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今回Sさんが送ってくださったのは、おそらく介入型でしょうね。しかも結構高そうな革の手袋に見えます。浜松町という大きな駅で これを撮るのは勇気が要ったと思いますが、お見事です!

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最近片手袋には出会っていますが、冬のシーズンインを想定していたので質・量ともに少々肩透かしを食らっております。

しかし、皆様からの投稿を拝見させて頂くと、僕の周りに片手袋が少なくても、確実に日本のどこかには存在していることを実感出来て嬉しいです。

強力な古書マニアは所有欲とは別に、神田などに沢山の本が存在していること自体が嬉しい、という境地に達するそうです。僕も片手袋においては、いよいよその域にまできた、という事でしょうか?

※投稿の際の手引はこちら


『三角関係』

2015-11-21 22:40:37 | 写真

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三角コーンのすぐ横に軍手片手袋が放置されていた。これが軍手じゃなくもっとおしゃれな手袋だったら、

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介入して三角コーンの頭に挿して貰えたのに。

…と思いきや、六年前のある日、冒頭の写真と全く同じ場所、同じ三角コーンに、

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ちゃんと軍手も介入型になっていたのです。

人の優しさがどんな時、どんな対象に注がれるのかなんて、本当に分からないものですよね。軍手だから拾われない、なんてことは全然ありません。

片手袋から見えてくる人間の心の動きって、本当に興味深いです。


『空振りの先に』

2015-11-18 23:42:30 | 写真

なんか、全然寒さが本格化しないです。東京は。

今年はファッション類の介入型の初観測が10/11と、例年より相当早かったもので期待してたんですけどね…。あれ以来ファッション類に遭遇したのはほんの僅かです。

でもその代わり、いつも通り片手袋との出会いを提供し続けてくれているのがここ。

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築地は相変わらず、行けば必ず軽作業類放置型の片手袋の宝庫。やっぱり聖地の凄味です。

考えてみれば、このまま寒くならないなんて事は絶対ないわけで。必ずファッション類との出会いが数多くなる季節はやってきます。

でも築地の軽作業類やゴム手袋類達と出会えるのは、市場移転の事を考えるとあと僅か。片手袋研究を始めてからずっと当たり前だと思っていたこの光景を、もう少し深く味わっていきたいと思いました。