かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『神戸からの贈り物』

2014-05-01 20:41:00 | 神戸ビエンナーレ2013

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昨年、奇跡的に神戸ビエンナーレに作品(『まちに咲く五本指』)を展示させて頂いたお陰で、地味だった片手袋ライフも新たな展開を迎える事が出来ました。

会期中は色々な感想を頂きましたし、未だに日本各地から片手袋写真の投稿も頂いてます。そして神戸ビエンナーレの事務局の方々や工務店さんなど、一生物の素敵な出会いも沢山ありました。

仕事をしながら、しかも40ftコンテナを写真で埋め尽くす、という初めての大がかりな展示でしたので、正直何度も心が折れ掛けましたが、本当に参加して良かったと思っています。

「あれからもう半年が過ぎようとしているんだな~」と考えていたある日、小包が一つ神戸から届きました。差出人は神戸で大変お世話になったある方です。

「何だろう?」と思って開けてみると…

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なんとコンテナの模型!しかも…

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コンテナの扉は開閉式、屋根は取り外し可能、内部も写真一枚一枚完全再現です!

僕の作品を気にかけて下さり、本当に色々とお世話になった方だったのですが、まさかこんな素敵なプレゼントを作成して下さるなんて。本当に涙が出ました。

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(※縮尺の参考として100円玉を置いてみました)

僕の作品、『まちに咲く五本指』は、片手袋を通じてまちに広がる人間同士の繋がりを実感して貰いたくて作成しました。しかし作成過程において、僕自身が色んな繋がりを実感する事になりました。

片手袋のおかげで、大事な大事な宝物がまた一つ増えました。


『神戸ビエンナーレへの道~無事閉幕!~』

2013-12-03 19:30:00 | 神戸ビエンナーレ2013

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</v:shape>九月、初めて入った実際のコンテナ内部。あまりの暑さと湿気に驚き、

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</v:imagedata></v:shape>
フレシオンかめやさんという心強い味方に励まされ、

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兄に手伝って貰い、床の写真を配置した時は妙な手応えを感じ、

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自分のイメージの中だけにしかなかった作品が、悪戦苦闘しながらも実際に姿を現した時には感動を覚え、

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神戸ビエンナーレが開幕してみれば、来場者の方の新鮮な反応が嬉しく、

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テレビの取材や、

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新聞の取材など、地味だった片手袋活動に光があたり、

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何より神戸のまちに対し深い思い入れが湧いてきた頃に、神戸ビエンナーレは12/1で終了しました。休む間もなく翌日に、

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胸を痛めながら大切な作品の解体を始め、

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二ヶ月間耐えてくれた写真達も、どことなく疲れて見えたり、

<v:shape id="図_x0020_11" o:button="t" href="http://katateblog.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2013/12/03/img_4634.jpg" alt="Img_4634" type="#_x0000_t75" o:spid="_x0000_i1025" style="width: 75pt; height: 99.75pt; visibility: visible; mso-wrap-style: square;"> <v:imagedata o:title="Img_4634" src="file:///C:\Users\user\AppData\Local\Temp\msohtmlclip1\01\clip_image011.jpg"> </v:imagedata></v:shape>Img_4634_2

そんなこんなで、コンテナは再び空に戻りました。<o:p></o:p>

神戸ビエンナーレに入選が決まった三月末から今まで、本当に沢山の方に助けて頂きました。<o:p></o:p>

家族、友人知人、材料や資金を援助してくれた方々、何から何まで神戸での作業を助けてくれたフレシオンかめや様、実行委員の方々、作家の皆様、そして何より実際に作品を見て下さった鑑賞者の皆様、新聞やテレビに反応して片手袋に興味を持って下さった方々。<o:p></o:p>

片手袋研究家として過ごしてきた、地味な地味な八年間。しかしその間に溜めこんできた写真や研究成果や想いが、今年一気に爆発して沢山の出会いを連れてきてくれました。<o:p></o:p>

今回の出品作、『まちに咲く五本指』がテーマにした“人と人との見えない繋がり”。図らずも、作品を作っていく過程で僕自身がそのテーマを深く再認識する事になったのです。<o:p></o:p>

これから片手袋にどんな未来が待っているかは分かりませんが、今年経験した事は僕にとって本当に大きな財産になったと思います。その財産を糧にまた何か面白い事が出来れば、と考えております(とにかく本として出版が出来れば…)ので、その時にはまたよろしくお願い致します!<o:p></o:p>

P.S 当たり前ですが、当ブログでの片手袋に関する更新はこれからも続いていきます!どうぞよろしくお願い致します!

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※神戸ビエンナーレを見に行ってくれた友人から送られてきた画像。期間中、他の作家さんのコンテナに片手袋が落ちていたらしい。


『神戸ビエンナーレへの道~残り一週間!~』

2013-11-24 09:00:00 | 神戸ビエンナーレ2013

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神戸ビエンナーレ会期終了まで、いよいよあと一週間となりました!

僕の作品『まちに咲く五本指』は、八年間に及ぶ片手袋ライフの集大成です!今年は仕事以外の時間は殆ど全て、作品に取り組んでいました。

「自分がやってきた事、表現したかった事に対して誠実に」。その思いは努力の甲斐もあり達成出来たと思います。

奨励賞受賞に始まり、二ヶ月間の会期中、予想を遥かに上回る反応を頂きましたし、新聞やテレビに出演する、という滅多に出来ない経験もさせて頂きました。「参加して良かった」、の一言に尽きると思います。

残り一週間。少しでも多くの方に見て頂きたいです。勿論、僕の作品以外にも本当に本当に面白い作品が沢山あります。お近くの方、興味のある方、是非神戸ビエンナーレに足をお運び下さいませ!

神戸ビエンナーレ
http://www.kobe-biennale.jp/

石井公二作:『まちに咲く五本指』
http://www.kobe-biennale.jp/compe/container/2013/20130404153114.html#001839


『神戸ビエンナーレへの道~三連休~』

2013-10-15 22:41:53 | 神戸ビエンナーレ2013

昨日は知り合いが何組か作品を見に来てくださる為、神戸にいました。

三連休、メリケンパークは無料開放な上、神戸ビエンナーレと同時開催で大規模なインドのお祭りもあったので物凄い人出でした。

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せっかくの機会ですので、僕は“出展者”というカードを隠し、鑑賞者に紛れてダイレクトな反応を窺ってました。笑う人あり、自分の手袋喪失体験を語る人ありで、概ね楽しんでもらってるようでした。

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「これは全部作者がわざと手袋を置いてるのよ。こんなに落ちてるわけないでしょ!」と言い張るお母さんに、「違うよ!全部本当に落ちてた、ってちゃんと書いてあったよ!」と食い下がる子供がいて面白かったです。

喉元まで「女の子よ、君が正しいんだよ!」と出掛けましたが、誤解も含め受け入れる事にしたのでやめました。

でも皆さん、コンテナ内にある写真、というか今まで僕が撮ってきた片手袋写真は全て路上のありのままの光景。僕は一切手袋に触ってませんよ!<o:p></o:p>

さて昨日は、実はまだゆっくり見ていなかった他の作品も楽しむ事が出来ました。遊覧船に乗って神戸港に点在する巨大な作品を見る“海上アート部門”も天気が良くて面白かったです。<o:p></o:p>

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メリケンパークではこの作品が良かったです。<o:p></o:p>

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真っ白な本を持ってコンテナの中を歩くと、その本に映像が投影されるという、歩くと変化していく絵本です。シンプルだけど、コンセプトと技術が幸福な融合を果たしている好例だと思いました。

それにしても、こんなに沢山の人達が遠く離れた神戸で僕の作品を見てくれている、というのは貴重で不思議な経験だと思います。

まだ見ていない人は勿論、無料開放でたまたま入った方達がもう一度見に来てくれたら嬉しいですね。


『神戸ビエンナーレへの道~神戸、それは運命~』

2013-10-10 21:47:17 | 神戸ビエンナーレ2013

片手袋を撮り続けて八年。撮れば撮る程片手袋に取り憑かれていき、時には不思議というか運命というか不気味というか、論理を超えた体験をする事もある。

このブログでも片手袋を釣ってしまった話や、奥さんの幼い頃の写真に片手袋が写り込んでいた話なんかを書いた。

神戸ビエンナーレで片手袋写真を発表するという、片手袋ライフ始まって以来の大舞台。「きっと何かあるだろう」と思っていたが…。

作品制作を始めた初日。まずは実行委員の方々にご挨拶しようと本部を訪ねると…

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入ってすぐの棚に早速落とし物の片手袋が置かれていたのであった。

「これはやはり神戸に呼ばれているな」と運命を感じずにはいられなかったので、記念にこの写真はコンテナの入り口に飾っておいた。

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そして今日。ひょんなことから神戸ビエンナーレ公式ブログの過去ログをたどっていたのだが、2011年1月18日の記事を見て驚いた。

2011年、つまり前回の神戸ビエンナーレのアートインコンテナ説明会が行われた、という記事なのだが、記事の一番最後に注目して欲しい。

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(※記事のスクリーンショット)

“追伸  
説明会会場で手袋の落し物がありました。お心当たりのある方は、ご連絡下さい。”


…僕が神戸ビエンナーレに参加する事は、2011年の段階で既に運命づけられていたのかもしれない。

この不思議な運命に、乾杯。