未だこの図に加わっていないものの、存在を確定出来るくらいに実例を積み重ねている最中の片手袋も沢山あります。しかし、今までに沢山の実例と出会っていながら、毎回撮影出来る状態じゃない片手袋がありまして。
仮に名前を付けるなら、“放置型線路系片手袋”とでも言いますか。つまり、電車の線路内に落ちている片手袋です。これ、冬場なんかは本当によく見掛けます。「何故落ちているのか?」というメカニズムも容易に分かります。
でもホームから撮影するのが危険だったり、走行中の電車の車窓から一瞬だけ見えたり、写真に撮る事が出来ないんですよ。だからすべて判明しているのに、分類図に加えられないんです。もどかしい!
先日もJR御茶ノ水駅で見付けたんですけど、向かい側の線路に落ちていたのでこんな写真しか撮れませんでした。
iPhoneで思いっきりズームして撮ったので分かり辛いですが、よく見ると片手袋が写っているのがお分かり頂けると思います。
お互いの気持ちに気付いているのに中々距離を詰められない。僕と“放置型線路系片手袋”の関係は、まるで達也と南みたいですよ。
たまに本郷の東京大学構内を歩く事があります。
農学部構内の脇道を歩いていくと、サッカー場やテニスコート、そして東大野球部の野球場のある一角があるんですね。
先日、その野球場のそばを通った時、
こんな介入型片手袋に出会いました。これ、倒れてるバッティングゲージの土台に挿さっていたんです。角度を変えて撮影してみると、
こんな感じです。前方にはちゃんと設置されたバッティングゲージがあります。そうすると当然、「この手袋はバッティンググローブなのではないか?」という疑問が湧いてきます。
近付いてよく見てみると…、う~ん。何とも言えません。バッティンググローブのようにも見えるし、ファッション用の革手袋にも見える。しかし、この違いは大きな意味を持つのです。
これはバッティングセンターに貼ってあったポスターですが、バッティンググローブは片方だけ装着する人も多い為、片手袋での販売もしているのです。
つまり、ファッション用の革手袋であるなら、“ファッション類介入型片手袋”なのですが、バッティンググローブならそもそも元から片手袋で、野球部の選手が練習の合間に挿しておいただけなのかもしれません。その場合は“重作業類放置型実用系片手袋(実用系=用途があって最初から片方だけで使われている手袋)”になってしまうんですね。
バッティンググローブって割とカラフルなイメージがあるので、ファッション用なのかな?という感じもするのですが。しかし、もしそうならこんな場所に片手袋を落とす人がいて、さらにこんな場所に介入した人がいる、という事になる訳でして。ちょっとそれも考えづらいな、と。
片手袋を追いかけていると、こんな何気ない風景にも様々な謎が隠されている事に気付かされます。
頑張れ、東大野球部(※唐突過ぎる終わり方)!