井上靖記念館での 昨日の対談を聴いて
何故50数年を経過した今 催されたのか の意味を知り考えることが出来た
昭和30年厳冬に前穂高東壁を登攀中の若者が ナイロンザイルが切れ滑落して亡くなった
メーカー側の実験ではナイロンザイルは麻より丈夫で 切れない結果に終わり
一緒に登山していた 石原さんたちは窮地に追い込まれた
亡くなった方のお兄さん 石岡繁雄さん石原さん等が結果に疑問を持ち 独自の実験施設を作り実験し
ナイロンザイルに欠陥があることが判明しそれを発表した
その事件を元に井上靖は「氷壁」を書き朝日新聞に連載し評判になった
その後も登山家の命を守るために権力と闘い続け 昭和50年はじめてナイロンザイルの基準が出き
東壁で切断したザイルは登山に使用できないようになったが この間に21名の犠牲者がでているそうだ
半世紀が過ぎ 相変わらず企業や政府が社会を欺くことが度々おきている
今の社会にもつながる警告のためにも忘れてはいけない事だと思った
石原さんは81歳になられ小柄で華奢な体だが若々しくお元気であった