今日はばあちゃんの満中陰、四十九日法要の日だ。早いものであれから四十九日。
子供たちと僕とだけでこじんまりとつつましく法要をお寺で営み、納骨をしてから、デパートに向かい、5年間、ばあちゃんの食事などでお世話になったヘルパーさんたちへのお礼の品を買いに行く予定。
何一つ十分なことをばあちゃんにしてあげれなかったけど、黄泉の国で5年ぶりに娘(僕のカミさん)と再会できることを思うと、ばあちゃんが喜ぶ姿が目に浮かびそうだ。
僕の実母から、ある時、「縁あって一緒に暮らすことになったお母さん(義母、ばあちゃんのこと)なのだから、本当の母親だと思って大事にしなさい」って言われたことを思い出す。胸に手を当てると、ただただ反省しきりで忸怩たる思いがする。やり直すことができるのであれば、やり直して、ばあちゃんをもっと大切に、親切にしてあげたかったなあ。
認知症が進行してきたとき、僕が求めるように行いをしてもらえない苛立たしさで辛く当たってしまうこともあった。病気なのだからありのまま優しく受け止めてあげればよかったと今になって思うけど、仕事に疲れ、家事に時間を取られる僕には心に余裕がなかった。僕って、それくらいちっちゃい人間だったのかと心が痛む。
生老病死を思うとき、自分らしくそれなりに生きていけば、どういう事態に直面してもそれなりに覚悟ができると信じている。カミさんとの死に別れも娘の発病も僕にとって辛い現実だけど、神がいるとすれば、それは神が僕に与えた試練だと甘んじて受ける覚悟はできている。
だから一歩一歩、前へ、前へだ。明るく、笑顔で、力強く生きよう。