風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

山本寛斎さんの下積み時代

2020-07-30 | 健康

 今朝のラジオ深夜便「明日へのことば」で山本寛斎さんの話が再放送された。先日、急性骨髄性白血病で急逝されたため、追悼のために番組を変更されたようだ。

 これまで山本寛斎さんが歩んでこられた人生を振り返って興味深い話の数々に耳を傾けた。7歳で両親が離婚され、父親の育児放棄により高知の児童養護施設に送られてそこで育つ。大学在学中にファッション界で生きていくことを決意して人生の舵を切り、大学を中退。コシノジュンコさんに師事、・・・。その後、パリコレなど華々しいファッションの世界を歩まれたので、順風満帆の道を歩んでこられた山本寛斎の印象が強いけど、そこにいたるまでには赤貧の下積み生活と苦悩があり、その過程で感性が磨かれ、精神も鍛えられ、スパイラルアップしてこられたことをあらためて知る。

 日本では控えめが良いとされがちな強い個性という価値に海外のロンドンで気づかされ、自身の強烈な個性を前面に出した前衛的な美の表現が一気に花開いたのかもしれない。来年の東京オリンピックで、世界のファッション界に知れ渡る山本寛斎さんならではの演出が見られないのはとても残念に思う。