やっと水が出るようになった。水に不自由する長い長い山小屋生活からついに解放された。
井戸の水道工事が無事終わったと業者の方から電話が入った。
金曜日の夜、山小屋に入り、真っ先に蛇口をひねると水が渾々と出た。
やったあー!
ただ水が出るさまを眺めるだけで自然と顔がほころぶ。うれしい。
水に不自由する生活が長く続いたお陰で、水のありがたみが骨身に沁みる貴重な経験ができたとも言える。
蛇口から流れ出る水をガラスコップになみなみと汲んで久しぶりに井戸水をがぶがぶ飲む。美味い。水道水とはまるで違う別物の天然水だ。
コーヒーを淹れる。コーヒーの味もまるで違う。うまい。
たかが水だけど、されど水だ。
美味しい水を心ゆくまで飲める幸せ。
人間が生活する上で水って大切なんだなあ。
豊かな自然界に恵まれた日本。水だけ取り上げても日本は世界一、天然自然に恵まれた素晴らしい国だと思う。
足元の大地を見る。蒜山山麓の地下水を飲むことができるってとっても贅沢で幸せなことなんだなあとしみじみ思う。
この高原の水が旭川の流れとなって瀬戸内海に注ぎ出ている。そしてこの旭川の水は僕が暮らす岡山市の水源にもなっている。
水に感謝。深く感謝。