今日はブリヂストン美術館で開催されている野見山暁治展に親に付き添って行ってきた。特に絵画の造詣が深いということはないのだが、野見山暁治が親が育った飯塚出身で、親が見慣れたボタ山をテーマにした作品が多かったということで、見に行きたいらしかったのだ。以前一度近代美術館かどこかに見に行ったことがあったが。
親が習った小学校の先生に野見山氏も習ったそうで、その先生のことが以前にも新聞のエッセイに書かれていたらしい。とても良い先生だったのだそうだ。親は多分3学年くらい後のようだが。
嘉穂中学校卒業だそうで、その学校にも親の知り合いが通っていたらしく年表を見て、とても懐かしそうだった。当時のご家族の写真も展示されていて、残念ながら家族の方で、お知り合いはいなかったみたいだが。
中学卒業を待って東京の美術学校に通ったとか。その後フランスに渡って修行したらしい。
そのころブリヂストンの石橋氏に遭って、日本でブリヂストン美術館で個展を開いたそうだ。
その後、画風は次々に変わっていって、今はすっかり抽象画で、私にはなかなか理解が難しいのだが、近年は明るい色調に変わってきているようだ。90歳でも現役だそうだ。画家の方って、長寿で活躍される方も多いですね。芸大教授もなさっていらしたようだ。
たくさん展示されていたので、親は結構疲れてしまったみたい。
それで常設の絵画や彫刻を見ることもなく、ちらっとモネの絵とか、ロダンの彫刻などを横目に出口に出た。
ちょっとミュージアムショップを覗いて、一般向けのきれいな絵葉書を少し購入。親はだんだん字を書くのもおっくうになってきているようなので、絵葉書が便利なのだ。
それから横の喫茶店、ジョルジェットに寄った。サンドウィッチは限定30食で予約しないと食べられないこともあると書かれていた。そう書かれるとなおさら食べてみたくなりますね。だいぶ昼から遅かったので、パンの類は売り切れとか。
親はアイスクリームを頼んだのだが、すごくボリュームがあるので取り分けられるとのこと。紅茶も量が多いので、カップを余分に用意してくださるとのことで、二人分にして、頂いた。私はケーキセットのババロアの写真につられて、セットにしたがホテルほどは高くないし、分けられたので、お得だった。
アイスクリームにはアンズとかナタデココとかリンゴの甘煮とかが少しずつ添えられていた。紅茶には小さなビスケットも付く。かなり良心的だった。
テーブルに長谷川路可の説明シートが置かれていたので、読んだら、フレスコ画のことが出ていた。それで室内の横を見たら、その長谷川路可がイタリアで模写した宗教画の作品が並べられていた。独特の手法で石灰(漆喰)をカンバス状にして描いたものだそうで、それも興味深かった。
短時間だったが、なかなか見ごたえのある時間を過ごすことができた。足がすっかり弱った親と一緒だったので、往復タクシーだったが、親は旅行もしないしね。そのぐらいは許されるでしょう。
このブリヂストン美術館、タクシーのナビでなかなか出てこなかったのだが、運転手さんが入力をブリジストンにしてしまったからだったかな、と今思いついた。私も気づかなかったのだが、ブリヂストンだったのですね。
そうそう、皇居の回りを走っている時、親が2重橋前の広場に戦前かな?女学校の行事として松の苗木を植えたのだそうだ。どこかに親が植えた松が生き残っているかもしれないと、立派な松を改めて見まわしたが、それぞれ個性的な姿で面白かった。多分70年以上も昔だから、かなり太い木だろうとおもったが、植えた場所までは分からないとのこと。今植えられている松は、もう何代目なのかもしれないが。今まで一回も聞いたことのない話だった。
野見山画伯のトークショーが12日に開かれると現地に行ってから知った。分かっていたら、その日に行くのだったけど。ちょっと残念でしたね。まあ、芸術についてのトークだが。