上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

難しい仏教用語

2010-04-13 | 動詞
漢字の勉強は進んでいますか。

さてきょうは尾籠な話ですが‘오뉴월 쇠불알 떨어지기만 기다린다.’ という言い回しを紹介しましょう。

これは「ありそうもないことを暢気に待つ」という意味です。

오뉴월というのは漢字では「五六月」と書いて旧暦の5,6月を指します。今で言えば暑さの一番きびしい夏の時期のことですね。ですから,暑さで牛の陰嚢も伸びきってだらんとしてくるんでしょうね。しかし,それがポトンと落ちるなんてことは「ありそうもないこと」ですからね。

この五六月 [오뉴월] のように,慣用読みの語がいくつかあります。

困難 (곤난 → 곤란) 大怒 (대노 → 대로) 喜怒 (희노 → 희로)
受諾 (수낙 → 수락) 快諾 (쾌낙 → 쾌락) 許諾 (허낙 → 허락)
議論 (의론 → 의논) 肺炎 (폐염→ 폐렴)

また特殊な言葉ですが,仏教用語にも慣用読みの語が多く見られます。

■次の漢字語は何と読むのでしょう。
(a) 木瓜   (b) 初八日   (c) 十方世界 (d) 牡丹 (e) 菩提樹

「木瓜」というのは「かりん」のことです。
「ぼけ」とも言いますが,中国原産のばら科の落葉低木で,枝にとげがあります。秋になると球形の黄色い実を結びます。
とてもいい香りを放ち,果実酒や咳止めに用いられています。

「初八日」というのは陰暦の4月8日,お釈迦様の誕生日のことです。
また「十方世界」は,仏教用語で全世界のことを言います。

「菩提樹」は,その昔,釈迦がこの木の下で悟りを開いたと言われている木のことです。사라쌍수〈沙羅雙樹〉とも言い,釈迦死を迎えるとき白くなって枯れたといわれています。

平家物語にこう歌われていますね。

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
기원정사의 종소리, 제행무상의 울림이로다.

沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
사라쌍수 꽃의 색, 성자필쇠의 이치를 나타내는구나.

驕れる者久しからず ただ春の世の夢のごとし
교만할 수 있는 자 오래지 않으니, 다만 봄의 밤의 꿈과 같으니,

たけき者もついには滅びぬ ひとえに風の前の塵に同じ
용맹한 자도 결국에는 사라졌고, 한줄기 바람 앞의 티끌과 같다.

祇園精舎というのはインドの釈迦の寺のことです。
その鐘の音は「永久不変なものはない」といっているように聞こえ「栄華はつづかない。栄えていてもいずれかは落ちぶれて行く」と,平氏が没落していく様子をうたったものです。

そもそも「菩提」というのはサンスクリット語(범어)の音写 bodhiから来た言葉で,煩悩を断ち切って得られる悟りの境地のことです。また冥福を祈ることを「菩提を弔う」とも言います。そして悟りのために建てられたお寺が菩提寺です。


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
やはり漢字の征服ですね (ゆうき)
2010-04-13 20:46:37
以前の先生のブログにも書かれていましたが、漢字の読み方の勉強は必要なんですね。
がんばります。
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