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今年の3月に行って、とても感動したお店 草喰なかひがし
今回はリターン枠4人で予約を取っております。
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カウンター席で頂く季節感溢れる懐石料理、
前回は大原の朝市のイベントでご不在だった
主人 中東久男氏が厨房内で料理を出す指示をされていて、
お弟子さん達が料理を用意するキビキビした所作を
見るのが楽しめます。
前回は6,000円+税だったのですが、
一品焼き物が増える8,000円+税のコースを
お願いしています。
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9月は芋名月ということで芋の葉を皿に見立てた八寸
網ほおずきの中は玉子を味噌漬けしたのを銀杏で挟んでいて、
小芋を皮のまま蒸したきぬかつぎ、トウモロコシの寒天、
手前はアジメドジョウ、ガラス器は白無花果が入っています。
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市松模様の四角の小鉢に入ってるのは
モロヘイヤとツルムラサキのお浸し
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続いて椀物
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白味噌と赤味噌の合わせの椀
中はカボチャとミョウガと唐辛子の葉っぱを炒めてのが
入っていてとても滋味深い味です。
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鮎の一夜干し、中は去年の鮎の内臓を熟成した味噌が仕込まれていて
来年になると今年の鮎の味噌を使い、永遠に受け継がれていく
中東イズムの普遍の料理
手前の万願寺唐辛子の中はトマトを煮詰めたのが入れられていて、
大将はこれでナポリタンになりますと言われていました。
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3ヶ月間地下水で飼い慣らした鯉の刺身
鯉の皮を湯引きしたのと骨を煮こごりしたのを散らばせて
ナスタチムウや上にはニラの花が睨みを効かせています。
大根のシャーベットの上には海水で漬け込んだ完熟の梅肉
熟したゴーヤ ウドのハナ 山椒の葉
菊菜 大徳寺納豆の刻みが配置され
刺身に絡みやすいように醤油はムース状にしてあります。
最後に大将がマイクロキュウリを乗せてくれるのですが、
大将が言うには「これはアップルでも作れまへんで~」
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竈でご飯が炊き上がりましたので
お米からご飯に変わる芯の残るアルデンテな煮えばなを
先ほどの大徳寺納豆の刻みで頂きます。
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薩摩芋と蓮根の炊き合わせ
蓮根の中には小豆が埋め込まれていて
先行き不透明なご時世を表現されているそうで
とても柔らかく炊かれていました。
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次は8,000円のコースの焼き物
鮎が鹿で選択出来るので、私達は鹿をチョイス
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北山で獲れたビタミンEと鉄分が豊富な夏鹿の炭焼き
横にあるオレンジ色は温習ミカンのシャムだそうだ
シャム? シャムってなんだろう?と思ってたら
ジャムは砂糖を30%以上入れないとジャムって呼べないらしく
なかひがしさんでは10%の砂糖で作られているということで
ジャムではなく濁点を取ってシャムだそうだ
なるほどねぇ~
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花オクラとミョウガのおひたし
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ここからがなかひがしさんのメインデイッシュ
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なかひがし名物 ご飯、世界一周の旅の始まりなのである
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パリ→イギリス→中東→ニューヨークと行くそうだ。
パリはお焦げのパリパリご飯
イギリスはマルドンシーソルトを付けてご飯を頂く
中東はなかひがしさんブレンドの山椒オイルを付けて頂く
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世界一周の途中でこちらのオプションのYCTKGは外せない
YCTKG???
山芋 カラスミ 大原の卵黄だけ使った卵掛けご飯
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世界旅行の最後はニューヨークでしめます。
俗に言う出汁茶漬けなのだが、
ご飯が入浴してる様からその名が付けられています。
上に乗っている梅肉が崩れゆく様は
マンハッタンの夕陽が沈むと言うそうだ。
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デザートはレモンのイレモンに入ったレモンのゼリー
季節感タップリな料理と大将の軽妙なトークに笑いっぱなしの4人なのでした。
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そして洒落た会話も最高ですね。
こういう店を知って行かないといけないですね。
それゆえに予約が非常に取りにくいお店なのですよ
次はいつ行けるのだろうか?