某動画サイトにてアップされていた、中華版西部劇風アクション映画『光輝歳月』(2013)を観賞。
中国東北部を舞台に、いまや時代の流れに取り残されつつあった清朝の軍隊に、運送中の武器と軍資金である金塊、そして仲間の命を奪われた革命派の主人公が、人里離れた渓谷にある村で、争いを避け平穏に暮らしていた歴戦の勇士たちの協力を仰いで、近辺を荒らし回るこの兵団から金塊をす奪い返すために闘いを挑むという単純明快すぎる内容ではあるが、ストーリーの追跡など余計なことに頭を回すことなく、ほぼ3分の2を占めるアクション場面だけを楽しめばいい。個人的には、清朝軍と馬賊との関係や、狄龍(ティ・ロン)演じる知事と主人公との関係などが理解不足でよくわからなかったが、とにかく馬や銃火器、そして刀を駆使した派手なアクションの連続で「すごい」と思っている間に約90分の上映時間が過ぎていくアトラクション型の映画である。
監督はこれが劇場作品2作目の熊欣欣。前作の『戦・無双』はタイ映画『チョコレート・ファイター』を多分に意識した女性アクション映画であったが、今回は清末民初が時代背景ということで、中華アクション伝統の剣戟アクションの中に、ウエスタン要素も盛り込んでみましたよって感じ。砂嵐の中を走る馬たち、乾燥した大地で繰り広げられるチャンバラ、善悪の代表が決戦の場で向かい合う緊張感……いやぁ、見事に《西部劇》してます。
私個人はあまりこだわって観ていなかったのだが、本作に出演している俳優陣も“レジェンド”から、かつての1980'sや90'sの香港映画でよく見かけた人まで多数登場している(画面で追いきれなかった……)。例えば先にも書いた狄龍や、最後の大乱闘でさすが!の刀さばきを見せてくれる惠英紅(クララ・ウェイ)、他にもマックス・モクやサイモン・ヤムやマイケル・ウォン、あと演員表で知ったのだがなんと梁家仁、劉永、狄威まで出演しているという!一応大陸製作の映画ではあるが、これはまさにかつて我々を魅了した香港アクション映画そのものなのだ。やはりその辺りはプロデューサー兼共同監督(もちろん出演も)している曾志偉(エリック・ツァン)の実力、もしくはこだわりなのだろうか?
この作品を観て、かつて製作された香港版『七人の侍』こと『セブン・ウォリアーズ 忠義群英』(1989)を思い出した。あの作品は当時の旬な俳優たちが(アダム・チェンやジャッキー・チュン、トニー・レオンなど)主役の《七人》をやっていて没落軍人たちで組織された野盗から村を守っていたっけ。あっちはとりあえず『七人の~』をプロットをやるのに精一杯で、野外セットもなんとなくこじんまりとして迫力に乏しかったけれども、この『光輝歳月』は広大な中国の風景が映し出されておりスケール感は抜群である。砂埃を上げて馬が走り、大爆発のなか多くの人間が右往左往する。私がこの作品に《映画》を感じる瞬間だ。
中国東北部を舞台に、いまや時代の流れに取り残されつつあった清朝の軍隊に、運送中の武器と軍資金である金塊、そして仲間の命を奪われた革命派の主人公が、人里離れた渓谷にある村で、争いを避け平穏に暮らしていた歴戦の勇士たちの協力を仰いで、近辺を荒らし回るこの兵団から金塊をす奪い返すために闘いを挑むという単純明快すぎる内容ではあるが、ストーリーの追跡など余計なことに頭を回すことなく、ほぼ3分の2を占めるアクション場面だけを楽しめばいい。個人的には、清朝軍と馬賊との関係や、狄龍(ティ・ロン)演じる知事と主人公との関係などが理解不足でよくわからなかったが、とにかく馬や銃火器、そして刀を駆使した派手なアクションの連続で「すごい」と思っている間に約90分の上映時間が過ぎていくアトラクション型の映画である。
監督はこれが劇場作品2作目の熊欣欣。前作の『戦・無双』はタイ映画『チョコレート・ファイター』を多分に意識した女性アクション映画であったが、今回は清末民初が時代背景ということで、中華アクション伝統の剣戟アクションの中に、ウエスタン要素も盛り込んでみましたよって感じ。砂嵐の中を走る馬たち、乾燥した大地で繰り広げられるチャンバラ、善悪の代表が決戦の場で向かい合う緊張感……いやぁ、見事に《西部劇》してます。
私個人はあまりこだわって観ていなかったのだが、本作に出演している俳優陣も“レジェンド”から、かつての1980'sや90'sの香港映画でよく見かけた人まで多数登場している(画面で追いきれなかった……)。例えば先にも書いた狄龍や、最後の大乱闘でさすが!の刀さばきを見せてくれる惠英紅(クララ・ウェイ)、他にもマックス・モクやサイモン・ヤムやマイケル・ウォン、あと演員表で知ったのだがなんと梁家仁、劉永、狄威まで出演しているという!一応大陸製作の映画ではあるが、これはまさにかつて我々を魅了した香港アクション映画そのものなのだ。やはりその辺りはプロデューサー兼共同監督(もちろん出演も)している曾志偉(エリック・ツァン)の実力、もしくはこだわりなのだろうか?
この作品を観て、かつて製作された香港版『七人の侍』こと『セブン・ウォリアーズ 忠義群英』(1989)を思い出した。あの作品は当時の旬な俳優たちが(アダム・チェンやジャッキー・チュン、トニー・レオンなど)主役の《七人》をやっていて没落軍人たちで組織された野盗から村を守っていたっけ。あっちはとりあえず『七人の~』をプロットをやるのに精一杯で、野外セットもなんとなくこじんまりとして迫力に乏しかったけれども、この『光輝歳月』は広大な中国の風景が映し出されておりスケール感は抜群である。砂埃を上げて馬が走り、大爆発のなか多くの人間が右往左往する。私がこの作品に《映画》を感じる瞬間だ。
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