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【心 de 経営】 徒然なるままに日暮パソコンに向かいて ◆第51段 亀山殿の御池に  

2024-07-18 09:22:14 | 【心 de 経営】 徒然草に学ぶ
■【心 de 経営】 徒然なるままに日暮パソコンに向かいて ◆第51段 亀山殿の御池に   
  「徒然草(つれづれぐさ)」は、吉田兼好による随筆集の冒頭の文章です。作者は、兼好であるという明確な証拠はないようです。おそらく大半の方が、何らかの形で、この文章に接しているのではないでしょうか。
 徒然草といいますのは、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とならび日本三大随筆の一つといわれています。
  高校生時代に戻った気分で、また、社会人として人生を歩み、自分の高校時代には理解できなかったり、誤解していたりすることを発見しながら、独断と偏見に満ちた、我流の解釈を僭越ながらお付けしました。
 徒然なるままに、日暮パソコンに向かいて、よしなしごとを、そこはかとなく書き付けてまいります。
 お届けも、徒然なるままにアップロードしますので、読者の皆様も、日暮パソコンに向かいて、末永く、徒然にご覧下さるよう、お願いします。
◆第51段 亀山殿の御池に
【原文】
 亀山殿の御池に、大井川の水をまかせられんとて、大井の土民に仰せて、水車を造らせられけり。
多くの銭を賜ひて、数日に営み出だして、掛けたりけるに、おほかた廻らざりければ、とかく直しけれども、つひに回らで、いたづらに立てりけり。
 さて、宇治の里人を召して、こしらへさせられければ、やすらかに結ひて参らせたりけるが、思ふやうに廻りて、水を汲み入るること、めでたかりけり。
 よろづにその道を知れる者は、やんごとなきものなり。
【用語】
 亀山殿: 京都嵯峨野にありました後嵯峨上皇が造営した離宮、現天龍寺付近
 まかす: 水を引く
 土民: 住人、土着の農民
 銭(あし): お金、江戸時代には「小銭」を指しました。
 おおかた+否定語: 全く、全然
 参らす: 差し上げる、与えるの謙譲語
 道: 専門の道、専門分野
【要旨】 亀山殿御池に
 亀山殿の御池に水を引くために水車をつくらせることになりました。大堰川付近の農民は、作りましたものの、水車が回りませんでした。
 宇治川付近は、昔から水車を利用していたこともあり、「宇治の里人は、水車づくりの名人」が揃っていました。彼等に水車をつくらせたところ、いとも簡単に作りあげました。
 何ごとにおいても、その道に通じる者の存在は尊いことであると兼好は言っています。
【 コメント 】 亀山殿御池に
 亀山殿は、京都嵯峨野にありました後嵯峨上皇が造営した離宮です。現天龍寺は、その跡地の一部です。天龍寺そのものも、池のある立派な庭園を持っていますので、おそらく贅を尽くされた御殿だったのでしょう。
 その離宮の池に、水を引くに当たり、たくさんの金銭を用意したことは当然でしょう。大井川(今日の「大堰川」)の水を使うことが決定されました。何ごとにも、目的が決定すれば、手段を講じなければなりません。
 大井川の水を引くのですから、当然のことのように、大井川付近の住民に、その作業の命がくだされました。ところが、水車を数日かけて作りましたものの、全くといって良いほど回転しなかったそうです。
 うまく行かないときに、微調整をしたり、改良したりするのは、日本人は得意です。しかし、水車づくりの経験に乏しい大堰川付近の農民が、あれこれと直そうとしたのでしょうがうまく行きませんでした。所詮、素人の集まりですので、当然なことかも知れません。
 京都の南、奈良に近いところに、平等院があります。その西側には宇治川が蕩々と流れています。宇治茶の産地として知られますが、お茶は水はけの良いところに育ちます。宇治は、扇状地として水はけが良いだけではなく、その豊かな水を用いた治水に長け、それが活かされた土地です。
 宇治の人達は、水を操ることは、難しいことですが、長年、治水対策経験を積んできました。その宇治の里の住民が、亀山殿の水車のことで呼ばれるのは、時間の問題だったでしょう。むしろ、始めから、そうすべきだったといえます。いとも簡単に水車が作られ、期待通りに回転して、池に水を汲み上げることができたことはいうまでもありません。

 現在では、政府が新たなプロジェクトを組む時を見ますと、大した経験もない人が、名前が知られているというだけで、その組織のトップにすえられます。
 その案件を通すために、失敗要素を無視して、少なめの予算で国会で立件し、不十分な案を通し、あとになって、追加予算で穴埋めをするという事業があとを絶ちません。
 企業経営におきましても、自分達が長年培ってきた経験により、時代の変化に取り残されて厳しい経営危機に陥ってしまう企業があります。
 その様な状態になってから、慌てて自分達で何とかしようともがきましても、うまく行かず、倒産への坂道を転げ落ちてしまう企業がみられます。
 その様な状態になる前に、経営コンサルタントなど、その道の専門家の門をたたけば、倒産を回避できるとみられることが多々あります。
 何事におきましても、その道に通じている人の存在というのは大きいものです。
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月17日 あたりまえ経営のすすめ5-14 経営理念の再確認

2024-07-18 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記
 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 7月17日 あたりまえ経営のすすめ5-14 経営理念の再確認 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

 

◆【あたりまえ経営のすすめ】5-14 経営理念の再確認
 ここで改めまして企業経営と経営理念について、「経営のリバースピラミッド」をもとに見てゆきたいと思います。
 経営のピラミッドというのは、通常は、最上位概念としての経営理念がトップに来て、その実現のための方策として基本戦略や中長期経営計画、そしてその下位の概念が、上位概念の下層に連なります。それにより「上位概念整合性」という原則に則して経営が行われます。
 この考えの上下を逆にして表記したのが、図にありますような、「リバースピラミッド」、すなわち上下逆さまのピラミッドです。
 最下層、すなわち企業の基本であります「経営」は、企業存続の使命という「ゴーイング・コンサーン」で、これは、企業を永続的に続けていくための基本的です。その目的のために、最上位にくる概念が、直上の「経営理念」です。
 これらをベースにして、企業を存続させるための実現策が「経営基本戦略」です。どの様な基本的な考え方で、企業経営を行うかを明示することです。
 「経営基本戦略」を実現するために、何をするのかを具体的に示した考えが「中長期経営計画」です。
 年度計画や、その実現のための諸計画・方針は、これらを下敷きにして立案されます。

 これまで経営理念の近接用語・類似語について、ザッと見てきました。ここで、「ビジョン・ミッション・ストラテジー(VMS)」と、日本型経営理念とを対比的に見てみましょう。
 既述の通り、筆者は、経営のピラミッドといって、企業経営の最上位に来る概念を「経営理念」と言っています。経営理念は、経営に対する、できる限り不変な思想・概念ですので、抽象的な表現が多いです。従いまして、ビジョンには、しばしば盛り込まれます具体性を持った内容を含むことは少ないです。
 経営理念を、実現するための考え方が「経営基本戦略」で、VMS(ビジョン・ミッション・ストラテジー)の「ストラテジー」とは、若干異なります。
 VMSの「ストラテジー」には、ビジョンを実現するための具体的な戦略が盛り込まれています。「経営のピラミッド」の考え方では、それに対応する戦略は、次の「中長期経営計画」に記述される「戦略」に近似しています。
 すなわち、中長期経営計画は、経営基本戦略を実現するための実行策を示す考えです。VMSの「ストラテジー」のような具体策は、中長期経営計画や短期経営計画で唄われます。

 できる限り少ない経営資源で、できる限り大きな成果に結び付けるための考え方として、経営のピラミッドの経営理念を、経営の最上位概念とする方法や、経営理念の隣接語・類似語として、しばしば採り上げられます、「ビジョン・ミッション・ストラテジー(VMS)」を例に見てきました。
 そのいずれが良いとか、優れているとかという問題ではなく、アプローチの違いと捉え、たとえば、VMSの長所であります「具体性」を活かすために、まずVMSで思考して、それを経営のピラミッドに活かすというような、ハイブリッド的な考え方があっても良いでしょう。
 近接語・類似語の方法の良いところ取りをして、自社独自の方法を創りあげても良いでしょう。
 「経営は数字である」という名言がありますように、結果として成果を出し、企業が存続していくことが、経営の基本原則であることを肝に銘じたいと思います。

【 注 】

 経営理念関連語の定義は、定まっているとは言えません。

 当ブログに記述した内容と異なる場合もあります。

 ここでは、日本経営士協会の定義に準じてご紹介していますが、時代の変化にともない、その内容を変更すべき時期が来ると考えています。

■【今日は何の日】

 当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

 この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
  ■【今日は何の日】 7月18日 ■ なでしこジャパン ■ 光化学スモッグの日

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

  コミック誌の歴史は長いことに驚きます 717
 7月17日は「漫画の日」でした。
 コミック誌の歴史は長いことに驚きます。
 手塚治虫の「ジャングル大帝」や「鉄腕アトム」は、初期の頃の作品とは思えない完成度の高いものです。
 東京山手線高田馬場駅近くのトキワ荘を拠点に藤子不二雄や石ノ森章太郎、赤塚不二夫など、錚々たるメンバーが影響を受け、今日に至っています。
 手塚治虫が、医学博士であることもよく知られています。
 アトムやお茶の水博士の描写にそれが滲み出ていると言えます。
 成功している人というのは、ひとつの道に秀でるだけではなく、それを引き立てる別の能力や知識、経験が背景にあることが多いです。
 私は、若手経営コンサルタントに「マルチライセンス」ということをお薦めしています。
 日本経営士協会のメールマガジンのヘッダーは20年余「マルチライセンス」を謳っています。

■【経営コンサルタントの独り言】 コミック誌

 漫画本
 最近は、以前ほどには聞かなくなりました。

 手塚治虫が、まず頭に浮かびます。

 東京山手線高田馬場駅近く(今は板橋区)のトキワ荘を拠点に、藤子不二雄や石ノ森章太郎、赤塚不二夫など、錚々たるメンバーが影響を受け、今日に至っています。

 功績の大きさは、アニメの世界的ブームにまで及んでいます。
 秋葉原も、電気街からアニメ街へと変身してきています。

 コミック誌にも、いろいろな歴史と変化がうかがえます。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 明細リストからだけではなく、下記の総合URLからもご覧いただけます。
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17

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■【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 

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