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【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】3-10 日進月歩 情報収集で先見性を持つ 技術や環境が速く、大きく変化する時代

2024-10-19 12:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

  【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】3-10 日進月歩    情報収集で先見性を持つ 技術や環境が速く、大きく変化する時代        


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。

  第3章 経営に戦略的企画力を
 日本の経営者・管理職は、非常によく勉強をしていますが、耳学問が進みすぎて、それらに振り回されすぎているように思えます。いろいろな経営理論を聞きかじり、そのメリットのみが強調されたお話を聞き、消化不良を起こしていることに気がついていません。そのために「知っているつもり」「やっているつもり」という”つもり”が積もっていて、自社にとって最適な方法が提案されても「陳腐な理論」「古い経営手法」というような位置づけでかたづけてしまっている企業が多いです。
 四字熟語の中には、【心 de 経営】の精神に則る、経営者・管理職の心の糧になる発想が多数見つかります。前章の思考法を用いながら、それを企業経営に活かすことが、“戦略的”な経営に繋がります。企業経営で欠けている【心 de 経営】をいかに読み解いて、戦略経営を行うかを感じ取ってください。
 3-10 日進月歩    情報収集で先見性を持つ
       ~ 技術や環境が速く、大きく変化する時代 ~


 物事が日々進歩しいる様子を「日進月歩(にっしんげっぽ)」と言います。ICT(IT)技術が世の中に誕生してから、技術変化が急速に進むようになりました。その結果、世の中の変化が著しいことを日々の生活の中で感じることがしばしばあります。そのことから昨今では「秒進分歩(びょうしんふんぽ)」とさえ言われるようになりました。
「有為転変(ういてんぺん)」と言いますように、世の中はドンドンと変化をしています。「有為」は「うい」と読みますので、恥をかかないように注意して下さい。もともとは仏教用語で「世の中のすべての現象や出来事、万物の存在」という意味です。仏教では、万物すべてが因縁のしがらみによって生じたものですので、一瞬も留まることはなく、変化して行き、移ろい、変化しやすく、はかないということが基本にあります。「転変」は、古くは「てんべん」とも読みますが「万物が生滅・変化すること。うつりかわること(広辞苑第六版)」という意味です。類語として「有為無常(ういむじょう)」や「諸行無常(しょぎょうむじょう)」があります。
「烏兎怱怱(うとそうそう)」という四字熟語も「烏兎匆匆(うとそうそう)」も、月日の経つことの速く、慌ただしいことをさします。「烏兎」は烏と兎のことで、中国では太陽の中に烏が、月には兎の形があると言われています。このことから「烏兎」は太陽と月、すなわち「月日」をさし、「怱怱」は慌ただしい様子を指しています。
 一九九〇年代前半に、ビル・ゲーツ氏が「スピード経営の時代」という言葉を再三使っていましたように、昨今では意思決定の迅速化が求められようになりました。日本企業のグローバル市場での存在感が薄くなった原因のひとつが、意思決定速度の遅さであると言われています。それが言われていながら、お役所も、大企業も遅々として意思決定の高速化という点での改善が進んでいないように思えます。
 このように、知識として持っていながら、結果として出てきていないという状況は、企業内でもしばしば見られます。私は、別項でも記述していますが「あたり前のことがあたり前にできる企業作り」ということを掲げて経営コンサルタントという仕事をしてきました。
 企業は経営コンサルタントなど専門家に対して、「自分達が知っていることを教えてもらいたいのではなく、知らないこと、高度なことなど、自分達の手に負えないことを教えて欲しいのだ」ということを求めることが多いです。ビギナーゴルファーが、プロゴルファーのスイングをまねしてもうまくいきません。しかし、企業の現状を見ますと、それをやりたがっています。
 日進月歩とか秒進分歩ということに逆行するように見えますが、自社の現状をキチンと把握し、身の丈を知り、それに合わせた経営をすることで、企業の基礎体力を付けることをお薦めするようにしています。基礎体力ができますと、新しいことに挑戦しても消化できるようになるのです。日進月歩という言葉は、「近道より遠回りの方が先に目的地に着く」という逆説的なことも教えてくれているように思えます。
 自分自身を見極め、時代の流れを読みながら経営戦略を立てるお手伝いを私はやってきました。その時に、時代の流れを体感しながら、先見性を養って欲しいと願って企業経営者・管理職とお付き合いをしてきました。それには「耳目(じもく)」を働かせることが重要です。経営コンサルタントを始めとする、経営の専門家には、経営者・管理職が、そのために時間をかけすぎて、本来的な経営者・管理職としての仕事がおろそかにならないように、支援できなければなりません。
 経営コンサルタントをめざす人から時々訊かれることの一つに、「どのような性格の人が経営コンサルタントに適していますか?」ということがあります。
 私の口癖の一つは、「経営コンサルタントは、お節介役であるべき」ということです。お節介というのは、相手に頼まれなくても、相手のためになっているだろうと思われることを行動に移すことです。すなわち、相手が何を欲しているのかを推量し、それに対して頼まれもしていないのに何かをしてあげるのです。企業経営におきましても、管理職による部下管理におきましても、これが言えると思います。
 相手のニーズにマッチした推量でありますと、「あなたはよく気のつく人ですね」と誉められたり、感謝されたりします。一方で、こちらがよいと思ってやってやったことが、相手のニーズにあっていなかったり、タイミングが悪かったりすると「余計なことをしてくれて・・・」といやがられてしまいます。
 1990年代に、当時のマイクロソフトのビル・ゲーツ会長が「スピード経営」の重要性をさかんに説きました。日本企業は稟議制度などにより、意思決定が遅いとしばしば言われます。「巧遅拙速(こうちせっそく)」とか「拙速巧遅(せっそくこうち)」という四字熟語が孫子に出てきます。孫子ですから、兵法用語なのですが、「巧遅」は、「仕上がりは良いのですが、出来上がるまで時間がかかる」ということです。逆に「拙速」は、「仕上がりは今ひとつ満足できる状態ではないが、期日通りなど、時間要素面では優れている」という意味です。このことから「巧みで遅いよりは、稚拙でも必要な時期までに完成する方が良い」という意味で用いられます。
 「飛耳長目(ひじちょうもく)」という四字熟語があります。耳を飛ばし、目を長く(大きく)して情報を収集できる人や能力のことです。すなわち、優れた観察力を持っていたり、情報集能力に優れていたり、博学であって全てに精通していることを意味します。
 私の口癖の言葉に置き換えますと「アンテナの感度と量」ということになります。たとえば企業を訪問したときに玄関の傘立てに傘が何本か置いてあったとします。ある人は、それを見て、「万一、雨が降ってきたらすぐに傘を差して出かけられる、準備の良い会社」というように思うかもしれません。ところが別の人は「天気の良い日に傘立てが置いてあり、ましてや何本か傘が残されたままというのはだらしのない企業ではないか」というように考えるかもしれません。
 一つの現象でも、見る人により見方が異なっていますが、「これがアンテナの感度」です。
 話は変わりますが、野辺山に東京大学の電波望遠鏡があるのをご存知の方も多いと思います。そこに行ってみますと電波望遠鏡が一つあるのではなく、十数基が置かれています。アンテナの数が多いことで、より広域な、より多くの情報を収集できるのです。
「日進月歩」や「秒進分歩」と逆な意味合いを持つのが「十年一日(じゅうねんいちじつ)」という四字熟語です。直訳的には「十年があたかも一日のようである」だという意味ですが、「十年一日のごとし」という形で用いられます。
 このことから「何年経っても相も変わらず同じことをやったり、状態が続いたりしていて、変化も無ければ、前進や進歩もない」ことをいいます。代わり映えがしない意味でも使います。別の四字熟語に「旧態依然(きゅうたいいぜん)」というのがあります。
 世の中の成長が多きときには、企業が十年一日、旧態依然とした経営をやっていては、相対的には縮小の方法に向かっていまいますので、自社の現状をキチンと把握した上で、時代に即した経営管理ができるようにして行きたいですね。
 日進月歩の時代に、取り残されないためには、近道を求めるよりは、オーソドックスに「飛耳長目」により、地に足がついた経営から始めることをお勧めします。
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 10月18日 ◇新幹線理論 ◇管理とは、”温かい”ものなのです ◇経営コンサルタント起業体験記

2024-10-19 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 10月18日 ◇新幹線理論 ◇管理とは、”温かい”ものなのです ◇経営コンサルタント起業体験記 

  平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

 

 オリーブを鉢植えしている、あるご家庭で、実を一杯付けている木が二鉢あります。

 少し、紫色に色づき始めてきています。

 この家が面している道を200mほど歩きますが、キンモクセイの香りがないのです。

 キンモクセイの空白地帯があるのが珍しいほど、今がキンモクセイにとって盛りの時のようです。

 コンサルタントを目指す人達の集まりで、【あたりまえ経営のすすめ】について、お話をしています。

 本日は、下記のようなテーマでお話しました。

■1-09 管理とは、”温かい”ものなのです Aa11

 “真”のプロビジネスパーソンにとって重要なことは、自分の仕事に精通し、自分が自信を持てる専門分野を持ち、それおける知識や経験が豊かであることはいうまでもありません。
 【心 de 経営】ということを理解し、それを日常活動の根幹となし、“真”のプロ・ビジネスパーソンとしての思考や判断ができ、業務を遂行できなければならないと考えています。


 そのためには、管理とは何かという、正しい認識が必要です。

 しかし、「管理」という言葉の響きとして、「管理されている」とか「管理社会」などという、冷たいイメージがあります。

 「管理とは、仕事をしやすい環境を作り、仕事をしやすい条件を整え、結果として業績に結び付けること」です。
 管理職にとっての管理とは、「部下が仕事をしやすくするように、環境・条件作りをする」ことなのです。
 社員、一人一人にとっては、「自分が、効率よく仕事ができるように、上司や関係者と連携して、仕事をしやすい環境・条件をつくること」なのです。
 すなわち、管理とは“温かい”ものなのです。
 けっして、管理職が部下の尻をたたいて、高いノルマを達成するような行為ではないのです。


 管理が、キチンとなされているということは、経営資源を有効に活用し、PDCAなど管理に関連することを、バラバラに実行するのではなく、それらを連携させて、効率や効果を高めていることになります。
 その結果、業績向上に結びつけられ、経営品質の高い企業として発展して行くのです。

 すなわち、管理とは、
  内外の時代変化を先読みし、
  発展的P-D-C-Aを継続し、
  計画との差を明確にし、
  その対応策をノウハウとして蓄積し、
  仕事のしやすい環境・条件づくりを通じて、
  機会損失を最小限に抑え、
  組織で活動し、
  仕事の効率を最大限上げるために
  これらを有機的に連動した行動
のことをいいます。

 別の表現をしますと、「先見性」を持ち、管理の基本の「継続性」ある運用を通し、常に管理会計的な管理手法により「計画と実績との差異分析」がなされていなければなりません。
 その中から、自社のノウハウといえるものを「蓄積」してゆきます。
 管理とは何かを正しく理解するという「基本重視」の姿勢で、「機会損失」を最小限に抑えます。
 それを実現するには、全社員のベクトルをあわせた組織的活動により、業務遂行の「効率」を重視します。
 ただし、これらがバラバラに運用されるのではなく、相互連関させ、有機的に連動した、「総合性」をもった、管理の仕組みでなければならないのです。

 換言しますと、教育や管理手法を駆使して、経営資源の良質化を図り、それを有効活用して、結果として業績向上に結び付けられてこと、管理が、適性に行われていると言えるのです。

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

■【今日のおすすめ】

 【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 13 新提案の困難の中に見えてきた光明

 これからコンサルタント・士業としてやってゆこう、すでに起業しているけど、今ひとつうまく行っていない、と言うような人向けにお届けしています。
 竹根好助というベテランコンサルタントの回顧録のような内容を私の知人が小説風に書き下ろしてくれています。竹根の歩んできた道が、何らかの示唆となることを願ってお届けしています。

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ 都心のオアシスと新幹線理論 a18

 東京に住んでいる人にとっては、あまり気がつかないかもしれませんが、大阪など、東京以外にお住みの方から見ますと、東京は公園が処々にあり、緑が多いそうです。

 このように、平素の環境に慣れ親しんでいますと、それが当たり前のように見えてしまう状況を「新幹線理論」といいます。

 経営コンサルタントという仕事柄、いろいろな企業さんを訪れます。

 例えば伝票や書類の流れを見て、「なぜ、この書類は、この部署を経由して、次の部署に廻るのですか?」と尋ねると、キチンとした答が返ってこないことが多いです。

「昔から、このようなルートで書類を回すことになっています」という答が意外と多いのです。

 経営コンサルタントの視点から見ますと、それがムダなルートであったり、書類が回るとミス防止に繋がるにもかかわらず、ルートから漏れている部署があったりすることが多々あります。

 新幹線理論にありますように、それが日常になってしまっていて、その問題点に気がつかないのです。

 当ブログ愛読者のお一人でありますS先生は、ご自身の講演や会話の中で「新幹線理論」という言葉を使っています。

 そのような読者のおかげで、あまり馴染みのないような経営理論や用語が、結構多くの人に使われるようになってきました。

 首都圏にお住みの方は、千鳥ヶ淵はおなじみで、桜の季節意外には、新幹線理論にありますように、空気のような存在で、その脇の靖国通りを走ってもあまり意識をしないでしょう。

 しかし、視点を変えますと、今まで気がつかなかった発見があります。

 案内板には、千鳥ヶ淵の名前の由来やその近辺の歴史なども書かれています。

 新幹線理論で見落とされている風景や造形物などを写真で紹介しています。

■【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【最新号】
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/bb48078ccf6fdd8865a505c17dd4161d

【これまでお話】 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

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■バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db

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