先月の下旬になりますが、八女の福島八幡宮でからくり人形の奉納公演があったので出かけました。
この人形公演は260年前から伝わっているもので、八女福島燈籠人形として国の重要無形民俗文化財になっています。元々は八幡宮の放生会に灯籠の人形を奉納したことが始まりといわれています。公演は一日に5回、3日間にわたり奉納されます。
左の建物が上演する屋台で、右手の ベンチと玉石垣が観客席になります。石垣の上の高台は立見席です。 奥に八幡宮の社殿が見えています。
屋台は2階建て3層構造の組み立て式で、上演の1か月前に1週間かけて組み立てられます。組み立てや解体が自由に出来るよう釘やかすがいは使いません。紅白の幕の所が舞台で、その下の板囲い部分は下遣いの人の控えで直接糸で人形を動かします。舞台両側の楽屋は横遣いの人の控えで、長い棒を使って人形の所作を行います。
3階部分は太鼓、三味線、鼓などの囃子方が座ります。
開演前で囃子方はまだいません。
いよいよ開演です。今年の出し物は「春景色筑紫潟名島詣」で、弁財天を信仰する大名が筑前の名島神社を参詣して茶屋で酒を飲み、まどろむうちに夢に弁財天が出てくるというものです。
左右に座っている子どもは後見役で、舞台下手に大名と家来の飾り人形がいますが、写真では良く見えません。
生で聞くお囃子も良かったですが、女性の唄いが何とも艶っぽくて素敵でした。長唄なのかなとも思いましたが、私は詳しくありません。
人形の所作も棒や糸を使ったからくり仕掛けですが、からくりの中に「送り出し」というのがあります。下の写真では人形が上手の橋の上にいます。
次に下手から橋が出てきて、人形は橋を渡ります。両方の横遣いの呼吸が合わないと難しいそうです。 下の写真は少し時間が経っており背景が変わっています。
もう一つ「素抜き」という衣装の早変わりがあります。下の2枚の写真です。
燈籠人形の上演時間は30分ほどです。上演には人形方や衣装方、囃子方など総勢40数名の人が携わります。出演者はすべて地元の氏子さんです。
福島八幡宮の放生会は多くの人で賑わっています。八女福島は久留米藩に属しますが、幕府が一国一城令を発するまでは、ここに福島城がありました。当時の町割りや遺構は今も残っています。
放生会の期間、町は夜まで人が行きかいます。商家は開け放たれて人々が談笑しています。
参道脇の広場では太鼓が演奏されていました。近年は太鼓は人気があり、子どもも含めて色々なグループが活動しています。
久々に秋祭りの雰囲気を味わいました。郷愁を誘るほのぼのとした風景で、気持ちが和みます。 藩のお膝元の久留米には昔の面影はありませんが、ここ八女福島は伝統や古い街並みが継承されています。祭りはいいですね。
まだ開花しない様子??
九州様のブログで近辺の行き先を探しましたが
やはり時間的に無理で辞めました
八女は古い文化がいろいろ残されていますね?
良いものを見せていただきました
衣装の早変わり・・・かなり練習をされたのでしょうね~
去年はキリン花園のコスモスは17日に行きましたが、満開に近かったです。
八女は伝統工芸や芸能が残されています。いい雰囲気で堪能しました。白壁の街並みも祭りで賑わっていました。