昔から毎年お盆の期間に釣りはしないことにしています。
勤務先で後輩から「なぜお盆に釣りしないのですか?」と訊かれて、
さらに「海水の温度とか条件とか環境が悪いからですか?」とか
「海水浴客が邪魔だからですか?」とか、
いろいろとその理由を訊かれるのですが、
いつも返答するときに、まずこの言葉を最初に言います。
「うしろの百太郎」・・・。
すると、50歳ぐらいの後輩ならたいていは「えっ?、そういう理由なんですか」
と即座に理解してくれるのですが、
30歳ぐらいの若い連中だと「なんですか?それ」と返されてしまいます。
うーん、ちょっと面倒くさいなあ・・・と思いながらも、
「お盆は殺生したらあかんねん」とか「お盆は霊が水辺に集まるから危ないねん」
とか「なぁ、川遊びで流されて死んでる事故が多いやろ」とか
「船で釣りになんか行ったら周りから亡霊に囲まれて柄杓で水を入れられて沈没するねん」
とか答えます。
でも、自分でも「お盆の終わりは何日なんだろう? 15日? 16日? 17日?」
私は関西出身なので、15日かな。京都だと五山の送り火の16日かな。
17日はもうお盆じゃないよね。
・・・
・・・
・・・
だから釣りに行こ。
じつは、以前からとても不便に思っていたことがあります。
それは狭い幅の堤防から投げ込む場合や、背面が壁や柵で竿を振り込み難い場合に、
4.05mや4.25mの竿では長すぎてダメだなと思っていて、もっと短くて強い竿が
欲しくなりました。
そこでお盆休みの期間に2.75mのホリデースピン2本とスピンジョイ2本の計4本を
入手したので、早く試してみたくてウズウズしてました。
はやくから17日に出撃する予定でしたが、台風7号が接近しており、全国的に大荒れ
だったので、目的地が思い浮かびませんでした。しかし、海はダメでも、涸沼ならば
波の心配は無く、さらに気候的に濁りが入ればウナギが来るかも・・・
あくまでもプラス思考で積み上げてゆくと、土曜日の夜釣りで、ブッ込み釣りで、
新しい竿で大ウナギをゲットする、という皮算用です。
自宅に持ち合わせていた8号10号12号のオモリをかき集めました。
17日PM14:00に深谷の自宅を出発して、北関東道の太田桐生ICから乗り込んで、
PM16:30水戸大洗ICで降りました。
しかし暑いですねー。この日の予報は熊谷39℃で、となりの深谷市も似たようなもの。
クルマのハンドルが熱くて持てませんでした。昨年の夏にアジング用のソフトルアーを
車に載んでいたために、暑さで溶けて大部分を失ってしまったため、夏の気温には
要注意ですよ。
大洗IC降りてすぐの処にある釣侍さんで、ミミズ熊太郎1箱と青イソメ2パックを購入。
涸沼の土手に上って状況を確認すると、通常より20cmほど増水していて、
降りられませんでした。
シーバス狙いのルアーマンたちはウェーダーを着用して立ち込んでますが、
ブッ込み釣りの私はそこまでできません。
土手の上から投げ込むことにしました。
4本のうち、左の2本(赤)にはアオイソメの1匹掛け、右の2本(黒)にはミミズの1匹掛け
でブッ込みました。どの竿もウナギ狙いです。この濁りならばチャンスは有ると思います。
あのですね、4本ともオモリ10号ではよく飛びますが、竿を立てるとオモリが軽すぎて
ずり寄ってきてラインをピンと張れません。ドロ底なんですけど。それだけ竿の反発力が
強いのでしょう。12号だと少しマシです。なので今度来るときは15号ぐらいの少し重めの
天秤を使用したいところです。
PM18:00 スタート。
波も無く、風は強いものの背後から前へ吹いていて、苦になりません。
風のため蚊も来ないです。
投げ込んですぐ左2本の青イソメへのアタリがチョンチョンと頻繁に出ますが、
エサばかり取られて、全く針に乗りません。
右2本のミミズには全く反応しません。
スタートから1時間ほどこの状態のまま何も釣れずに過ぎましたが、背後から夕立ち雲が
覆いかぶさってきて雨が降り出し、PM19:00ごろから土砂降りの豪雨になってきたので、
竿は投げ込んだままにして、土手の下に駐車している車へ逃げ込みました。
この雨を降らせている雲は宇都宮あたりから真岡、笠間を通って大洗方向へ
次々移動してきて、小さな線状降水帯ができているようです。
北の小名浜や南の鹿嶋は晴れているのに、大洗から日立までの狭いエリアだけ
猛烈な豪雨になってました。
さらに、ピカピカ、ビカビカ、ものすごいカミナリの連続で、涸沼の周辺にも
何発か落雷が続きました。目の前で空から縦に堕ちてくる稲光に、
本当に恐怖でビビリました。
もしも4本の竿に雷が落ちたらどうしようかと、気が気ではありませんでした。
仕舞うにしても・・・カミナリ雲の下で、竿には触れないし・・・動けません。
PM23:00まで、豪雨の雲が通り過ぎてゆくのを、ただ車の中で待つしか
ありませんでした。
PM23:00 ようやく釣りを再開しました。
静かになりましたが、無風になり、ムッと息苦しくなるような蒸し暑さに囲まれて、
照明を点けると蚊や蛾が顔に目がけてぶんぶん飛んできました。
蚊取り線香の煙で結界を作って、さらに新兵器・・・虫の嫌がる音波を発信させます。
時間帯からして、もうウナギは来ないだろうと思い、4本ともシーバス狙いの仕掛けに
変えました。ハリスを長めに取り、アオイソメを小さく切って、房掛けにして放り込むと
すぐにアタリが出て、25cmほどのチーバス(セイゴ)をゲット。
このサイズのセイゴが湧いているらしく、イナっ子を追い掛け回しているようです。
たまに大きめのヤツも掛かりましたがエラ洗いで外れたり、切られたり、で、
2回バラしたあと、コイツ( 51cm )をゲット。痩せてるなあ。
痩せて軽いせいかもしれませんが、タモを使わずに土手の上まで抜き上げることが
できました。あらためて275の竿でも、腰があって強いなと感じました。
18日AM3:00 エサ切れのため終了。
涸沼のシーバスは水面直下のベイトを追いかけているらしく、うるさいぐらいに水面を
バシャバシャやってましたが、持ち帰ったヤツのハラワタを出しても胃袋はカラッポでした。
いったい何を喰っているんだろ?
ブッ込みで底にエサを落として待っていても、なかなか喰わないようだし。
何も喰ってないのかな。みんな痩せてるし。
今回の釣行で4本の竿の感触は確かめられました。適合オモリは12~15号ぐらいですかね。
それと17、18の両日は、まだお盆期間中で土日割引じゃなかったようです。
仕舞うのにも時間がかかって、帰りも大洗ICに乗り込んだ時刻がAM4:00をわずかに
過ぎていて、深夜割引を逃してしまったし。
豪雨とカミナリに遭遇するためにわざわざ出撃したようなもんです。