11月2.3.4日の三連休。天気予報によれば、台風21号崩れの低気圧が2日に
本州を通過する予定で、石川県も1日夜から雨が降り出して、2日も朝から
雨天でした。しかし低気圧が太平洋寄りに通過したので、北陸地方の能登半島は
2日の午後3時頃から急速に回復しました。
私は金曜日に仕事を終えた後にすぐにでも能登へ向って、2日の朝から竿を出して
早場カレイを狙ってみるつもりでしたが、まだ時期的にカレイが釣れる見込みは
薄いし、そこへ大雨が降るとなると、海も荒れるし、無謀としか思えず、
日中の釣りは取り止めることにして、自宅をゆっくり出発することにしました。
そうなると、日テレの金曜ロードショーで放映予定の「ゴジラ-1」を最後まで
見てから出発することにして、さらに、「急ぐ必要がないのなら下道で行くか」
と考えて、行程が片道400km有るところのうち、関越道を120kmだけ走り、
あとの残り280kmは国道253号と国道8号をちんたら走ることにしました。
それでも2日の午前8時には能登に在る秘密のアジトに到着して、朝メシを
食べながら金沢放送のテレビ番組を見てました。
ずっとパソコンで雨雲レーターと睨めっこ。
さて、午後3時ごろには低気圧が通過して青空が拡がってきましたが、代わりに、
北から南へ、もの凄い強風が吹き荒れました。
「うーん、このぶんだと海は大荒れかな」と思いましたが、現地に行って海況を
見て、風や波が収まったら竿を出してみようと思い、強風の中、秘密のアジトを
午後5時に出発しました。
しかし、西海漁港に午後6時に到着すると、なんと、嘘のように風が止んで、
漁港内も外海も池の水のように凪でいました。空を見上げると満天の星空が
拡がってました。
立地的に西海漁港が北風に強い場所であることは理解できますが、
全国的に荒れ模様の、この天候の流れで、この場所だけがまさかの晴天で無風で
快適な状況であるとは誰も考えなかったでしょう。
駐車場には誰も停めておらず、エギング、アジング、メバリング、タコ師、
チヌ師、そしてアナゴ師( たぶん石川県でオレだけ )
だれひとり来てませんでした。
夜なのでカレイは釣れないので、主にアナゴ狙いになりますが、釣り場の底の
状態を探るため、竿は4本出すことに決めて、リール4個、三脚2個、氷を詰めた
クーラーボックスなど、かなりの重装備で重たい荷物を担いで、大波止を歩きました。
10月12日に釣っていた場所より左の、養殖のために係留してある漁船が3隻、その後ろ
に1隻、そのやや後方から養殖いかだの周辺を狙えるところに陣地を構えました。
泣きたくなるほどの満天の星空なのに、月は出ておらず、とにかく暗く、
竿4本の仕掛けをセットするだけで1時間ほど経過してしまいました。
この日は集魚剤を仕掛けに取り付けました。
この日準備したエサは、鳥皮で作った偽ユムシ、トリ貝刺身、イワシ、アオイソメなど
いろいろ付けてブッ込んでみることにしました。
先週の残りの偽ユムシ ↓↓
チヌを釣った実績のある刺身用トリ貝を近所のスーパーで買い、味シオで〆たもの ↓↓
先週の残りの塩イワシ ↓↓
フィッシャーズ上越店で購入したアオイソメ ↓↓
PM19:15 釣りスタート。
竿4本ともやや右方向へフルキャスト。養殖棚に届くよう頑張って投げ込みました。
竿4本に洗濯バサミストッパーを取り付け、三脚に鈴を取り付け、
竿先に付けたLEDランプをじっと睨んでました。
PM19:35
いちばん右の竿のLEDが1度だけ15cmほどおじぎしました。
そのあとピクリとも動かなかったがラインが大きくたるんでいたので、
竿を手に持って、たるんだラインを巻き取って、大きく空アワセを入れると、
ドスンと重たい手応え。
一瞬、根掛かりしたような感触のあと、さらにそこから奥へ引っ張り込むような
強い抵抗を感じたので、BX-Tの竿をグニャーと曲げたまま、リールを無理やり
グリグリ巻いて、寄せてきました。
カレイに似たかなりの重量感だったのですが、寄せてくる途中で水面を割って
バシャバシャ抵抗しながら寄ってきたので、
これはアナゴだわ、すぐ判りました。
足元まで寄せてきて、力糸がリールに食い込んだのを確かめて、
よいしょっと、堤防へ抜き上げました。
75cm アナコンダ級 ゲット。
アオイソメに喰らいついてきました。やはりアナゴにはアオイソメです。
PM20:00ごろ
イワシを付けて投げんでいた竿がとつぜん大きく引っ張りこまれそうになり、
ストッパーが外れてラインが5mほど引き出されました。
慌てて竿を手に持ち、出て行ったラインを巻き取って、大アワセを入れると、
ズシッと重量感を感じたのですが、リールを巻き始めたときにフッと抜けたように
軽くなりました。回収したイワシは齧られてなく奇麗な姿で戻ってきたので、
相手がなんだったのか? イカなのか? カニなのか? ・・・です。
このあと、竿3本はアオイソメ、残る竿1本はイワシでやりました。
PM21:15
右から2本目の竿先のLEDが小さくビビッと揺れました。
このアタリの出方はたぶんフグの仕業だろうと思い、しばらく放置してましたが、
エサを付け替えるために回収しようと竿を手に持って、空アワセを入れると、
予想もしてなかったドスンとした重量感と、そのあと強い抵抗を感じました。
期待せずに持った竿だっただけに、ちょっと焦りましたが、リールを強引に
グリグリ巻いて寄せてくると、やはり途中で水面に浮いてバシャバシャしたので、
これはアナゴだと確信が持てました。
よっこいしょ、と堤防へ抜き上げました。
76cm アナコンダ級 ゲット。 2匹目。
こいつもアオイソメに喰らいついてきました。やはりアナゴにはアオイソメです。
PM22:00ごろ、暗闇の中、堤防の上を動くヘッドランブがちらほらと見えはじめました。
エギングかな? 釣り人が増えてきました。
私もこれまで2匹ゲットしているので、満足感と疲れが出てきました。
2匹目以降アタリが出ないし、退屈なので、投げ練を始めました。
YouTube番組でやってた「遠投での飛距離を伸ばすフォーム」を思い出して、
オモリの垂らしの長さを増して、空を仰いで、上向きにフルキャスト・・・
えいっ、と気合を入れて思い切り投げ込んだら、はるか前方の海上で、
カァ~ン!! と漁港中に響き渡るデカい音がしました。
・・・どうも養殖いかだのフロートになっているドラム缶にナマリが当たったようです。
恥ずかし~。
さらに懲りずに、今度はやや左向きに遠投したら、船を係留しているロープを
跨いだらしく、無理やりリールを巻いて引っ張って回収しようとしたら、
仕掛け全部を取られてラインが途中から切れました。
PM23:00 ごろ
潮が変わったのか? 投げ込んだエサのアオイソメがジビジビ齧られ、
齧られた部分が 点状のゴマ粒ぐらいの大きさで、奇麗な蛍光ブルーの発光体が
付き始めました。
夜光虫なのか?何なのか?分かりませんが、過去から夜釣りをしていると、
何度か経験したことがあり、この発光体にエサが喰われ出すと、以後全く釣れなく
なる経験があります。
PM23:30
釣りを終了しました。
翌朝、11月3日、ゲットした2匹のアナコンダの下処理をしました。
腹を開いたら、2匹とも白い房状の卵を持ってました。
けっこうな身の量ですよ。
折りたたんで、ジップロックに入れて、冷凍庫へ。完了です。
アナゴは釣れたその場でナイフで〆て、延髄切りしてしまえば、死後硬直もし難いです。
〆ないで自然に弱らせて死後硬直させてしまったら、硬く縮んでゴムホースみたいになって
なかなかフワフワの状態に戻らないですよね。延髄切りできるナイフは必携です。
さらにウチへ持ち帰ってから、酢酸を染み込ませたキッチンペーパーで皮を拭いてやると、
ヌルヌルが秒速で白く固まって、簡単に洗い流せます。
そして内臓と骨を外してしまえば、白身に血が残るようなこともなく、雑味もなく、
大変美味しく戴けます。
アナゴって、他の魚と比べると、食べられる身の部分が多いですよね。
昔からウナギは高価で、それと反対にアナゴは安価でした。
関西出身の私は子供のころ、アナゴの箱寿司(押ずし)をよく食べてました。
なのに、最近では、スーパーで焼きアナゴや煮アナゴを見かけなくなりました。
自分で釣るしかないのかな。