今年2018年7月に初めて2馬力エンジンを搭載して、能登島でゴムボート釣りを
試したわけですが、このときに使用した青いボートはエレキモーター用マウントしか
なくて、そのマウントに2馬力エンジンを付けて沖へ出ました。
するとエレキと違って、たとえ2馬力と言えども、加速する推進力はエンジンの方が
はるかに勝っていて、ボート前部が浮き上がり、後部が沈んでしまい、
エンジンスロットルを十分に開けられないままの慣らし運転で終わってしまいました。
やはりエンジン専用のトランサムの付いているゴムボートでないと、怖いなと思った
わけで、このときの釣行後にすぐに、ヤフオクで中古トランサムゴムボートを手に
入れました。
それはジョイクラフト社製らしく赤いパワーボートなのですが、これがなかなかの
曲者でした。どこか判らないけど、少しずつ空気が漏れているし、接着剤での接合部分が
簡単に剥がれたりして、不安感でいっぱいでした。
なんせ自分の命を載せる船なんだから、板子一枚下は地獄と言われる海の上を
進むんですから、とにかくヤバそうな部分は強化して、不安が消えるまで、いくらでも
小遣いを注ぎ込みました。
まだ一度も海に浮かんでないのに、修理に修理を重ねました。
後でこのボートの型番を調べてみると、製造は2006年らしく、見た目よりかなり古い
ボートであることが判明。
ほんま大丈夫かいな。オレ、溺れて死ぬんとちゃうか?
7月に購入して、その後修理ばかりして、8月は猛暑で出撃する気になれず、
涼しくなれば今度は台風のウネリで出られず。たとえ無理やり出撃したとしても、
8月は魚隠れの月とも言われているし、どうせ釣れん。
ましてやお盆の期間は、つのだしろうが描いたうしろの百太郎を子供の時に読んで
しまったために、船の周りに亡霊たちが現れて、柄杓で水を船の中に入れられて、
やがて沈没させられてしまう・・・そんなトラウマが・・・私は今でも信じてます。
と言うわけで7月8月も過ぎてしまい、9月も終わってしまう。
このままじゃダメだ。オレはいったい何のためにゴムボートを買ったのか?
オカッパリからの投げ釣りに限界を感じたから、自ら次のステージを切り拓くためでは
ないのか?
体力的にピークを過ぎて、投釣りも飛距離が落ちてきて、それを金に物を言わせて、
良い竿で飛距離を補おうとしている・・・中年オヤジのゴルフと同じじゃないか。
それに海岸線は立ち入り禁止区域がやたらと増えてきた・・・ソーラス条約なんて
クソ食らえです。
さらに海岸の埋立地はことごとく企業の敷地となり、釣り人を海岸線から閉め出そうと
している。 昔、週間釣りサンデーの小西和人さんが入り浜権を主張していました
が、いまやそんな議論なんて誰も知りません。ほんとなげかわしや。
まっ、いろいろございまして、9月10月のいずれかの3連休で出撃せねば、
と思っておりました。前書きが長くなってすんません。天気予報によれば、23日の
日曜日が天候に恵まれそうなので、金曜日の夜、仕事を終えてから、いっぷくして、
PM11:30板橋の自宅を出発しました。
とりあえずは前回7月に、青いゴムボートで出撃した石川県能登島を目指しました。
土曜日のAM7:30現地に到着。
事前にグーグルマップで砂浜や海水浴場を調べて、目星を付けていたそわじ海水浴場
という場所を目指しましたが、到着してみて断念。そこは完全に有料キャンプ場化
していて、しかも行楽客が多過ぎました。
そわじ海水浴場を通り過ぎて、何処かボートを出せそうな砂浜ないかな?
きょろきょろ見渡しながら車をのろのろ進めますが、能登島は意外と砂浜が少ないのです。
うーん、前回と同じ場所から出撃しよか?・・・しかし、あそこは階段が長いし、
車から荷物担いで、移動にめちゃくちゃ体力要るし、疲れるし、ゴムボートってなんで
あんなに重いんやろか。
もし砂浜が見つからなかったら、能登島から出てもええわ。そんなにこの場所に
拘っているわけではないし。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・
「今回の出撃は失敗やったな」・・・半分あきらめて海岸線を走っていると、
八ケ崎海水浴場なる場所に到着。
ここどうかな?と車を降りて眺めていると・・・
私と同じゴムボートを膨らませて出撃しようとしている釣り人を発見。
さらに沖合いを見ると、ミニボートやゴムボートが数隻浮いています。
ここええやん、ここにしよ。
昨日から降り続けていた雨がようやくやんで、天気は徐々に良くなってきているし・・・
ゆっくり行きましょ。時間はなんぼでもあるし・・・。
足踏みポンプで、ゆっくり空気を入れてゆきます。
空気の抜けは判りません。とりあえず良さそうです。
7月のときに慣らし運転を終えたばかりで、まだガソリンタンクの中に残ったガソリンが
チャプチャプしたままのホンダ空冷2馬力エンジンを取り付けて、
いよいよ進水式の開始です。
せーの、で、エンジンの紐を引っ張って、ちょっと焦りましたが、1分ぐらいでようやく
エンジンがかかりました。
ええがな ええがな 調子ええやん。
スロットル開けて、一気に沖合い1キロぐらいまででました。
大口瀬戸の海峡を目指してますが、意外と、あちこち水深わずか5m程度の浅瀬や
岩礁が点在していて、目視で海底が見えたりしました。えっ、こんな沖まで来て、
こんなに浅いの?驚きです。
しかも、むちゃくちゃ海流が速いし、西風も吹いていて、エンジンを止めるとあっという間
に数百メートル流されました。
慣れてないので、なかなか操船できん。
マッシュルーム型アンカーを下ろしても良いのですが、シーアンカーを下ろして流し釣り
のほうが向いているように思えました。シーアンカーを下ろしてみます。
シーアンカーの出し方も、じつはぜんぜん判らず、YouTubeの投稿動画を見て、
見様見マネでやってみましたが、本当にブレーキが効いているのか?よく判りませんでした。
大口瀬戸の海峡の真ん中だけ、ほんの100mの幅だけ水深45~55mの水通し
の良い海溝があるようですが、そこだけウネリも高く、潮流が速くて、
怖くて行けませんでした。
潮の流れの弱い水深15mぐらいのところで、ジグサビキをやっていると、コツンと
アタリがありました。
期待してリールをグリグリ巻いて上げてみると、 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
こんなもんですわ。私にはフグがお似合いってか?
沖に出たからといって、鯛やブリがわんさか釣れるわけではありませんな。
まあ、これからいろいろと勉強せなあきませんな。
潮に流されてはエンジンかけて戻して、また流れては戻して、けっこうエンジンを
かけたので慣れてきました。
ひと流しすると、潮と風に流されて、あっという間に1キロほど流されました。
さらに、あちこちに定置網が仕掛けてあり、そこに近寄らないようにボートを
移動させますが、かなり気を遣います。
私の横をクルーザー2隻が通り過ぎてゆきました。潮の流れなんてなんのその、
余裕のよっちゃんで通り過ぎてゆきます。やはり海峡で釣るにはクルーザーぐらい
必要なんでしょうか。
私は浅瀬でフグを2匹追加して、昼になったので引き揚げることにしました。
この八ケ崎海水浴場はボートの出し入れがとても便利なのですが、沖に出ると
テクニカルな場所ばかりで今の私の実力では無理でした。