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平泉「中尊寺」を訪ねて

2011年06月05日 | 高野

四十年前、秀衡塗に会い、以来平泉を訪ねてみよう帰省の都度計画し、何度も途中下車する機会は

ありましたが、目的地に向かっているときは時間が惜しく、帰りは夕方と決まっている。

その間、山形自動車道が開通し今度は江刺を通ることがなくなりました。

また、行楽時期の道路渋滞に気後れし、おっくうになり今日に至りました。

先週、被災地の東北自動車道を「白河以北」から無料とする案をニュースで知り、中央にいる人達は

今でも東北地方を差別しているような気がして、急遽私を中尊寺に向かわせました。

到着しての第一印象は、敷地の管理は自然体で静寂そのものでした。

意外だったのは門前おみやげ店、町営駐車場のどこにも、世界遺産登録に関する表現が皆無だった

ことです。階段の無い急な坂道、表参道「月見坂」をのぼりきったところに本堂がありました。

道すがら各菩薩を祭ったお堂があり、一箇所ずつお祈りをして参りました。

その一つに「め」の守神ということで「め」に関係するグッズが色々販売されている「峯薬師堂」では

売店のおばさんの管理下にあると思われる猫と会いました。拝観者慣れしているとても人懐っこい

まねき猫です。

国宝、金色堂は皆金色の阿弥陀堂で荘厳の限りが尽くされています。覆堂で800年もの間大切に

保存されてきました。これからも後生に残すには大変な事業と思います。

奥州藤原氏の栄華と滅亡を「言賛衡蔵」の資料展示年譜で思いをめぐらせ帰路につきました。

清衡は堂塔を造営(菩薩建立)による平和のための浄土思想は、今回の未曾有の震災と同じく

困難を乗り切る為の精伸文化だったと思います。

秋には、「経蔵」の「いろはもみじ」を見に行きます。

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