【門間】
日本はGDP(国内総生産)世界第3位でもGNH(国民総幸福)は先進国最下位
私が就職した昭和40年代、その後の50年代は高度経済成長時代で、
「日本はGNP世界第2位の経済大国」と誇らしげに働いたものです。
1993年に経済動向の指標がGNP「国民総生産」から、GDP「国内総生産」
に変わりました。その後もGDP世界第2位の地位を確保してきましたが、
ついに、一昨年中国に抜かれて第3位になりました。
GDPは、「一定期間に国内で生み出されたモノとサービスの付加価値の総額」。
日本人や日本企業が海外で生み出した分は含まれず、外国人や外資系企業が
日本国内で生み出した分は含まれるのが、GNPとの違いです。
経済至上主義の指標「GDP」よりも、最近注目されてきているのが、
GNH「国民総幸福量」です。
GNHは昨年ブータン国王夫妻来日等をきっかけに知られるようになりました。
GNHは、もともとブータン前国王が1976年に提唱し、同国が
①持続可能で公正な発展
②自然環境の保護
③伝統文化の保護と振興
④よい統治
という4つの主要な柱から成っており、経済成長GNPよりも
国民総幸福量GNHの増大が重要だとの考え方です。
2006年のあるデータによるGNHランキング(国民の幸福度順位表)をみると、
1位デンマーク 2位スイス 3位オーストリア 8位ブータン 23位アメリカ
35位ドイツ 41いイギリス 62位フランスと続いてこのデータ対象国178カ国中
日本はなんと90位とのことです。
この順位を見て皆さんはどのように感じとられましたか。