【門間】
健康志向が進む中、サプリメントの広告で良く目にする「DHA」
DHAは人体に摂取されると、多くが脳神経に運ばれ、
脳の構造に関与するのが特徴です。
さて、「DHA」の働きは
① 脳の栄養素
脳は大切な器官のため、脳にとって有害なものは入らないようにする
「血液脳関門」というフィルターのようなものがあり、必要なものしか通過
できないようになっています。
DHAはヒトの体から作り出すことはできないため、食事で摂取したDHAが
この血液脳関門を通過し、脳の中に取り込まれます。
DHAが脳の栄養素と呼ばれるのは約140億個の脳細胞の膜に存在し、脳内でも
特に記憶や学習に関わる海馬にDHAが集まっているからです。
認知症患者に6ヶ月間DHAを摂取させると、計算力や判断力が高まるという
結果も得られているそうです。
② 目にも大切な栄養素
DHAは目の網膜細胞にも多く含まれています。
DHAは脳を作るリン脂質中の約17%に含まれているのに対し、目の網膜では
50%以上になり、脳神経細胞をはるかにしのぐ高濃度で網膜に含まれています。
DHAを摂取すると、集中力の向上や、動体視力を改善する働き、
近視にも良い働きをすると云われています。
③ 血流を改善する
DHAは魚などの脂肪に含まれる脂肪酸です。魚は冷たい海の中でも生きることが
できるように魚の油は、低温でも固まることがありません。
動物の脂は常温でも固まってしまいますが、魚の油はマイナス40℃でも液体のまま
というほどの柔軟性があります。DHAは細胞膜を柔らかくする働きがあります。
良いことづくめの「DHA」は
イワシやサバ、サンマ、マグロなど青魚に多く含まれています。
魚の油は焼くと失われてしまい、干物にすると油が酸化されてしまうので
刺身や、煮魚で食べるとよいとされています。
なるほど、DHAはサプリメントから摂取するのも結構ですが、青魚を多く
食べるべし ですね。