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不動産の今後

2012年07月30日 | 小山

東日本大震災から16ヵ月が過ぎ、仙台市内の不動産マーケットは売買・賃貸ともに活況を呈しています。

震災直後、住む家を確保するため新築の戸建・マンションがあっという間に売れ、

その流れは中古市場にも移り、価格は上昇傾向へ。

昨年秋以降、少し落ち着きはしているものの、新築戸建は作ればすぐ売れる状況は変わっていない。

賃貸住宅も仮設の民間借上げや復興・復旧に関わる人たちの住宅として、空き住戸は瞬く間に埋まって行った。

今年の3月の転勤シーズンでは、空住戸はほとんどなく、解約予告が出ている部屋を見ることができないので

外観や図面だけで決めなければ、住むところを確保できない状況でした。

ここにきて少し落ち着き始めているものの、昨年以来取りあえず住む所だけを確保しようとしていた人たちが

落ち着いて自分たちのニーズにあった住まいへの住み替えをしようとする動きも出て来ているようですが、

相変わらず新規供給もほとんどない状況では、貸手市場であることには変わりありません。

仙台市では震災後人口に流入が多く、これは被災者等の人の流れがほとんどです。

復興住宅もまだまだ先のように思えますし、大胆な予測をするならば賃貸マーケットは

今後4,5年は今の状況に近い状態が続くのではないかと思います。

が、長期的な視野で不動産マーケットを見て行くのでは、少子化による人口の減少に歯止めが

掛っていないわが国では、不動産の需要と供給のバランスから言えば、おのずと需要減が続いていく

訳ですから、不動産価格の下落は続いていくことは必至です。

特に都市部への一極集中化に拍車がかかるので、人口流出に歯止めがかからない地域では

不動産としての価値が暴落していくことも考えられます。

仙台も今は活況を呈していても、人は働くところがあるから集まるので、今までの支店都市経済として

のままでは、将来に対する懸念は消えません。

確固たる産業の確保が今後の仙台の成長の基盤だと思います。

その一助となるべく、当社も社業に励んでいきたいと思っています。

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