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2005年に発行された村上春樹の短編集。
氏の他の短編集と比較して、
物語の美しさが際立っていたような印象を持った。
以下、簡略なあらすじを読書メモとして書いておく。
『偶然の旅人』
主人公はゲイのピアノの調律師。
ゲイであることが原因で家族と疎遠になる。
ある日、ふとした偶然がきっかけで、
乳癌に悩む女性と知り合い付き合うようになる。
そして、その女性と同じ場所にほくろがある姉が気になり、
何年ぶりかで電話をすると、姉も乳癌だった。
『ハナレイ・ベイ』
主人公は、マイナーな女性ジャズピアニスト。
一人息子がハワイでサーフィンを楽しんでいるとき、
鮫に右足を食われ、溺死する。
以後毎年、息子の命日にあわせて3週間の休暇を取り、
ハワイのハナレイ・ベイで過ごすことになる。
ある年、日本人の2人組の青年と知り合う。
彼らは、ハナレイ・ベイで片足のサーファーを見たというのだが、、、。
『どこであれそれが見つかりそうな場所で』
主人公は私立探偵のようなことをしているのだが、
報酬は受け取らないというヘンな主義。
ある日、高層マンションの階段で失踪した夫を
探してほしいという依頼を受ける。
この小説が一番つまらなかった。
主人公が何も活躍しないのに、
盛り上がりもなく失踪者が見つかり、
話しが終わってしまう。
春樹さん、何がしたかったんだろう?
『日々移動する腎臓のかたちをした石』
主人公は小説家。35才。名は淳平。
パーティでキリエという名の不思議な女性と知り合い
付き合うようになる。
寝物語でキリエに執筆中の短編小説の話をする。
そのタイトルが『日々移動する腎臓のかたちをした石』。
劇中劇の形でこちらの小説の話も進む。
小説を書き終えた淳平はキリエと連絡を取ろうとするが、
彼女は淳平の前から忽然と姿を消してしまう。
この作品が一番美しい。
短編小説としての完成度もすごく高くて、
僕は春樹作品で一番優れた短編小説として
これを挙げたいと思う。
『品川猿』
主人公は、ホンダの販売店に勤めるOL、亭主持ち。
一年前から、時々自分の名前が思い出せなくなることがあり
困っている。
最近出版された短編集『一人称単数』に
『品川猿の告白』という続編が収録されている。
この猿は、春樹さんのお気に入りのキャラクターだ。
僕としては、前半のシリアスな展開から、
人間の言葉を話す猿の登場により、話が急に戯画化するのに
抵抗があったなあ。
続編を書いた理由も、そのシコリを解消したかったからか?
氏の他の短編集と比較して、
物語の美しさが際立っていたような印象を持った。
以下、簡略なあらすじを読書メモとして書いておく。
『偶然の旅人』
主人公はゲイのピアノの調律師。
ゲイであることが原因で家族と疎遠になる。
ある日、ふとした偶然がきっかけで、
乳癌に悩む女性と知り合い付き合うようになる。
そして、その女性と同じ場所にほくろがある姉が気になり、
何年ぶりかで電話をすると、姉も乳癌だった。
『ハナレイ・ベイ』
主人公は、マイナーな女性ジャズピアニスト。
一人息子がハワイでサーフィンを楽しんでいるとき、
鮫に右足を食われ、溺死する。
以後毎年、息子の命日にあわせて3週間の休暇を取り、
ハワイのハナレイ・ベイで過ごすことになる。
ある年、日本人の2人組の青年と知り合う。
彼らは、ハナレイ・ベイで片足のサーファーを見たというのだが、、、。
『どこであれそれが見つかりそうな場所で』
主人公は私立探偵のようなことをしているのだが、
報酬は受け取らないというヘンな主義。
ある日、高層マンションの階段で失踪した夫を
探してほしいという依頼を受ける。
この小説が一番つまらなかった。
主人公が何も活躍しないのに、
盛り上がりもなく失踪者が見つかり、
話しが終わってしまう。
春樹さん、何がしたかったんだろう?
『日々移動する腎臓のかたちをした石』
主人公は小説家。35才。名は淳平。
パーティでキリエという名の不思議な女性と知り合い
付き合うようになる。
寝物語でキリエに執筆中の短編小説の話をする。
そのタイトルが『日々移動する腎臓のかたちをした石』。
劇中劇の形でこちらの小説の話も進む。
小説を書き終えた淳平はキリエと連絡を取ろうとするが、
彼女は淳平の前から忽然と姿を消してしまう。
この作品が一番美しい。
短編小説としての完成度もすごく高くて、
僕は春樹作品で一番優れた短編小説として
これを挙げたいと思う。
『品川猿』
主人公は、ホンダの販売店に勤めるOL、亭主持ち。
一年前から、時々自分の名前が思い出せなくなることがあり
困っている。
最近出版された短編集『一人称単数』に
『品川猿の告白』という続編が収録されている。
この猿は、春樹さんのお気に入りのキャラクターだ。
僕としては、前半のシリアスな展開から、
人間の言葉を話す猿の登場により、話が急に戯画化するのに
抵抗があったなあ。
続編を書いた理由も、そのシコリを解消したかったからか?
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