レイモンド・カーヴァー最晩年の小説集。
7つの短編小説が収められている。
結論から言えば、
カーヴァーを初めて読むという人に
本書はすすめない。
カーヴァーらしくない
気の滅入る小説が多かった。
読みながら僕は、
カーヴァーも癌を告知され
平常心ではいられなかったのだな
と勝手に同情を寄せていたのだが、
訳者の村上春樹の解説によると、
告知後の作品は最後の『使い走り』のみであるらしい。
だが、この短編集を読むと、
死を意識した人が動揺を隠しきれないで
参った自分を露呈させている、
としか思えないのだ。
多分、予感のようなものはあったのだろう
と思う。
ただ、『使い走り』においては
もう諦観の境地に達している。
チェーホフの死の前後を描きながら
自らの死をシミュレートしているその目は
冷徹で自己憐憫などみじんもなく、
作家レイモンド・カーヴァー最後の作品にふさわしく
優れた作品に仕上がっている。
7つの短編小説が収められている。
結論から言えば、
カーヴァーを初めて読むという人に
本書はすすめない。
カーヴァーらしくない
気の滅入る小説が多かった。
読みながら僕は、
カーヴァーも癌を告知され
平常心ではいられなかったのだな
と勝手に同情を寄せていたのだが、
訳者の村上春樹の解説によると、
告知後の作品は最後の『使い走り』のみであるらしい。
だが、この短編集を読むと、
死を意識した人が動揺を隠しきれないで
参った自分を露呈させている、
としか思えないのだ。
多分、予感のようなものはあったのだろう
と思う。
ただ、『使い走り』においては
もう諦観の境地に達している。
チェーホフの死の前後を描きながら
自らの死をシミュレートしているその目は
冷徹で自己憐憫などみじんもなく、
作家レイモンド・カーヴァー最後の作品にふさわしく
優れた作品に仕上がっている。
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